浮世絵の中に“編集”を見た──石澤さんとのご縁で触れた、言葉にならない力

先日、浅井コレクション「市川團十郎と歌川派の絵師たち」展を訪れました。紹介してくれたのは、我々のコミュニティチームメイトでもあり、競馬グッズブランド「FURLONGS」を運営する石澤さん。彼は今、145のお礼品(おきもち)を制作するチームの一員として、前田さんと共に、“贈ることの意味”をかたちにしてくれている人でもあります。
「浮世絵」というメディア
展示を見ながら、浮世絵って、今でいう“ジャニーズのブロマイド”みたいなものだったのかもしれないと思いました。当時の歌舞伎役者たちを庶民が愛し、浮世絵にして日常に持ち帰る。そこには“誰かを応援する気持ち”と、それを表現にする編集の力があった。この構造、まさに石澤さんがずっとやってきたことと同じだと思ったんです。
競馬という“文化”を、商品に翻訳する人
石澤さんの原点は、競馬。サラブレッドの世界に心を奪われ、業界に入り、グッズ制作へと進み、今はその世界観を「FURLONGS」というブランドで再編集している。
「モノづくりを通じて、ファンとつながる」
「商品に思いを込めて、“日常に持ち帰れる応援”にする」
彼のやっていることは、浮世絵が持っていた“共感の可視化”と通じているんだと実感しました。
編集者として受け取った“価値の温度”
日本画の展示に足を運ぶことは、西洋画好きだった僕には新鮮でした。でもそこで感じたのは、“文化の熱量”をどれだけ丁寧に翻訳して届けるかが、編集なんだということ。まさに、145マガジンの思想とシンクロする時間でした。
最後に──ご縁が教えてくれる“言葉にならないこと”
石澤さん、ありがとうございました。競馬という道から、今のモノづくり、145のおきもちまで。そしてこの展示会を通じて、僕はあらためて、「商品には“言葉にならない想い”が宿る」ということを感じました。それをどう届けるか。
これからも、言葉とモノの間を、編集者として歩いていきたいと思います。