くだらないけど、夢がある──氏田さんとの再会で思い出した“プレゼントの原点”

先日、久しぶりに氏田さんに会った。つい最近までタカラトミーにいて、今は独立して次のチャレンジを始めたばかり。実は、その出会いは遡るとキャラクター業界紙で記者をやっていた頃のことだから、付き合いは長い。再会の挨拶はもちろん、Hello!145ポーズで📸
「夢を語る人」として、コロナ禍の動画にも出てくれた
これを書きながら、ふと思い出したんですけど、世の中がピリピリと緊張していた頃に、僕はこんな企画をしました。
「#コロナが落ち着いてからの私の夢」
小売やキャラクター業界の仲間たちに、5秒の自撮りで“未来の夢”を語ってもらう動画をつくったんです。
氏田さんは、あの時もすぐに賛同してくれました。自分の言葉で、自分の夢を語ってくれる人。それが、僕にとっての彼のイメージです。
商品を「つくらない」から始まる企画術
さて、再会の時の話。彼の話が面白かったのは、
“まず演出があって、そこから逆算して商品が生まれる”
という考え方。
つまり、商品単体ではなく、“物語としての体験”をつくるというスタイルだ。それは、彼の子供時代の原体験にルーツがある。
プレゼントは、演出のほうが楽しかった
彼の家庭は、決して裕福ではなかった。プレゼントをもらうにも、いくつかのクエスチョンをクリアしないといけない。
でも、その「クイズ形式の演出」こそが楽しかったと彼は語る。
「贈り物そのものより、“どう届くか”のほうにワクワクしていたんだよね」
──その話を聞いて、僕は納得した。だからこそ、彼は“おもちゃ”ではなく“夢の届け方”にこだわってきたのだと。
商品に夢を抱けるか──そこに人生を賭けたい
話をしながら、僕は思わずこう言っていた。
「くだらないけど笑える、渾身の力作を一緒にまたつくろうよ」
お金も大事。下請けも大事。でもそれだけじゃない。夢を語れる商品を、一緒にまた作ろうよと。
そして、顔が晴れた
「……ああ、それをやっていいんだよね!」
と氏田さんが開き直った瞬間、本当に嬉しそうな顔をしていた。
僕もまた、“商品に夢を抱ける人生”でありたい。そこに賭ける編集者でありたい。そう、再確認した再会だった。
「今度、なんかやろっか」
「いいですね!」とニヤリ。
また一つ、やりたいことが増えた日でした。