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ラジオ出演:ニューバランスとGREYの意味/ロシアのメンタリティ

77.6FM 「FMドラマシティ」エーデルワイスファーム野崎創さん司会「connect」に、11時から生放送(毎週木曜AM11:00から)に出演します。今話題の、今注目の・・・様々な問題やテーマについて切り込む時間。今回話すのは・・・

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・日常使いはグレーから

 一つ目は、先日、新宿駅ビルのNEWoManにオープンした「GREY」というお店に伺ったのですが、ニューバランスのお店なんです。「GREY」ってどういう意味かと聞くと、色のグレーだと。

 このニューバランスって実は、今でこそ、スポーツに限らず、日常でそのシューズを履くような習慣を根付かせていますが、そのきっかけはグレー。それまでシューズの定番が青や白だったのですが、今から何十年も前、シューズを日常使いするために、当時シューズをグレーで出した。

 反対の声も多かったが、結果、大ヒットして、今の日常使いの定着に繋がったというのです。

・自ら抱えずコストを抑えて、価値を最大化

 僕が言いたいのはここからで、そこに本質があるんです。下手すれば、靴ってただ履ければいいと普遍的なものとして捉えられなくもない。だけど、一方で、ものすごく進化していて、この動きは、それを活かすとともに、日常を変えています。例えば、1988年の「990」というラインがあるんですけど、当時、最高品質のランニングシューズとして提案されたんです。

 それを今に生かす為に、日常使い。当時のデザイン性、履き心地などに加え、素材と技術面を活かして、それらを日常使いに転換させて、靴そのものの進化を図ったわけです。

 そうすると、日常使いの靴が履き心地の良いものになっていく。人々は例えば、仕事をしている中で疲れが軽減されたりするので、ライフスタイルというカテゴリーで提案したのだと。

・リアル店舗はシェアリングで生き残る?

 それらは市民権を得て、今やそれが定着した時に、次に何ができるのかというと、リアルのお店でスタッフが日常使いの最適化をさらに引き上げようとしたわけです。

 よりカスタムオーダーに近づくわけです。

 計測器があって、それに基づき、足を診断して、専門家たるスタッフがそれを選んでくれて、そこから日常使いのシューズができれば、それは日常での生活をも、今よりもっと快適なシーンを描けるようになりますよね、という話です。

・MEMO

・このニュースを通して感じるのは、リアルの価値をデジタルの兼ね合いでどう求めるか、という当たり前の話が前提にあって。

・その中で、世の中的には「シェアリング」の時代なのだなと。今までで言うと、そこに土地とかがあって、それを自ら所有していたわけです。

・事業のあり方として、場所に依存しなくなってそれは、広くシェアをして固定費ではなく、変動費でコストを見ていく時代なのだなと。

・恐らく、楽天側はこれで複数のリアル店舗を巻き込んで、さらにシェアリングの価値を高めていく

・そうすると、店としての看板は何かと、経営のあり方が変化している

・究極、店はそれで定期便をやっていけばいい。

 

・ロシアから結構、輸入している実態

 もう一つは、ウクライナ情勢に絡んで影響を受ける数字と、ロシア人のメンタリティを踏まえて、今回の事件を契機に、企業は何を考え、学ぶべきかという話です。

 これにあたっては、デジタルコマース総合研究所の本谷さんという方と話したんです。

 彼は以前、大和総研という会社にいて電子商取引に関する市場調査という経済産業省の資料を手がけていたから適任なんです。 

 ロシアから何を輸入しているのかを、単刀直入に聞いてみたら、財務省の貿易統計から正式な数字を出してくれた。

 カテゴリーとしては影響大なのが魚介類でその数字は。「1374億3867万8000円」に及ぶ。内訳を見ると、カニのロシアからの輸入額は379億8900万1000円で、続いて、「さけとます」199億6723万9000円。とんでもない数字。

・ロシア人のメンタリティに学ぶ

 だから、数字は数字として受け止めつつ、僕らはその数字に対してどう向き合うべきなのか、と思ったわけです。 

 もう一つ、本谷さんにロシア人のメンタリティについても聞いてみた。実は、安倍晋三元首相がロシアとの関係構築に熱心だったので、政府系のシンクタンクとしてよくロシアとの情報交換の場に恵まれていたそうなんです。

 ロシアに合計27回渡航し、出張ベースでのモスクワ滞在通算期間は3カ月に及ぶというので、ロシア人ってどんな人かを聞いてみた。

 すると、三つのSで表現できると言っていて、一つに「そっけない」けれど、二つに「素直」で、でも三つ目「粗暴」だと。

 最初はそっけないし、商談に行っても笑顔一つ、浮かべない。しかも自分の意見を簡単に捻じ曲げることなくて、それが時に粗暴だと感じられるけど、一度、お酒を交わせば、本当に素直な一面を持ち、接しやすいことがわかると。

 それを聞いて、まさにプーチン大統領そのものだなと。

・現場を知るに勝るものはない。

 改めて、現場を知ることに勝るものはないということかなと。つまり、僕ら、よく越境ECなんて言って、海外とやりとりすることで商機を見出そうとするけど、実は、その海外の人のことをよく知らない。

 もしも、このロシア産の何かをどっぷり企業として仕入れて、大ダメージを受けていたとすれば、それはこういうロシア人の気質をどれだけ理解していたのだろうと。まるで自動販売機のように、無機質に仕入れていたのではないかと。

 だから、数字と取引先の気質、そして、自分達の余裕。事業をやる以上、当然だけど、取引先に至るまで、現場を知るということの大事さを思ったわけです。

MEMO

・メーカーもライフスタイル提案をするようになってきていると。その土壌があるのは、代々、メーカーというのは製造工場と密接な関係を持っているから、そこで横展開できるわけです。

・工場の特技って何かなという話だと思います。ニットならニット。

・メーカーはずっと残していく文化を提供できるかが大事なのかも。

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77.6FM 「FMドラマシティ」エーデルワイスファーム野崎創さん司会「connect」この番組は、「エーデルワイスファーム」野崎創さんの司会によるもので、北海道を中心としたものですが、全国どこでも聞くことができます(PCの場合、Flashプレイヤーが必要です)。野崎さんは、「メディアは身近なものになったんですよ。 だからこそ、発信力がある人が中身あることを継続してやれるかどうか。 そういったお話を一緒にぜひ作りましょう。」と声をかけてくれて、僕の「アナザーエディション」というコーナーが始まりました。許される限り、隔週で出演してます。

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