ラジオ出演:デジタル接客のヒントをどこに探すか

ラジオ出演:
77.6FM 「FMドラマシティ」エーデルワイスファーム野崎創さん司会「connect」に、11時から生放送(毎週木曜AM11:00から)に出演します。今話題の、今注目の・・・様々な問題やテーマについて切り込む時間。今回話すのは・・・
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・デジタル接客のヒントをどこに探すか。
先日、デジタルの接客についての深掘りをしたくて、ビームスの販売員のHeg。.ちゃんに会いに行って、話を聞いてきたのですが、やっぱりリアルの視点なのだなと思いました。
ビームスは2016年からオンライン上での接客を重んじていて、サイトのデザインはそれを意識したものになっています。ただ、そこの責任者の矢嶋さんがよく話しているのは、手段だけ用意しても意味がないと。
その意図を実践したのが、僕が会いにいったHegちゃん。まさに、リアルを重んじる視点で、矢嶋さんが用意したビームスのオンラインストアの仕組みを上手に使いこなした。同サイトには、スタイリングとフォトログというのがあって、スタイリングは想像つくと思うのです。
ただ、フォトログは商品単体の写真なのです。要は、これらを販売員が自ら紹介するというわけですが、多くの人たちは、それで、平置きされた商品を上から写真で撮ってフォトログにアップしています。
え?なんら問題がないじゃない?と思うところ、Heg.ちゃんは「試着しませんか?」というのです。つまり、一旦リアルの場面を思い浮かべてから、デジタルの施策に置き換えています。
リアルでは、平置きの状態だけ、みて買わないです。取り出して、触った感じや試着をしますと。だから、写真はジャケットを脱いで撮影して、使用感を伝えますと。しかも、自分の身長を添えて、丈の具合や、肩の張り具合に至るまでテキストで説明します。
つまり、彼女はデジタルで1ヶ月600万円も売り上げるような販売員。だけど、リアルのシーンでお客様がすることを思い浮かべて、そこから、必要なデジタルの説明は何かを考えていて、だから成果が出ている。
話が戻ってくるのですが、責任者の矢嶋さんはこれを狙って、2016年からデジタルでもその接客のあり方を、考えてやっと実ったと。その総仕上げとして、2021年からデジタルの部署の下に、こういう接客を重んじる部署を作ったと。リアルの接客の価値とともに、デジタルの接客の意味を説いて、お客様に提案するべきものが何かという部分の本質を捉えているなと思った次第です。
関連記事:接客 とは何か お客様の不安を取り除く知恵と工夫と思い遣り ビームス Heg.ちゃんに学ぶ
・いろいろな経営のあり方
もうひとつは、伝食の「越前かに 甲羅組」の倉庫かなと。その工場ができたというので敦賀まで行ってきました。呆気に取られたのは、その敷地面積は1万7415.63平米。
大きな工場や施設は数多くみてはきたけど、この田辺社長はそれを0から始めて12年でそれを建てたという現実です。
背景には、冷蔵、冷凍倉庫を完備した物流拠点であるとともに、カニなどの加工場を併設しています。それまで敦賀には冷蔵などの倉庫がなかった。それと、彼らの商品は加工品なので、鳥取などの加工工場を使っていたけど、物流費の高騰でコストがかかるので、それも自分でやるから、併設の必要性があったと。
僕は仕事柄、経営というのは勿論、リスクヘッジをして、事業計画を立てるということはどの人も口にします。こういう経営もあるんだな、と発見がありました。
僕はいやかなと思ったけど、聞いたんです。この社長の田辺さんは、以前勤めていた会社と方向性の不一致で、今の会社を立ち上げたんです。ある程度は、前の会社でこうするべきだというのはあったかもしれない。けれど、いまや、それを軽く超えて、全く未開の領域を迎えた時に、なにを思ってここまでやってきたの?と。
そしたら、「多くの会社は、ブレーキを踏むと思うんです。必要以上の経費をかけて、勝負をすることはない。けれど、うちはそれをやってきた」っていうんです。
心底、納得しました。他の人にとってはそれはやめておこうと思うところも、彼にはそこが伸び代に見えているから、勝負をするのです。
それはだれもやらないから“ブルーオーシャン”のようなもの。一気に業績となって返ってくる。社長の田辺さんに対しては、皆が「よう、わからんわ」って口にしていたのが印象的でした。この拠点について、それを抜きにやっぱり語れないのです。
0から立ち上げて、資金もなく、事業を安定基調まで乗せることがどれだけ難しいか。なのに、今、年商100億円間近で、これだけの30億円の施設を作るまで、彼は「わずか12年」しかかかっていないということなんですよね。
創業時代、バイトしながらやっていたその人が、干支一回終えて、地元の希望の星になっている現実。感慨深いです。あと、経営は堅実なものも正しい。けれど、それは、田辺さんのようなあり方も、経営としての姿だなと。どちらが正しいわけではなく、だから経営は面白いなということなんです。
関連記事:想像し得ない未来は覚悟を持った今の挑戦にある 伝食「越前かに 甲羅組」の躍進に想う
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77.6FM 「FMドラマシティ」エーデルワイスファーム野崎創さん司会「connect」この番組は、「エーデルワイスファーム」野崎創さんの司会によるもので、北海道を中心としたものですが、全国どこでも聞くことができます(PCの場合、Flashプレイヤーが必要です)。野崎さんは、「メディアは身近なものになったんですよ。 だからこそ、発信力がある人が中身あることを継続してやれるかどうか。 そういったお話を一緒にぜひ作りましょう。」と声をかけてくれて、僕の「アナザーエディション」というコーナーが始まりました。許される限り、隔週で出演してます。
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もう一つはシンプルな話です。楽天市場でSKU対応というのが最近、叫ばれていて、それは商品の登録単位を帰るというものなんですね。一部の店舗からは今更?というくらいのもので、その辺は楽天はもっと早く動くべきだったという議論はある。
ただ、これにより、店は今まで以上に、綿密に在庫と消化率を丁寧に運用する繊細さが求められるようになっていくなと思うわけです。例えば、今までカレーライスで甘口、中辛、辛口で一個一個、登録が必要だったものも、変わる。カレーライスの登録に対して、甘口、中辛、辛口がある。
それ自体は大したことがないのだけど、それで例えば、お客様にとってはバリエーションを見せるだけではなく、そのそれぞれの価格の違いも明示して、お客様に判断の材料を生み出すことができるわけです。
例えば、当然、需要と供給の関係ですから、商品が売れ残っている型番に関しては、わざと他の型番よりも安くして、そちらへ促すなんてこともできるようになります。
インソールなんですが体幹筋を鍛えるという商品で、よく見ると前方にボールが入っている。実はこれを履くと、母指球というところにそのボールが当たって、ここに力が入るらしいんですね。すると、人間の性質で母指球に力を入れると、自ずと体幹筋に力が入るのです。だから、履いているだけで体幹筋を鍛えると。
みごとだなと。