1. HOME
  2. News
  3. 取組実行
  4. 経済・企業戦略
  5. Jフロンティア中村氏語る 自宅に 処方せん薬 最短30分 配達

Jフロンティア中村氏語る 自宅に 処方せん薬 最短30分 配達

日本初、処方せん薬をご自宅まで最短30分でお届け!ジェイフロンティアとロジクエストが協業し「速薬デリバリー」スタート。

 ネット通販の知見が、医療に貢献し、人々の健康を救う。ジェイフロンティア 株式会社は、株式会社ロジクエストと協業し、処方せん薬 を 最短30分 で 自宅に 配達 するデリバリーサービスを開始致したのだが、ここに代表取締役 中村篤弘さんの志の根幹部分がある。話してくれたのは、昨今、オンライン診療がようやく始まろうとする中で、実は、それらに関わる業界だけでは、その変化を患者のための最大化に繋げきれないとして、自ら立ち上がる決意なのである。

自宅に 処方せん薬 最短30分 配達

 まず、この宅配サービスについてである。これは、薬局内での新型コロナウイルス感染拡大防止のため、ジェイフロンティア株式会社が運営する「健康日本堂調剤薬局」では、2020年9月1日から、株式会社ロジクエストと協業し、薬剤師による電話での服薬指導後、最短30分で処方せん薬を届するデリバリーサービスを開始する、というものである。

クリニックが前のめりで取り組めない理由

 中村さんの話を聞くに、非常に興味深いのは、オンライン診療についての言及である。新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、オンライン診療が始まったのだが、まだ実態は伴っていないというのだ。

 全体でクリニックは18万件存在し、オンライン診療について1万6000件やれる環境になっている。なのに、新型コロナウイルス感染症で一番、外出自粛を余儀なくされた5月に、利用された数は、2000件ほどだと言われているのだ。

 なぜ、そのような事が起こるのか。そこが、中村さんの話で注目すべき点であり、例えば、オンライン診療ができるツールを提供している他の会社で言えば、病院に初期導入費の支払いが必要だとする。ただ、そこに問題があるとしているのだ。

このラストワンマイルが大事な理由 

 というのも、中村さんが曰く、クリニックの45%は赤字だと言われており、今回の新型コロナウイルス感染症の拡大下においては、65%まで拡大していると言われているそうだ。つまり、そもそもそのような環境下で、お金を支払ってまでやれるのか、という問題があると指摘し、自らはそのプラットフォームを無償で提供している。

 また、ここからがネット通販に精通する彼らしい着眼点。例え、そのオンライン診療を取り入れたところで、その病院自体がアピールできなければ、結局、患者は集まらないというわけである。これはネット通販で商売を始める時に、最初にして最大のつまずきとなる部分である。何もない更地に、店を建てても、人が集まらないのは、ネットでもリアルでも同じことである。

 その点、ジェイフロンティアという会社は元々、ネット広告の知見があった。彼らは、それを問屋で商品の仕掛け方に生かす中で、自社が運営するオンラインストアで活性化させる形で昇華して、それを持ってして、全てを結集したメーカー業をやるようになって、その事業を拡大してきたわけだ。

 まさに、彼ら自身もネット通販で、更地からはじめたようなものだ。彼らが自らの強みをフックにしながらその事業の拡大をしていく様は見事であるが、一見すると繋がりがなさそうな、この医療への参入も彼らなりの勝算があってのことなのだ。

自宅に 処方せん薬 最短30分 配達 がはたす革命

 それはまさにネットの活用である。その強みを、自らの発展の糧としてきたその様を僕は、長年、見てきているから、これらの知見が、医療関係でも必ずや生かす事ができる自信があると中村さんが胸を張るのも納得なのだ。

 話の前置きが長くなったが、このビジネスの根幹を支えるのは、処方箋の宅配と、オンラインによる薬局の服薬指導なのである。先ほど、最初に病院にかかる負担を軽減することの必要性を説いたが、それができるのはここでマネタイズをしているからなのだ。だから、このニュースにはその意味で、価値があると思っている。

 このビジネスが広がっていくことで、病院はそこで徐々に拡大していく中で、身の丈に合わせて、さらに伸ばす事ができるようになる。その為のプラットフォームは、いわば広告の知見を生かす事で、病院の発展に寄与できるのだ。

 しかも、これが浸透すれば、リアルとネットの融合が病院を救うことにもなるだろう。無駄にリアルのスペースを割いて、病院業務をやることはない。小売に見られるように、リアルなお店とネットをバランスよく活用していくそのやり方は、同様にして、病院の面積を縮小して効率化を図れれば、その収益構造にもプラスに働かせる事ができるというわけなのだ。

専用アプリ「速薬」を活用して、迅速に配達

 この措置は新型コロナウイルス感染拡大防止の対応が終了するまでの、期間限定の措置となっており今後の情勢によっては変更となる場合もある(2020年9月1日現在)が、大きな一歩であると考えていいだろう。

 ちなみに、宅配料は一律500円(税込)。先ずは港区、渋谷区、新宿区、中央区、千代田区の5エリア限定で処方薬のデリバリーを開始する。対応エリアについては順次拡大予定だ。

 具体的には、専用アプリ「速薬」から処方せん予約もしくは、医療機関からのFAXにより薬局で処方せんを受領後、当社薬剤師による電話での服薬指導(薬の説明)を行い、自宅または指定の場所(オフィスなど)に、一律500円(税込)で処方せん薬を届けるわけである。

 そのため、調剤薬局に来店する必要はない。新型コロナウイルス感染拡大により「出来るだけ薬局に行きたくない」「新型コロナウイルス感染予防に努めたい」という人にとってもたらす価値は大きいのは言うまでもない。

 なお、医療機関への受診については本サービスでは対応していないので、医療機関への受診を希望者は、オンライン診療の利用もしくは医療機関への受診をするよう促している。

時代は、ジャンル問わず、急速に前進している

 新型コロナウイルス感染症が拡大し、医療機関への患者の受診が困難になりつつある情勢下、厚生労働省は2020年4月10日、事務連絡により発出されたのが、新型コロナウイルス特例措置。これが一気に、ここの医療ジャンルでの変貌を後押しすることになりそうに思う。事実、薬局では電話や情報通信機器による服薬指導と薬の配送が時限的・特例的に可能となる措置がとられているのは、大きな変化である。

 新型コロナウイルス感染症の拡大は、ある意味、我々の生活を一変させると共に、社会において当たり前だと思っていたものに、変化をもたらす可能性を持っている。ただ、上記にも書いたとおり、まず形から入ることは大事であり、でも、その形だけを作っても仕方なく、そこから先は、民間企業の努力であり、それを利用者の現状を加味して初めて機能をし、世の中に変化をもたらす。

 ジェイフロンティアがある意味、医療ジャンルに持ち込むその価値観は、これまでの医療にとっては発想し得ないものだからこそ、それが病院を救い、患者を救うのだ。

 今の技術革新を取り入れることで、もっと利便性を高める事ができるとすれば、今こそ、企業のあるべき姿は変化の中で、垣根なく、それぞれの知見を結集しながら、何を思い、どこにビジネスチャンスを見出して、誰かしらの力になれるかを考えられるかにあると思う。

関連記事

今更聞けない小売の基礎

「145マガジン」は、小売業界とキャラクターコンテンツに焦点を当て、魅力的な商品や売り場に活気をもたらす人や企業に迫り、その裏側にあるドラマを追うメディアです。
詳しくはこちら

会員登録してメディアに参加!