
東京・谷中銀座商店街。昭和の風情が色濃く残る下町の通りだ。そして、2025年の夏。誰も予想していなかったコラボレーションが、ここで静かに動き出した。主役は、老舗の店主たちと、全国にファンを抱えるネットショップ、そして“届け方”を支える裏方たち。だからこそ、145マガジンがこの夏に仕掛けたのは──。ライブコマースを通じて「まちの温度」を全国に届ける、壮大な“接続の物語”だった。
まずこのイベントの詳細について。
イベント概要
- イベント名:谷中ぎんざ だよ!全員集合~グルメもエンタメも。「谷中ひゃっこい祭」から、ライブコマース生配信!~
- 開催日時:2025年8月3日(日)16:00〜17:30
- 配信会場:谷中銀座商店街「夕やけだんだん」下 特設ブース
- アクセス:JR山手線「日暮里駅」より徒歩約5分(住所目安:東京都荒川区西日暮里3-13付近)
- ライブ配信URL📺: https://stream.livecottage.net/live/channel/J8RlJoqGP?source-medium=145
なお、このページでは、プロジェクトの発端から舞台裏、そして目前に迫った8月3日のライブ配信本番に向けて、すべての歩みを時系列でたどっていく。さあ、夏の本番は、すぐそこだ!

📖 活字でたどる『谷中、配信中』
[1]原点は“届ける”の意味を問い直す小さなオフ会
2024年6月──145マガジンのコミュニティ「チームメイト」のオフ会で、ライブコマースの実験企画が実施された。
スマホひとつで始まるライブ配信。店長が画面越しに語りかければ、視聴者はコメントや「いいね」て反応し、その場で購入もできる。まるで隣で接客を受けているかのような、温度のあるやりとりが生まれていく
──その光景に、谷中ぎんざのカフェ「やなか健真堂」店主・伊藤健さんは、“ライブ配信の持つ可能性”をはっきりと感じ取った。

※上記の写真は昨年開催時の様子であり、今年のアシスタント出演者とは異なります。(写真に写っているのは、昨年ご一緒した柊木まあやさんです)
「これを谷中銀座商店街でやって、この街の盛り上げに一役買えたら──」伊藤さんは、チームメイトの一員であると同時に、商店街の夏祭りの実行委員長でもあった。当時の彼は“視聴者”の立場だったが、見ていくうちに確信するようになった。
──この体験を、谷中銀座商店街で実現したら、きっと面白い。

そして迎えた2025年。伊藤さんはもうひとつの顔──谷中銀座商店街の一員として、石郷にこう声をかけた。「今年の『ひゃっこい祭』で、ライブコマースをやってみませんか?」
チームメイト──石郷の記事に共感して集まった仲間たちのコミュニティ。一人ひとりが自分の“得意”を持ち寄り、その場で、これまでできなかったチャレンジに挑んでみる。そんな挑戦を、みんなで後押ししながら、一緒に気づきを得て、明日への活力へとつなげていく──。人と才能を尊重し合いながら、応援し合う、あたたかな輪がここにある。

[2]谷中銀座商店街とライブコマースの接点
確かに、できなくもない。昨年、僕はチームメイトの仲間たちの前で、ライブコマースを実演した。つまり、目の前の仲間を楽しませながら、その先にいるスマホ越しの誰かにも、商品や想いを届ける──
そんな体験をつくったのが、あのときのライブだった。その「目の前の仲間」を──今度は、谷中銀座商店街の夏祭りに集まる人たちに置き換えてみたら?

つまり、配信の場所が“商店街”に変わることで──ライブは、その場の空気や熱気ごと飲み込んで、スマホの向こうにいる人を、まるで夏祭りにいるような気分にさせてくれる。そして、同時に、夏祭りで通りすがりの目の前の人も喜ばせるわけである。
場所の垣根を越え、その空気の中で、ショッピングできる。これ、面白いかもしれない──そう思った僕(石郷)は、あのとき一緒に挑戦した仲間たちにも、この企画を話してみることにした。こうして、再集結が決まった。
[3]そして、再び集まった3つのネット名店
そして──この挑戦案に、真っ先に賛同してくれたのは、ライブコマースの経験者でもある2店舗。
- 鶏レバーパテが人気の「水郷のとりやさん」の須田さん

- ところてん専門ブランド「伊豆河童」の栗原さん

彼らの前向きな姿勢に後押しされるように、ライブコマースの“仕組み”を支えるインフラパートナー、フューチャーショップもこの企画に参加を決めた。安原さんを筆頭に、稲生さん、内海さんら、再びZoomの画面越しにメンバーが集まり、

「谷中の店と、どんな“理想のコラボ”ができるだろう?」
そんな問いから、静かに、でも確かに──作戦会議が動き出した。そして、石郷自身も谷中の現地会合に足を運び、この挑戦の趣旨を、店主たちの前で丁寧に説明する場面もあった。
[4]交渉の舞台裏──リアル店舗との橋渡し
「できることなら、商品は谷中の店とコラボができると良い」──そう「やなか健真堂」伊藤さんと語り合っていた石郷は、ピックアップされた店舗名をもとに、その店の背景や商品を丹念にリサーチして、まとめてみた。

そして、どんな味と、どんな技術が交われば“まちの空気ごと”届けられるのか。店舗と共に最適な組み合わせを考えながら、可能性の種をひとつずつ膨らませていった。
「この味とこの技術が重なれば、届けられるかもしれない」──
そんな仮説を手に、実際のコラボ先を模索していく中で、さらには、新たに「セレクトフード・コパン」佐藤さんも挑戦を表明。

少しずつ、仲間が増えていった。
🎁 見逃せないのは、ココだけセット!
ここからは、店舗との中で生まれた三つのコラボレーション案をご紹介したい。
🍷 鶏レバーパテ × 日本酒──五感に響く、晩酌の再発明

創業100年の「水郷のとりやさん」が届けるのは、“レバー嫌いも虜にする”と評判の鶏レバーパテ。その繊細な味に合わせるのは、谷中の老舗「越後屋」が選んだ日本酒──ただし、銘柄は当日のお楽しみ。
ライブ中に初めて明かされる“即興のペアリング”を、ぜひその目で確かめていただきたい。
🍋 ところてん × ゆずポン酢──夏に似合う、食べる涼しさ

富士山の湧き水と伊豆天草でつくる「伊豆河童」の本格ところてんに、谷中の「九州堂」が合わせるのは、透明なゆずポン酢。いくつかのポン酢の中から、どれが一番合うのか──ライブで食べ比べ、その場で“運命の一滴”を探していく。
🐟 浜名湖産うなぎ × どじょう唐揚げ──粋なスタミナの競演

「セレクトフード・コパン」が選んだのは、ふっくらとした浜名湖産の鰻。そこに合わせるのは、谷中の「丸初福島商店」が誇るどじょうの唐揚げ。どちらも“夏に効く”個性派だが、驚くほど自然に溶け合う。
どの組み合わせも、ただの“名物紹介”では終わらない。
つくる人、届ける人、見守る人──それぞれの想いが重なり合って生まれた、この夏限りの“味の物語”である。それがどう実現するか。それは、配信の中で確認してほしい。
[5]裏方たちの奮闘──フューチャーショップとヤマト運輸の挑戦
🛠️縁の下こそ、主役級──フューチャーショップの職人仕事
ただ──それだけでは、まだ完成じゃなかった。
「そもそも、ライブ配信なんて、本当にこの会場でできるのか?」
その根幹に関わる“現場設計”を担ったのが、ライブコマースの土台を支えるフューチャーショップだった。電源、通信環境、照明、導線…。

それぞれが当たり前に機能して、初めて成立する「配信」という名の舞台。彼らは配信者の視点でそれらすべてを一つずつ洗い出し、ついには谷中銀座の現地会合にも参加。“商店街の皆と一緒に配信を作る”という立場で、裏方に徹しながらも、確かな土台を組み上げていった。

そして、もう一つの“インフラ”も、静かに動き始めていた。
🐾ヤマトが売る!?──届ける人が、販売者になる日
それは、ヤマト運輸。──単なる配送会社じゃない心意気を見せた。
「届けるだけでなく、“販売”から“体験”まで担いたい」

そう語った中西 優さんは、これまで裏方に徹してきた立場を越え、新たな挑戦に立ち上がった。対象は、クロネコヤマトメンバーズ。これまで“荷物が届く”という一点だけでつながっていたその会員組織に、今度は、“ワクワクする体験”ごと届けたい──そう考えたのだ。
ただ物を運ぶのではない。
要するに、ヤマトが自ら会員に対して案内を行うのは、このライブコマースに参加する店舗の商品である。店舗との連携が密に取れていれば、案内から販売、そして配送に至るまでの一連の体験をヤマトが一貫して提供することが可能となり、顧客に対して魅力的な購買体験を創出できる。
そして、驚いたのは、それに加えて、ヤマト運輸が「販売者」として名乗りを上げた瞬間だった。前代未聞である。
当日限定で自社ECショップを立ち上げ、販売元として参加。そこに用意されたのは、7月に登場するEVトラックのトミカ。夏祭りに集まる子どもたちの“童心”を意識し、「届ける喜びの象徴」として、その小さなミニカーを投入するのだ。
彼らは、ただ商品を右から左へ運ぶだけではない。顧客の輪の中に自ら飛び込み、ワクワクする“体験そのもの”を提供しながら、本当の意味で「届ける」ことを目指しているのだ。
🎤届ける喜びを、ともに──「夢アド」桜羽このはさんも参加!
そして、トドメは、アイドル「夢みるアドレセンス」桜羽このはさんの出演。彼女に実食とアシスタントをしていただき、7つの店舗から、魅力を引き出すことになった。

桜羽このはProfile:「夢みるアドレセンス」RED担当 沖縄県出身 女優・モデル あまいもの好き
[6]そして8月3日、ライブコマース配信本番へ
すべては、この日のために。谷中銀座の名店と、ネットの名店。それぞれの“想い”と“技”が、手を取り合い──
2025年8月3日(日)16時。
あの「夕やけだんだん」の下で、リアルとデジタルがひとつになる、“一日限りのライブ配信”が始まる。
ただし、そこにあるのは、ただの物販じゃない。まちの空気ごと、届ける。つまり、温度と物語を、そのまま画面越しに運ぶ、「届ける喜び」の、再発明。
さあ、谷中、配信中──いよいよ開幕です。
📺 配信はこちら!
ライブ視聴URL(配信当日オープン)
https://stream.livecottage.net/live/channel/J8RlJoqGP?source-medium=145
🎥 映像で振り返る『谷中、配信中』
そして、拙い映像ではあるが、活字では伝えきれない表情をどうしても残しておきたくて、動画にまとめた。この挑戦が「なぜ始まり、どのように育ってきたのか」を知っていただければ幸いだ。
#1:『谷中、配信中 #1』ー商店街とライブコマースが出会う瞬間
#2:『谷中、配信中 #2』ーそこから生まれた挑戦が、どうやって多くの人を巻き込み始めたか。
📺 [配信URL(YouTube)]
リアルタイムで、スマホの前で奇跡的な現実をその目で確かめていただきたい。そして、コメントするなどして、店舗にエールを送ってもらえたら。
