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“うみにん”から、上場企業の創業者へ──佐藤昌平さんと語った「ビジネスの繋がり方」

145マガジンでは、日々の出会いから得た学びを、物語として残しています。
今回は、上場企業エクストリームの代表取締役・佐藤昌平さんとの対話から得た“時間の積み重ね”と“進化の哲学”についてご紹介します。

出会いの原点は、キャラクタービジネス

先日、佐藤昌平さんと久しぶりに食事をご一緒する機会がありました。
9年で上場まで駆け上がった佐藤さんですが、実は私たちの最初の出会いは、まだ彼が別の会社に在籍していた頃。

そのとき彼が手がけていたのは、なんとキャラクター「**うみにん**」のライセンス展開。
「あの頃は、キャラビジネスって常に“新しさ”が求められて、本当に大変だったよね」
そんな思い出話に、自然と花が咲きました。

けれどその佐藤さんが、いまはゲーム業界の渦中で、**“あえてゲームを作らない”という戦略で勝負している**のです。

“作らない”ことで安定を築く──逆転の発想

現在、佐藤さん率いるエクストリームは、**ゲーム開発エンジニアの派遣**を中心としたビジネスモデルを展開。
トレンドに左右されやすいゲーム業界において、あえて開発そのものには依存せず、**「人材」という資産で勝負する仕組み**を構築しています。

これは、キャラクタービジネス時代に身につけた「流行に振り回される怖さ」と「価値の継続性」に対する洞察が活かされていると感じました。

上場という“信頼資本”が人材を惹きつける

さらに印象的だったのは、「上場したことで得られる信頼の大きさ」についての話。

上場することで、株主や投資家への責任は増えます。
けれどその反面、企業としての信頼度が高まり、**優秀な人材との出会いに繋がっていく**──。
これは、“人”が軸となる事業にとって、非常に大きな意味を持つ選択だったのだと思います。

競合が現れる前にいち早く上場を果たしたことで、長期的な成長の布石も打たれた。
その戦略性と実行力には、深く学ぶことが多くありました。

変わらない“キャラ愛”も、そこにあった

ちなみに、あの頃から活躍していた「うみにん」は、今もエクストリームのキャラクターとして現役で活動しているそうです。
「やっぱり、ああいうキャラクターには思い入れがあるんだよね」と語る佐藤さんの笑顔に、“遊び心を忘れない経営者”としての魅力も感じました。

実は佐藤さんとは、以前にも145マガジンで取材させていただいたことがあります。

「ゲームを作らないゲーム会社」上場へ──エクストリームが描く成長戦略(2020年2月公開)

最後に

ゼロから企業を立ち上げ、9年で上場を果たすまでの過程。
そこには、見えないところで積み上げられた経験や哲学が確かに存在していました。

キャラクター時代の出会いが、時を超えて再び繋がったこと。
そしてその過程で感じた、「人生って、不思議と繋がっていくんだな」という思い。

そんなひとときを共有させてくれた佐藤さんに、心から感謝を込めて。

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145が自らの考えを大事に、わかりやすく想いを持ってビジネスの本質に迫るメディアです。主に小売業、ものづくりとキャラクターライセンスを追っています。
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石郷 学

株式会社 team145 代表取締役 

ジャパンEコマースコンサルタント協会 客員講師 

776.fmラジオ『connect』準レギュラー

Next retail Labフェロー 

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