はじまりの瞬間──株式会社team145、創業の記録

「そして、先ほど法務局に行き、会社を登記しました」
なんて、あっさり言ってみたけど。
それは僕にとって、想像以上に静かで、でも深く心に残る時間だった。
偶然のような、運命のようなタイミング
あの日は偶然にも、JECCICA(ジャパンEコマースコンサルタント協会)の集まりがあった。
懇親会の締めの挨拶を、代表理事の川連さんから突然ふられて、
まさかの“登記したての社長”として場に立たせてもらった。
細々、誰にも気づかれず始めようと思っていたのに、
思いがけず拍手喝采を浴びるスタートになってしまった。
一人で震えながら口座にお金を入れた
会社の印鑑をつくって、
個人で準備した50万円の資本金を、ひとりで口座に入金した。
紙に書いて、印刷して、定款とともに法務局へ提出。
何度も確認しながら提出して、受理された。
そして、名前が記録された瞬間、
「本当に会社をつくったんだ」と静かに震えた。
名前の由来、想いの由来
社名は「team145」──。
この数字に込めたのは、直感と、ちょっとした遊び心と、何より感謝。
> 「色んな人の支えで今の自分があることを忘れずにいたい」
> 「価値観を共にする人と一丸となって、日本を変えていきたい」
その想いから、「team」をつけた。
そして自分の名前の一部を数字にした。
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夢じゃなくて、構造で動かす
資本金は50万円。
まさにその日、ZOZOの前澤さんが退任するニュースが流れていて、
やるせなさと、震えるような希望と、変なタイミングの一致に、ただただ圧倒された。
> 「会社をつくることが大事なんじゃない」
> 「想いだけじゃダメだ。事業としての中身が必要なんだ」
そう自分に言い聞かせながら、でも心のどこかでは、
「ああ、僕はこの瞬間をずっと夢見てたんだな」とも思っていた。
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Traceの第一章として
振り返れば、この瞬間から、145マガジンは始まった。
“発信”ではなく、“思想の場”として──。
この場所が、言葉を起点に人と人がつながり、
挑戦が生まれ、やがて未来を変えていく“装置”になっていくように。
この日は、その小さな一歩だった。