ポケモンがなぜ今、最高益なのか？

・ポケモン、23年2月期決算は売上高15％増の2345億円、営業益11％増の666億円と最高業績　『ポケモンSV』「ポケカ」「ポケGO」など貢献( 参考）

マイナーなニュースですが非常に興味深い。株式会社ポケモンが過去最高の業績です。いわずもがな、ポケモンの会社です。上場会社ではないので、経済系の報道に乗っからないのですが奥が深い。

なぜ、過去最高なのでしょう。調べてみると、やっぱり任天堂の存在が大きい。ポケモンのアイデアは実はベンチャー企業の持ち込みです。でもポケモンも最初はなかなか形にならなかったと言いますが、それを任天堂の他のゲームにその人員を活用し、粘り強くポケモンが形になるまで待ちます。急かすことなく、熟すまで待ち続けてそれでゲーム化されたから最大化されます。

企業自体、ゲームへの想いが強いので、当時、任天堂社長の岩田さんが自ら開発に関わることで海外での展開に大きく寄与しました。この辺に関しては「 『ポケモン』は生涯いくら稼いだ？（ビジネス+IT）」がわかりやすい。大事なのはその後、人気が衰退をしていることです。それではなぜ、今ここの時点で最高収益なのか？

それが「ポケモンGO」なんです。スマホというデバイスを通して、広がり、一気に息を吹き返し、元から世界で広がっていましたが、再度、火付け役となる契機を手にしました。

ここでオセロのようにひっくり返ります。商品力、戦略、積み重ねてきた知見は、ソフトの発売など、そこから転じた攻めの姿勢で盛り返します。過去やってきたことが今になって活かされているのと、スマホゲームが販促的要因となっています。つまり、広告的な要素に頼ることなく、生産性高くプラスに転じて、過去最高の業績だというわけです。

加えて余談ですが、今、スーパーマリオの映画が世界アニメ歴代2位になりました。1位には「アナ雪２」しかありません。このスマホでの実績を鑑みれば、この映画の収益云々ではなく、この販促的要因、大きいと思いませんか。スーパーマリオも長い目で見て、任天堂の業績に与える影響は大きいぞと予測できます。