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時代を読む まとめ

元Amazon星氏語るAmazonはなぜに世界企業になったのか?

 子供の頃、「日本はすごいんだ」そう親から聞かされ僕は育ってきました。でも、それも昔の話。「GAFA」などプラットフォーマーの台頭を許し、当時の日本企業の勢いは今や見る影もありません。その間、急成長を果たした企業は日本の企業と一体何が違うのか、と。特にネット通販で 世界企業 へと成長した Amazon について知りたく僕はそこに詳しい 星健一さんにその話を聞いてみたのです。

・シンプルかつ本質的なフライホイール理論
まず星さんについて説明しましょう。彼はアマゾンジャパンで2008年からホーム&キッチン事業部の事業部長に始まり、家電14事業部からなるハードライン事業本部と、セラーサービス事業本部の事業本部長、末はAmazonビジネス事業本部長など約10年にわたって第一線で活躍してきた人です。

取材を始めると星さんはまず紙に書き出し、こんな話をしました。「ベゾスが創業時代に、創業仲間とともに話した「フライホイール(Flywheel)」という考え方をご存知ですか?」と。

フライホイール?そう。ベゾスが仲間といたレストランで、そこにあった紙ナプキンを取り出し、書いた成長のための図で社内では今や伝説となっている。そして驚くべきは20年以上たった今でもその考えはAmazonの礎となっているのです。

参考:【第1回】元Amazon星氏語る、Amazonはなぜに世界企業になったのか? Amazon の 成功要因 〜ベゾスの教えは世界を変えた

・実践しやすい理解しやすい、そこが全て

実にシンプルだと思った。星さんはまさにそこに大いに頷いてこう語った。「物事を単純に考えていくということが、成長にとっていかに大事かということをAmazonに入って思い知らされたのです」と。 そして、星さんは続けます。ビジネスモデルが単純であることは、社内の人間が理解しやすい。だから、皆が実践しやすいということ。

 その上で、メカニズムを形成します。必ず、前提となる部分から考えていく。代々Amazonでは、Tenets(テネッツ)に基づいてサービスモデルが設計、構築されていく。Tenets?Tenetsは日本語でいうところの「信条」や「教義」という意味。要するに「考え方の礎」です。

 さて、まず、メンバー全てがその提案の中身を理解できるようにしていく。だから、提案者は「頭にあるもの」を徹底的に開示していくのだ。そして、その上で「Tenets」に落としこんでいく。

逆に、複雑なことは覚えるのも大変な上、遂行するには労力もかかる。またエラーをチェックするにも軌道修正するのも、そして途中で止めるのも大変。Amazonの成功を考える上での全ての原点であり、数々のトライアンドエラーはこの精神に基づく。成功事例においては単純さ故、継続性を持たせることも可能です。

参考:【第2回】元Amazon星氏語る、Amazonはなぜに世界企業になったのか? Amazonの最大の強みは「 メカニズム 」

・世界で一番を取るためにやる事に意味がある

そして、それがScalability(拡張性)を持っているか。そのジャンルでやっていくことで、Amazonはナンバーワンに立てるのか。その部分が大事だと言います。

Amazonという会社は「小さな事業をやろう」としているのではない。事業規模のメリットを最優先で考えている。つまり、Amazonは 1位になって初めて「スケールメリットによりコスト比率がさがる」「利益が出る」と考えていて、それができてこそ成功とだとする企業文化があるのです。

参考:【第3回】元Amazon星氏語る、Amazonはなぜに世界企業になったのか? Scalability を重んじる企業姿勢

 

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