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お客様の声と蓄積してきた過去のレシピの上に成り立つ高い商品力「トムとジェリー」2025年おせち

 これまで数多く、キャラクターグッズを見てきた。ただ、その一方、そこでヒットを飛ばすのが並大抵ではできないのは、キャラクターの世界観を尊重しつつも一方で、ファンでありお客様の期待に答えなければならないからだ。その課題に対して、千趣会は自らの立ち位置を上手に活かして、お客様目線を大事に、相応しい商品開発を行なっており、納得した。僕は、この日、千趣会が運営する「ベルメゾン」における「トムとジェリー」のおせちの試食会に参加して、いくつかのそれらの料理を食べながら、痛感したのである。

キャラクターグッズとは親和性も高い

 キャラクターグッズといっても、キャラがついていればいいというわけではない。キャラの魅力を最大化させる商品作りは、個々の企業にあるはず。だから、千趣会で言えばそれはなんだろう。そう思った次第。それを探究していく前に、こちらを見てほしい。これがトムとジェリーのおせちである。

 おせち自体は、二段重ねで、そのデザイン性にも惹かれる。リアリティを追求しつつも、味も徹底している。味については、試食用に数種類だけ、いただいたもので紹介していくことにしよう。

一つ一つに光るこだわり

 まず、まんじゅうの形状になったジェリーの愛らしさにニヤリ。中身には餡子がしっかり入っていて、ボリューム満点。

 左上は鶏肉。味噌風味の赤ワインのソースであえていて、コクがある。わかりづらいかもしれないが、上にはトムの表情をあしらったチーズが乗っている。

 左下の三色団子を何気なく手に取ると、「全部、キャラクターが違うんですよ?」と声をかけられた。おおおっっ!確かに、トムとジェリーとタフィーである。下にあるのが黒豆で甘さ控えめなのが良い。

 個人的には、ジェリーのまんじゅう上にある「ずんだ魚卵和え」がお気に入り。魚卵がダイス状(サイコロ型)になっており、その中に枝豆を閉じ込めた。食感はコリコリしており、マヨネーズ風のドレッシングで和えることで、さっぱりとした味わい。

ベルメゾンの強みを活かしてトムとジェリーの個性が光る

 ここで最初の話に戻ってくるけど、では、これのどこに千趣会たる所以があるのだろう。

 この日、説明してくれたグランドジェネレーションユニットの呉理絵さんによれば、「今までの積み重ね」と語る。おせちを手がけたのは今に始まった事ではない。

 これまでの間に、様々な食材を使う過程で、あらゆる仕入れ元との接点を持つに至った。その土台を生かして、それを活かす為の料理の工夫がある。彼らにとってはそれが他にはない財産。そのうちのどの要素が、キャラクターの魅力を演出する相応しいかを検討。おせちの持つ雰囲気との調和を意識して、完成度を高めたというのだ。

 そして、何より、これは彼らの強さだと思わされたのは、キャラクターユニットの土野池 美里さんの言葉である。

 「私たちは、お客様との定期的な交流を大事にしている」と。

 だから、この会見の日も「トムとジェリー」が大好きだという「ベルメゾン」ユーザーを集めて、商品の披露会をやるという。要するに、直接コミュニケーションを取ることで、ファンとなる人の人物像がわかっているので、商品に反映がしやすいというわけである。

 それだけではない。日頃、オンラインインタビューで、部屋の要素なども見せてもらっている。

お客様と共に歩む中で、相応しい商品へ

 つまり、彼らは「ベルメゾンネット」という通販サイトを持ちながら、同時にそこで扱う商品を手掛けているメーカーである。つまり、お客様が見えているからこそ、その一つ一つの声が、商品アイデアのヒントになる。実は、この日、おせち以外にも、抱き枕が発表されている。

 遠巻きで申し訳ないが、確かにこれはかわいい。

 呉さんと土野池さん、共通して、トムとジェリーは家の中で、その物語が展開されるから、見る人たちにとって、イメージしやすく親近感を抱きやすい。ありえない光景でも、ありそう。誰でも想像できそうな世界がこの「トムとジェリー」の真骨頂。

 まさに、これまで「ベルメゾン」は主婦層を軸に、家の中を軸にするライフスタイルでの商品開発が充実しており、親和性が高い。

 だから、ライセンス元も安心なのだ。自分たちの世界観を活かしながら、売る相手も見えて、現に喜ばれるサイクルが続いている。「トムとジェリー」の版権管理を行うワーナーブラザーズとは2021年から、商品開発を行っていて、息はピッタリ。

85周年の記念の年も息がピッタリ

 今年は特に、85周年のアニバーサリーイヤーということで、気合いの程がうかがえる。ゆえに、2024年2月2日から、85周年イヤー特別アートを用いたアイテムを展開してきた。存分に、商品開発力を発揮して、トムとジェリーのポテンシャルを最大限まで引き上げてきたわけだ。

 だから、まわりまわって、このおせちも大事なそのイヤーを彩るアイテムである。彼らがこうやって、その思いをおせちを通して、強く語る理由は、この商品は開発だけでも一年かけているから。つまり、去年の発表の時点から、今年の商品開発は始まっていて、やっとの思いでできた商品でもある。

 要するに、彼らの強みは、通販を通してお客様と交流を図れること。だからこそ、それをトムとジェリーのファンだけを切り出して、商品開発にも打ち込め、それらの声を反映するだけの材料を持っている。期待を超えるおせちを作り続けられる所以だ。

 お客様と築いてきた関係性の上に、味も見栄えも工夫とともに、商品力がある。それらは「トムとジェリー」というコンテンツの力によって最大化されたわけである。その逆も然り。さあ、2025年の年明けも楽しくなりそうだ。

 今日はこの辺で。
TOM ANS JERRY and all related characters and elements©& Turner Entertainment Co. WB SHIELD©& WBEI.

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