「アナログの逆襲」 デイビッド・サックス 著
先日、「 アナログの逆襲」という本を読んでいたのですが、その名の通りで、色々なところで逆襲が始まっていると。
全て世の中はテクノロジーに取って代わられたように思われる。けれど、見方によっては「深み」がない。辿り着いたのは「要件を満たす」というのと「心を満たす」というのは全く逆のものだなということなんです。
例えば、確かに写真を撮れればいい。それ自体の行為を「タスク」と捉える人であれば、別にそれはiPhoneでいいんです。
でも、そう考えているから、写真データが異常なほど膨れ上がって、必要のない写真も入っていたりします。
だから、今見直されているのは、そことは別の「心を満たす」という方なんです。フィルムを現像することにおいては撮ってから紙の写真になっていくその過程を楽しむエンターテイメントが潜んでいるって話なんだと思います。
そういうものを求める人たちはある程度、高い単価を払ってでもそれを実感したい。そんな「要件を満たす」のとは違うニーズがあるから、そこに何か僕は可能性があると感じたのです。
逆説的になるけど、実はデジタル化が進んで色々なものが「要件を満たす」だけで済まされるようになるほど、「心を満たす」ものの付加価値が上がっていく。