浦沢直樹漫勉neo 新井英樹/NHK +
先日、漫画家の新井英樹さんが、「浦沢直樹漫勉neo 新井英樹/NHK +」で、こんなことを話していました。
今の時代って「想定外に何かが起こる」という体験はあまりないですよねと。今はスマホもあるからいつでも繋がれるし、始終繋がっているから、僕らは、予定調和の中で生活していて、ある意味、リスクもない。
だから彼が描く漫画では「そういうきっかけの面白さ」をもたらしたいと。
話が逸れるんですが、それを聞きながら、詩人の谷川俊太郎さんのとある言葉を思い出しました。
それは、「詩はクラフトのようなもの」という言葉。詩は、ものづくりの創作のようだと。この言葉とこの言葉を結びつけたら、刺激的で個性的になる、みたいなことがあると。
そんな想定外な言葉を作り出すにはインプットが大事。それと同時に、アウトプットする頭の柔軟さが大事。でも、それが残念ながら、予定調和の世の中ゆえに、そのアウトプットまで、コンピューターに頼っている節があるんじゃないかな。
全てがデータで適切に最短に、アプローチして、その人にメリットをもたらす便利な時代。だけど、その反面、きっと僕らはそういう「想定外」に飢えているのかもしれません。
だから、またインプットを繰り返す。僕のところにも情報を欲しいという人が結構、来るんですけど、欲しがるばかりで、自らは出さないのです。でも逆なんですよね。大事なのは僕ら人間は何を想像し、何を創造するかじゃないかなあと。
それは到底、テクノロジーの進化とは関係のないところで勝負できるところであるとも思うんです。