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“キャラクター×NFT”で自分の道を切り拓く──「スケータージョン」作者・しばちゃんの飛躍の理由

 Xのスペースで行っている「キャラ談」。今回は、キャラクタービジネスで飛躍を遂げているクリエイター、シバちゃんをゲストに迎えました。彼が生み出す「スケータージョン」の魅力。そして、NFTによるコミュニティづくりから気づきを得ることでしょう。

 「スケータージョン」は、いまや日本だけでなく海外からも注目を集める存在に成長中です。その裏には、彼自身の一歩踏み出す勇気がありました。また、長年キャラクタープロデュースを手がける近藤氏との出会いもありました。なにより“ファンが主体となって価値を作り上げるNFTの世界観”がその成長に関係していました。

 トレンドへの感度やファンを大切にする姿勢など、しばちゃん独特の視点が詰まったこの対談。そこから、“クリエイターがNFTによって飛躍をつかむ理由”をひも解いてみましょう。

1. クリエイター・シバちゃんと「スケータージョン」の誕生背景

 そもそもシバちゃんは、イラストレーター。その稼ぎを作るために、大量のイラスト発注をこなすことを繰り返していました。

 しかし“いくら描いても単価を上げるのは難しい”。そんな業界の構造に限界を感じたのです。そこで、ひとつのキャラクターをブランド化して展開するキャラクタービジネスへ挑戦することを決意します。

 そこで誕生したのが、「スケータージョン」“。誰もがさらっと受け入れやすいシンプルなデザイン”と“トレンドを捉えたストリート感”が魅力です。裏原宿系のカルチャーにも影響を受けながら、老若男女問わず取り入れやすいキャラクターアパレルを目指しました。

 そのテイストが話題を呼びました。それで作られた商品が、海外の人により、海の向こうで、インスタグラムで投稿されて、ブレイクします。まさに、それまでの活動とは、違った道を歩む流れに向かっていました。

2. キャラクタービジネスの可能性に挑む──近藤氏との出会い

 そんな「スケータージョン」が、ある時、転機を迎えます。

 それが、ライセンスビジネスのプロである近藤健祐氏(マインドワークスエンターテインメント代表)との出会いです。彼の目に留まったのは、NFTクリエイターたちのイベントがきっかけ。

 海外キャラクターや日本人クリエイターのエージェントを24年以上続けてきた近藤氏。彼は、シンプルかつキャラクター性の強い「スケータージョン」に可能性を感じ、声をかけました。

 “キャラクターをどう育てていけばいいのか”。実は、シバちゃんは具体的な悩みを抱えていた時期でした。そのため、実績・知見豊富な近藤氏のサポートは絶大な助けに。

 “オリジナリティあふれるキャラクター”を、いかに長く愛され、世界にも通じるコンテンツへ育てていくか。シバちゃんは近藤氏とタッグを組み、国内外に向けたライセンス展開を本格化させていくのです。

3. NFTが生む“コアファン”という力

 そして「スケータージョン」の知名度を高めるうえで大きな役割を果たしたのが、NFTの存在でした。

 イラストをデジタルで描き、アナログ原画のように“唯一無二の価値”を持たせられるNFT。その存在はもともとデジタル制作に強みを持つシバちゃんにとって“ぴったりの仕組み”だったのです。

 特に注目なのは、NFTを所有するコアなファン層が生まれたこと。

 NFTを買ってくれた人たちは、キャラクターを一緒に“育てる”仲間のような気持ちに。イベントやプロジェクトの初動を支え、SNSでも積極的に拡散してくれる存在になります。

 シバちゃんは彼らを「友達」のように捉え、コミュニケーションを大切にしてきました。

4. みんなで“漕いで”盛り上がるキャラクターづくり

 従来のキャラクタービジネスでは、作品とファンは隔たりがある場合が少なくありませんでした。しかしシバちゃんは、違います。「スケータージョンは皆のためにいるキャラクター」という考えを明確に打ち出しています。

 この姿勢は、NFTコミュニティの文化とも相性が抜群。パルコで開催した展示やポップアップストアなどのリアルイベントにおいても、ファンたちが“自分事”として盛り上げに参加。

 シバちゃんはこう語ります。

 「自分はキャラクターがブレないように創作に集中しています。その一方で、コミュニティはファンやチームメンバーが自由に漕いでくれる。このバランスがいいのです。お互い、そこに楽しさがある。だからこそ持続できるんです」。

 ゆえに、NFTの価格上昇はあくまで“結果”。ここにこだわるつもりはありません。その上昇をみんなで体感して喜べる。キャラクターの脚光が以前よりも当たっていると。このポジティブな循環こそが「スケータージョン」の強さと言えるでしょう。

5. アートを守るために──ユーティリティに頼らないNFT戦略

 だから、多くのNFTプロジェクトが、「特典」や「会員権」のようなユーティリティをつけて差別化を図るなか、シバちゃんは真逆のアプローチをとりました。“スケータージョンのNFTはあくまでアートとしての価値を大切にする”という宣言です。

 ユーティリティを盛り込みすぎると、特典が終了した際にNFT自体の魅力が薄れてしまう危険もあります。

 だからこそ「まずはアートがあってこそ」というスタンスを貫きます。その結果、コミュニティにおいてはNFTが“資産価値”に加えて“愛するキャラクターを一緒に応援する証”として機能するようになりました。

6. 今後の展開と「世界のジョン」への道

「スケータージョン」をより世界へ広げるために、次のフェーズへと進みます。それは、フィジカル(リアルな展示やグッズ展開)とNFT(デジタルコミュニティ)の両輪をうまく回すことです。

 まさに、ここで近藤さんとの連携が結実します。

 実際、近藤氏も今後は国内外でのライセンス展開に精通しています。彼自身、そのキャラクターの運営は、その時代の要素を取り込むことで、100年後も愛される様にとプロデュースするのです。

 当然、その戦略の一つに、グローバル市場があります。そのアプローチを視野に入れていて、それができるのがこのスケータージョンだといいます。シバちゃん自身も「自分はキャラクターづくりに集中し、それをもとに周囲の力を合わせてブランドを大きくしていく。自分ひとりではできないことをみんなと楽しみながら実現していきたい」と語ります。

 なんか、先程の仲間との繋がりの様ですね。つまり、「スケータージョン」を起点に作者のシバちゃんすら、コミュニティの仲間の一人に過ぎないのかもしれません。

7.濃淡がついて各々このキャラクターを応援する

 このキャラクターの強さをみた気がします。NFTのコアファンやインスタグラムを中心とした広いファン層が融合。ともに盛り上がることで「スケータージョン」は大きな波を生み出してきました。

 つまり、NFTのコアファンとインスタグラムのファンが違っているところがミソです。

 どういうことかというと、NFTの所有者は先程、描いた通り、キャラを自分ごと化します。だから、何かイベントがあれば、率先して告知するわけです。一方で、インスタグラムのファンはもう少し、ライトなんです。その代わり、その数は多くいる。

 要するに、NFT の所有者は極論、そこまでグッズを買ったりすることはないかもしれないけど、でも熱狂的に発信します。それは嘘偽りのない本音だから、皆が関心を持つ。その強さが結果、インスタグラムで新たなファンを呼び込むわけです。

 そちらのファンはNFT所有者よりもライトですが、フットワークは軽い。だから、グッズを積極的に購入してくれる。だから、NFTのコアファンやインスタグラムを中心とした広いファン層が融合するんです。ともに盛り上がること。それが「スケータージョン」の真骨頂です。

 そして次なる一手として進行中の“ハチ公×スケータージョン”コラボNFT。まさに、シバちゃんがコミュニティの一員として、手がける新しい笑顔の種なんです。おそらく、キャラクターの魅力とコミュニティの力がまた新たな形で発揮されるはずです。

【まとめ】

 キャラクター業界の新しい潮流として、NFTを通じてファンが“主体的”に価値を高めていく取り組み。それは、シバちゃんが体現する「スケータージョン」でよく理解できたのではないでしょうか。

 作品を広めるだけではありません。ファンとともに作り上げる楽しさがコミュニティを活性化する。その結果としてキャラクターやNFTの価値が引き上がる。NFTは投機目的だったりすることもありますが、本来のあるべき姿はここでしょう。

 根底にあるのは「スケータージョンはみんなのためにいる」。そんなシバちゃんの姿勢です。それに加えて、“楽しさ”を何よりも優先するスタイルです。

 クリエイターがNFTで飛躍をつかむ理由は、ここでしょう。ファンを“一緒に漕ぎ出す仲間”として巻き込み、その“応援そのものがコンテンツの力になる”。そんな風にして、新しい可能性を開く仕組み。ここにあるのではないでしょうか。

 まさに従来のIPとは全く違う過程を経て、躍進するキャラクターです。

 今後の「スケータージョン」としばちゃんの動向は、目が離せないのかもしれないです。NFTやキャラクタービジネスがどう発展していくのか。彼らを追うことで、先駆けっぷりを確認できるはずから。ぜひチェックしてみてください。

 今日はこの辺で。

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