コロナ 禍 PLUS ART MASK PROJECT マスクにアートを
シタテル は コロナ 禍、縫製工場など生産現場への支援と、アーティスト活動への支援を行うことを目的に、「 PLUS ART MASK PROJECT 」を開始した。マスクの表面をアートを表現するキャンバスに見立てて、個性的なデザインを集め、マスクが売れるほど、ここで縫製工場など生産現場への支援ができる。アートなマスクを起点にして欲しいとする人が集まれば、価値を享受できるわけで、シタテルが自ら企画を実践している。
1.「PLUS ART MASK PROJECT」の目的
アパレルの生産プラットフォームを展開するシタテルは、新型コロナウイルスによる受注減に苦しむ国内縫製工場を支援すると同時に、アーティストたちの活動もサポートする目的で「PLUS ART MASK PROJECT」を立ち上げた。
マスクをアートのキャンバスと捉え、多様なデザインを募集し販売することで、売れた数だけ縫製工場への支援を実現する仕組みである。
2.シタテルの強みと背景
シタテルは、アパレルの専門知識がなくても服を「作る・売る・送る」を一元管理できるプラットフォームを構築し、生産の自動化や効率化を進めている企業だ。
その背景には、国内外を含めた幅広い生産ネットワークの存在がある。2020年3月1日時点で、国内を中心とする1,000社以上の縫製工場・生地メーカーと連携し、16,000社を超えるブランドやデザイナーが登録している。
3.こだわりのオリジナルマスク
今回のプロジェクトで販売されるマスクは、アパレルデザイナーとパタンナーがゼロから設計したオリジナル仕様である。
• 美しいシルエット
顔まわりが美しく見えるカッティングを重視し、上下に施されたフロントダーツによってマスクに立体感を持たせた。肌とのあいだに適度な空間が生まれるため、息がしやすい構造になっている。
• サイズ調整が可能な紐
紐部分は「止め結び」という手法により長さ調整を容易にした。
• 洗濯して繰り返し使える素材
ポリエステル素材のカットソー地を採用し、染色性・速乾性・形態安定性に優れている。洗っても形が崩れにくく、立体的なフォルムが保たれる。
こうした機能性やデザイン性を両立させたプロダクトとして仕上がっている。
4.アーティストとの連携と販売方法
このプロジェクトには国内外のアーティストが賛同し、それぞれの作品を用いてマスクをデザインしている。販売は特設サイトにて完全受注生産形式をとり、注文数に応じて縫製工場で生産を行う。
5.寄付を通じた支援
プロジェクト終了後、ディレクターであり参加アーティストでもあるRikizo Souyaが、すべての賛同アーティストを代表して、収益の一部を日本赤十字社へ寄付する予定だ。これにより新型コロナウイルスの感染拡大防止に寄与する。
6.コロナ禍における新たな価値創造
コロナ禍では、個人や企業それぞれが持つリソースやアイデアを活かすことで、社会を支える新たな試みが生まれている。「PLUS ART MASK PROJECT」もその一例であり、シタテルが培ってきた生産体制やネットワークを活かしてアーティストと協力することで、単なる「マスクの販売」を超えた価値を創造している。
こうしたものづくり精神と支援の輪が広がることで、縫製工場の支援やアーティスト活動の活性化、さらには感染症対策への貢献など、多面的な社会貢献を実現している点は大いに評価されるべきだろう。