【取材の舞台裏】桜舞うさがみ野で──「防災備蓄クッキー缶」に込められた真心に触れて

青空のもと、桜が舞う春の日。ずっと行きたかった「ロリアン洋菓子店」を訪ねて、さがみ野へ向かいました。相鉄・東急新横浜線の開業でアクセスも良くなっていて、(実は東急ファンとしてもテンション上がる日🚃)「今だ!」と思って足を運びました。
お菓子は“必需品”ではない。でも、心に残るものになれる
このお店で感じたのは、お菓子が持つ“気持ちの力”。もちろん、食べなくても生きてはいける。でも、笑顔をつくることは、生きていくうえで大事なこと。そんなことを、店長の小島さんの言葉やお店の空気から、じわっと感じた時間でした。
なぜってそれは、一度は命を絶とうと考えていた人すらも、それを思いとどまらせ、今の幸せをもたらしているから。改めて、お菓子の、店の価値を考え支えられます。
「防災備蓄クッキー缶」に込められたエピソードが忘れられない
心に残っているのは、「防災備蓄クッキー缶」の誕生エピソード。東日本大震災の直前に、東北のお客様へ届けられたクッキー。避難所で食料が乏しい中、それは食の助けとなり、さらに、笑顔を忘れていた子どもたちを笑顔にしてくれた──
そんな体験を経て、「お菓子にできることがある」と小島さんは気づいた。そして、お店に備蓄対応の設備を導入し、新たに開発したのが「防災備蓄クッキー缶」。さらにすごいのは、その商品を最初に買ってくれたお客様が、震災時にきっかけをくれた当の“その方”だったということ。
なんてドラマチックなんだろう。
現地で体験して、ようやく記事の“温度”が立ち上がった
やっぱり、現地で空気を感じて、店主の表情を見て、商品を手に取ってみないと、わからないことがある。
その実感が、ここで僕の気持ちを書き残す意味でもあります。
最後に──商品に、言葉と物語が宿る
素敵なお店には、ちゃんと人の想いがある。通い合う“心”があって、そこにお菓子が、言葉のように存在していた。そんなお店を取材できて、本当に嬉しかった。
また一歩、“物語を持つ商品”を見つけられた気がします。小島さん、ありがとうございました。
また伺います。