2021年 JC JK トレンド 予測 ネットの影響力大 AMF調査
JK(女子高生)やJC(女子中学生)のことは理解できない部分もあるかもしれないが、彼女たちなりに文化があるので僕は一目置いている。過去、こういう女子たちと一緒にライセンスをして、商品企画などもしたけど、そのクリエイティブには独特のセンスがある。トレンドの言葉自体ではなく、その背景も含めて知っておきたい。椎木里佳さんが代表取締役を務め、女子中高生向けのマーケティング支援などを手がける株式会社AMFは、トレンドのリサーチが得意な” JC JK 調査隊”の精鋭メンバーの選考結果をもとに、「 2021年 の トレンド 予測 」に関して、「ヒト・モノ・アプリ・コトバ」の4部門に分けて発表したのだ。
ちなみに、JCJK調査隊とは、AMFが運営する、約100名の女子中高生マーケティング集団である。市場調査や、企業の商品開発サポートなどを行っていて、主な活動は、クライアント企業との座談会やアンケート調査など、女子中高生の代表としてメディア出演も多数である。
■ヒト部門
それでは、まず「ヒト部門」から。特に多くの注目が集まっているのが「ウチら三姉妹」である。
激変するメイク動画を手掛ける3人組YouTuber“ウチら三姉妹”。元々彼らが挨拶として使用していた「おはようでやんす」は、2021年JC・JKトレンド予測コトバ部門にもランクインしていて、話題を集めている。
特にメンバーの「とーあ」さんの動画がTikTokやYouTubなど動画メディア上で人気となっており、来年の話題の中心となりそうだ。
シンガーソングライター「優里」さんは、瑛人さんを筆頭としたヒットを生み出す”エモい”カテゴリのアーティストの一人として注目度が急上昇中している。また、YouTubeで人気のチャンネル「THE FIRST TAKE」でも圧倒的な歌唱力の高さを見せている。
また、「ずっと真夜中でいいのに。」さんも今年当社が行ったJCJK流行語大賞2020上半期でも選出された「YOASOBI」を筆頭とした、ここ数年非常に人気のある”ボカロ音楽ユニット”カテゴリのアーティストの一人として、今後の人気が期待されている。
■モノ部門
次に「モノ」部門である。
「呪術廻戦」は、「週刊少年ジャンプ」連載中の芥見下々による人気ダークファンタジー漫画(作:芥見下々)を原作とするTVアニメ。人の負の感情から生まれる呪いを祓う虎杖悠仁ら「呪術高専」の“呪術師”たちと、“呪霊”との戦いを描くもので、Netflixで火がついた。
同じくNetflixで火がつき昨年当社が行ったJCJK流行語大賞2020でも選出され、 年間大賞でもランクインした「鬼滅の刃」を始めとした”ネトフリアニメ”が続々とブームの兆しを見せている。
「フェイスシールドデコ」は、 フェイスシールドを自分好みにアレンジすることをいう。コロナ禍、可愛く感染対策できることから、挑戦する女子中高生が急増しているのだそうだ。
2021年JC・JKトレンド予測コトバ部門にランクインした「いとしなもん」は、愛しい+シナモンロールという意味。2020年サンリオキャラクター大賞でも1位を獲得した「シナモンロール」をヒントに作った写真のポーズ。両手で「いとしなもん」とシナモンロールの耳を形作る。
これと合わせる形で、「サンリオピューロランド」が脚光を浴びて、友達と遊びに行く女子中高生が続出しているのだという。
■アプリ部門
続いて「アプリ」部門。
これから女子中高生の関心がさらに高まると予測されるのは「ストーリーエフェクト(Instagram)」だと指摘している。エフェクトとはインスタのストーリーズで利用できる演出効果機能のこと。ストーリーズで使用できるエフェクトで、可愛く盛れるフィルターやおしゃれなエフェクトが「ストーリーズの質が上がる」と人気が出てきているのだ。
また、新型コロナウイルス接触確認アプリ「COCOA」も密かにダウンロード数を伸ばしている。人が集まりやすい学校や塾などでダウンロードが推進されていることから、使用する女子中高生が増えているようだ。
採点カラオケアプリ「Pokekara」も脚光を浴びていて、コロナ禍で気軽に集まってカラオケができなくなった中、カラオケしている気分になれると女子中高生の間でも人気が出てきているそうだ。
■コトバ部門
最後に「コトバ」部門である。
「〜してもろて」は、YouTuberのパパラビーズが火付け役となった「〜してもらって」という意味の言葉だ。何かをおねだりする時などに使う言葉で、動画内でよく使っていて人気になった言葉である。
合わせて「こっち来てもろて」「座ってもろて」などお願いをする際に、使用する女子中高生が急増中だという。
「レモン少年」は、TikTokでバズったレモンを食べる少年から派生した言葉である。動画の最後で特徴的なポーズを決めており、そのポーズが面白くて可愛いことから「レモン少年」ポーズとして、写真撮影をする時に用いる女子中高生が出てきている。
このうち、どれだけ読者の方はご存知だったろうか。最近のYouTuberやネット配信など、スマホを起点に共感が生まれてJK、JCなりの文化を形成している。僕が思うに、女子高生って、大人が理解できない所であってかつ自分達が共感できることを模索してることが多い。何故かってそれが友達の結束を強めるからだと思っている。
写真のポーズでも「いとしなもん」とか流行ってるけど、これを読んでいる人のどれだけが知っているだろうか。 シナモロールというキャラを踏まえて、これ、私たちは知ってるんだけどね、という優越感をもたらすこれらの仕草、そして、クリエイティブにアレンジしちゃうその感性は、躍動感すら感じる。
2021年のトレンドを牽引していくのも彼女たちなんだろう。
今日はこの辺で。