時代を読む 特集
海外進出のリアルを学ぶ。国際ビジネス連結機構の船出─3人の実践者が語る“日本発”越境ビジネスの最前線
日本の市場が縮小を続ける中、新たなチャンスを掴むために、いま越境ビジネスの動きが加速している――。国際ビジネス連結機構のキックオフセッションでは、海外への“販路”と“想い”を実践してきた3人の理事が登壇。それぞれが語った内容は異なる視点ながら、共通して「今、動かなければ」という強いメッセージが込められていた。このまとめでは、3人の講演を振り返りながら、「越境のノウハウ」「突破のリアル」「戦略と覚悟」の3つの視点から、日本と世界をつなぐ新時代のビジネス像を描き出す。
第1章:越境のノウハウ──物流から始まる、実践型ECの最前線
現地と共に育てる販路、テスト販売、ライブ配信…上田直之の挑戦
越境ECと聞いて、まだ「難しそう」「大企業の話でしょ」と感じている方も多いかもしれない。しかし、物流業界からスタートし、今や6カ国以上に販路を築いた上田直之さんの実践は、それを覆す現実に満ちている。
SNSやライブコマース、そして共創型の「連結ストア」という仕組みまで。テスト販売からスケールアップを狙う仕組みが、着実に整いつつある。
▶️ 記事を読む:越境ECで「日本の美」を届ける——上田直之が語る、実践者視点の海外市場戦略
第2章:突破のリアル──歩き、出会い、築いた信頼で“販路”をつなぐ
ニッチ市場に商機あり。劉 世彦が語る「連結」の思想と越境支援の構築
「誰も行かない場所に、チャンスはある」
学生時代から20カ国以上を歩き、日本製品の価値を肌で感じてきた劉さん。ただ売るのではなく、双方向で想いをつなぐ「連結」の仕組みを整える中で、販路拡大の本質を浮き彫りにする。
彼の姿勢から見えてくるのは、“自らのネットワークと実践”を起点にした、越境支援の新しい形だ。
▶️ 記事を読む:“メイド・イン・ジャパン”を世界へ――劉が語る、海外販路開拓のリアルと展望
第3章:戦略と覚悟──今、海外に出なければ未来は変わらない
数字と経験が示す危機感。松浦啓介が語る「やらなきゃダメな理由」
海外に出なければ、日本企業はもう生き残れない──そう断言する松浦さんの言葉には、シンガポールでの挑戦、そして現地ネットワークの積み上げから得た確信がある。“0.43%”という衝撃のデータと共に、現場を知らずして語れない越境ビジネスの実態、成功の鍵となる「知識」「戦略」「アライアンス」を、赤裸々に語る。
▶️ 記事を読む:今、海外に出ないでいつ出る?松浦啓介が語る“日本企業が世界へ飛び出すべき理由”
最後に–つながる想い、重なる実践──「RENKETSUシステム」など共通インフラ
国際ビジネス連結機構は、無駄なコストを省き、正しく、そしてフェアに──日本の商品やサービスを、世界に届けるための“道”なのだろう。
そしてその道は、上田さんの現場感覚、劉さんの人とのつながり、松浦さんのリアルな突破力。彼ら三人が、それぞれの人生のなかで積み重ねてきた実践の軌跡が、交差して、重なり合って、生まれたものだ。
今回、個人的に強く感じたのは、最初から“世界”を見て商品をつくっている人たちが、もうすでに目の前にいて、その人たちの“想い”が、こうした仕組みと巡り合うことで、確かに形になっていく現実だった。
そして、実際、機構に会員として加わることで、たとえば、「RENKETSU」の活用による海外販路の仕組み、RENKETSU JAPAN STOREへの商品掲載機会、そして国際ビジネスフォーラムへの優待参加といった動線が整っている。いずれも、単なる“支援”ではなく、あくまで実践を通じた出会いや連携の中で力を発揮していく。
このページは、3人の記事への入り口であり、同時に、それぞれの視点を経てたどり着く“答えのひとつ”でもある。今、世界に向けて挑戦しようとする人にとって、彼らの歩みが、何かしらの地図になるとしたら。
今日はこの辺で。