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ラジオ出演:時代の転換期 赤字の時こそ、減らさぬ工夫

77.6FM 「FMドラマシティ」エーデルワイスファーム野崎創さん司会「connect」に、11時から生放送(毎週木曜AM11:00から)に出演。今回話した内容は・・・?

 今は考える以上に、転換期だという意識を持って、事業を進めないといけない。エーデルワイスファームの代表取締役 野崎創さんとそんな話に至った。

常に新しい事業を追いかけてきたから

 彼らは、北海道で100年近く、ベーコンなどを手がけ、ECサイトにも早くから着手した。特に野崎さんは常に、新しい視点で、自らのビジネスを切り開いてきた張本人。最近では、「Piccola Foresta(ピッコラ フォレスタ)」をオープンさせて、直営のお店やレストランを展開するなど、その精神は今も変わらない。

 そんな彼が、転換期だという言葉の意図するところはなんなのか。昨今、コロナ禍に始まり、ウクライナ侵攻、円安とどれも想像のつかない出来事が起きている。

 彼らにしても、肉の相場感などは、例年と違っているとか。毎年、夏には値段が下がる時期があるのだが、下がらない。結果、年間通して、相場を出してみれば、やっぱり、トータルでもその相場は下がらなかったと。

 つまり、従来、築き上げてきた収支構造は通用しなくなっていくだろうと。なかには、初めて赤字となったという企業もよく耳にするという。

予測のできない時代の企業のあり方とは?

 その時に大事なのは、なんだろうと。

 例えば、月次で赤字が出たとする。そこに、慌てて埋め合わせをしようと、売り上げを伸ばすよりは、手持ちのキャッシュをどれだけ、減らさないように、環境改善できるか。むしろ、その方が企業にとって重要だと。

 例えば、施設や事務所の規模が適正なのか。足元を見直ししておくことが先決だろうと。それをなぜ、口にするかと言えば、「お金がなくなってからでは何もしようがない」。だかからこそ、お金がなくならないところに意識を向けていく。

 経営者としてはその当たり前の判断が求められている。まして、昨今、コロナ禍で融資の規模が大きくなっているからこそ、そこで計画を引き直すことの重要性を思うと。

 そういうことをしながら、事業のあり方を見直すこと。 

大資本が席巻するのではなく小資本で共存し合う時代

 彼はもう少し、踏み込んで、自分たちの経営をしながら、もしかしたら、資本主義のあり方も変わるのではないかと口にする。今までは資本主義というと、大企業が、大きな資本で、社会を動かしていくというものだった。近い将来、もうそれもリセットされるのではないかと。

 にわかに大量生産、大量消費が通用しなくなっている。だから、厳しくなっている業態が見られているのが何よりの証拠だと。そこで大事なのは今の事業に固執せず、収支のあり方を見直すことだと。

 つまり、大きな資本ではなく、逆に小さな資本で、ちゃんと収支に見合った事業を運営していくことが当たり前になるのではないかというのだ。必ずしも、大きさが正義ではなくなるのだろうと、説くのである。

 ではその時に、会社はどうあるべきなのか。

シンプルに大事なのは「お客さまとの向き合い方」

 そう聞くと、野崎さんは、「お客さまとの向き合い方なのではないか」と言う。

 ヤッホーブルーイングを例に挙げて、彼らは、お客さまとどういう世界を作っていくのかをずっと提示してきた。それが、結果、今に活きていると。彼らが手がけるクラフトビール「よなよなエール」の品質は高い。

 ただ、そこにとどまらない。大袈裟な言い方かもしれないけど、創造主のようになって、世界を作り、その世界で皆が楽しみましょうというメッセージを送っている。そして、そこにお客様が賛同して、一体感が生まれて、ビジネスを活性化に導いていると。

 今まで、そういう動きがなかったかと言えば、そうではないかもしれない。けれど、今まで以上に、そういう動きがより鮮明になっていくだろうと。そして、それを通して、企業は、持続可能と言えるだけの、継続的な繋がりを作っていく時代になっていくのではないかと言うのである。

 確かに予期せぬことが起こる時代だ。だからこそ、その時代の中で、当たり前など存在しないことを前提に、今までのビジネスのありようも見直す必要がある一年なのではないだろうか。

・77.6FM 「FMドラマシティ」エーデルワイスファーム野崎創さん司会「connect」。

この番組は、「エーデルワイスファーム」野崎創さんの司会によるものです。北海道を中心としたものだが、全国どこでも聞くことができる。隔週での「アナザーエディション」というコーナーでのやりとりが上記。

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