時代を読む 特集
【まとめ】FRATが描く文具と雑貨の未来――創造性と実用性の融合
文具や雑貨の合同展示会「FRAT」は、デザインやアイデアが生み出す新しい価値で注目を集めています。スモールブランド39社が参加するこの展示会は、バイヤーと作り手が直接対話し、新しいパートナーシップを築く場でもあります。今回ご紹介するのは、参加ブランドの中でも独創的な取り組みを行う3社。それぞれの商品に込められた想いと工夫を探ります。
1. デザインで悩みを解決する「Horiuchi Mirror」とフレームウェアの挑戦(2021年秋)
「デザインは日常の悩みを解決する」という理念のもと、フレームウェアが生み出した「Horiuchi Mirror」は、化粧鏡の高さ問題を解消する画期的な商品です。独自の折りたたみ機構による高さ調整機能と、特許素材「ナピュアミラー」を採用し、実用性と美しさを兼ね備えています。さらに、遊び心を取り入れた「クララ デスクカレンダー」など、日常に溶け込むインテリアとしても楽しめるデザインを提案しています。
2. 神戸の彩りをインクで表現する「KOBE ink物語」(2021年秋)
ナガサワ文具センターが手がける「KOBE ink物語」は、阪神淡路大震災から復興した神戸への想いを80色のインクに込めた商品です。「六甲グリーン」「波止場ブルー」など、神戸の風景を再現する色彩は、地域愛と人々への感謝を体現。インクは文房具の枠を超え、観光案内の役割も果たし、文具をアートへと進化させる一歩となっています。
3. 固定概念が商売の種になる「洗えるランドリーノート」(2021年秋)
ノウトは日常の素材に新たな視点を与えることで、ユニークな商品を生み出しています。「洗えるA5耐洗紙ランドリーノート」は、クリーニングのタグ素材に着目し、防災や日常使いにも適した耐久性を実現。さらに、クリーニング店で使われる水に強いペンや、シャツの固定用クリップを文房具として再活用するなど、斬新な発想で注目を集めています。
デザインと文具が融合した後に
FRATの展示会では、デザインが持つ可能性を感じられる商品が数多く並びます。新しい視点と実用性を兼ね備えた文具や雑貨に触れることで、日常に驚きと感動を与えるアイデアの源泉を発見できるでしょう。次回も新しいブランドをご紹介していきます。今日はこの辺で。