生産と在庫と粗利のバランスで戦っている
いいものを作れば、何でも売れるわけではありません。お客様にとって相応しい価値を提供する。それがメーカーの難しさで、生産と在庫と粗利の中で戦っています。知恵と商売のバランスの間で頑張る彼らのその舞台裏を3つの視点で追います。
1.独創的に「攻める」:プロダクトアウト
脚光を浴びる商品は、独創的な点があるから、売れています。そういう想像力が生まれる源泉がどこにあるのか。そこをみてみたいと思います。
プロダクトアウトとは、商品開発で顧客ニーズよりも企業の理論や技術を優先する考え方です。「作りたいもの」を市場に投入するアプローチで、マーケットインの対義語とされます。自社の強みを活かせる一方、顧客ニーズとズレると販売が難しくなるリスクもあります。(下記、Clickで考察記事へ)
2.時流で「仕掛ける」:マーケットイン
作るだけでは売れません。お客様の今の動きに注目して、仕掛けに工夫をしているメーカーの話です。マーケティングを強く意識して、時流に合わせて、ヒットを生み出すか。その仕掛ける部分に目を向けます。消費者のニーズや要望を理解し、それに基づいて製品やサービスを開発するアプローチです。
マーケットインとは、消費者ニーズに基づいて商品やサービスを開発する手法です。市場調査や顧客の声を活かし、求められる製品を提供することで、企業の信頼向上を目指します。(下記、Clickで考察記事へ)
そして、もうひとつは「守る」に関連してのサブテーマなのですが、伝統を守る為の技術革新は何か。それを「製造業テック」として追いかけます。
3.地域に「寄与する」:物産・名産品
ものづくりは、地域の特性に紐付き、根付いていることが多いです。地域が活性化するというフィルターでものづくりを見ていこうと思います。地方の特産品や文化、観光資源を活用して、地域経済を活性化し、全国的に広めることを目的としています。
ジャンルごとで見ていく
ものを作ると言っても、それはジャンルごと、文化も違います。ジャンルごとで、ものづくりを把握して、その業界ごとの努力の違いも見ていけたらと考えています。
いいものを作れば売れるわけではない
きっといいものを作れば売れる。そう言って、いろんな要素を取り入れて、最高のものを作るとしましょう。けれど、そこにかかる原価が大き過ぎれば、それが定価に反映されて、お客様の手にとってもらうことも叶いません。
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つまり、商品とはトレードオフだから、面白いんです。こういうお客様がいて、おそらくこのくらい存在するだろう。では相応しい数量は?そう考えて、必要な要素を絞って、原価を抑えて、相応しい価値を提供するわけです。
つまり、そのバランスがわかって初めて、在庫を必要以上に残すことがない。だからお客様への想いなくして、作れないのです。それぞれの姿勢に学び、今一度、商品についての理解を深めましょう。