ShopifyとBASE、何が違うの?
ネットショップを始めるには、大きく分けて「オンラインショッピングモール型」と「自社通販サイト型」の2種類があります。ここでは「自社通販サイトを構築する場合」についてお話しします。よくある質問として、「Shopifyが話題だけど、BASEとは何が違うの?」というものがあります。
実は、BASEとShopifyは“お店の規模感”が異なります。どちらを選ぶかは、あなたがどんなショップを目指すかによって決まってきます。
1. 自社でECサイトを運営するとは?
「自社通販サイト」とは、ネット上に自分だけのオリジナル店舗を持ち、運営することです。
身近な例なら、街の文房具屋や個人商店などが該当します。大きな例だと、表参道にある有名ブランドショップのように、独自の場所でブランドを打ち出しているイメージです。
一方、「オンラインショッピングモール型」は楽天やAmazonのように、百貨店のような大きな“商店街”に出店するイメージに近いです。
2. BASE:初心者向けの“インスタントEC”
2-1. 数分でショップが作れる
BASEはテレビCMでも知られており、数分でネットショップを立ち上げられる手軽さが特徴です。
決済システムなども標準で備わっているため、アカウントを開設し、ショップ名を付けて、商品を登録すればすぐに販売が始められます。
2-2. クリエイターが多く利用する理由
ハンドメイド作品などを個人で作り、イベントやSNSなどでファンを獲得してきたクリエイターにとって、BASEは特に便利です。
リアルな販売機会が限られていても、BASEを使えば全国のファンにオンラインで作品を提供できます。 ただし、自社通販サイトは“空き地”にお店を建てるようなもの。既にファンがいる人は強みを活かせますが、集客を自力で行う必要があります。
2-3. 無料で始められる、従量課金制
BASEのもうひとつの特徴は、初期費用や月額固定費が基本的にかからないことです。売れたときに手数料が発生する“従量課金制”なので、初心者にやさしい仕組みといえます。
3. ネット通販の発展から学ぶこと
1997年ごろからネット通販を切り拓いた楽天市場は、“仮想商店街”という仕組みで複数のショップを一箇所に集め、集客を集中させることに成功しました。 一方、BASEはモールではなく、あくまで“空き地”に建てる方式。最初から人通りがあるわけではないので、SNSやイベントなどを通じて自らお客さんを呼び込む必要があります。
クリエイターのように既にファンを持っている人に向いている理由は、そこにあります。
4. Shopify:ブランド力を最大化するECプラットフォーム
4-1. お店の個性を引き立てる仕組み
Shopifyも自社通販サイトを作るための機能を幅広く提供しています。BASEとの違いは、より本格的に“ブランド力”を打ち出したい企業やショップ向けだという点です。
独自のデザインやアプリ機能をカスタマイズできるので、より洗練されたショップ体験を作れます。
4-2. 世界規模のアプリと連携
Shopifyでは、多彩な拡張アプリを導入して機能を追加できます。世界中で使われているため、アプリ開発者も日々アップデートを続けており、その成果を取り入れてショップのレベルを上げることが可能です。
大手企業のユニリーバのように、グローバル規模で展開するブランドもShopifyを使っています。
4-3. 定額制のメリット
Shopifyは月額プランなどの“定額制”が基本です。規模の大きい企業ほど、毎月一定額で安定的に運営できた方がメリットが大きいからです。
一方、BASEは成果報酬型なので、初期コストを抑えたい小規模事業者や個人に向いています。
5. どちらを選ぶ?まずはショップの方向性を整理
BASEとShopifyのどちらが優れている、というわけではなく、「自分がどんなショップを目指すか」によって選ぶべきサービスは変わります。
– BASE:小規模〜個人クリエイター、既存のファンを活用したい人、最初のコストを抑えたい人
– Shopify:ブランド戦略を重視したい企業、機能を自由にカスタマイズして差別化を図りたい人
まずは自分のショップの規模や方向性をしっかり整理し、目的に合ったサービスを選ぶことが大切です。