メゾンブレモンド1830“withコロナ”で 直営は 閉店 ネットへ

　「 メゾンブレモンド1830 」は、日本橋髙島屋S.C.メゾンブレモンド1830直営店、並びにGINZA SIX メゾンブレモンド1830直営店を、2020年8月31日（月）をもって閉店すると発表した。

コロナ禍の影響大きく

新型コロナウイルス感染症の拡大の中で、事業そのものの見直しが急務となった。 withコロナ で今企業としてどう転換すべきか。

「 メゾンブレモンド1830 」は南仏プロヴァンス発のグルメグロサリーブランド。上記の通り、日本橋髙島屋S.C.メゾンブレモンド1830直営店、並びにGINZA SIX メゾンブレモンド1830直営店を、2020年8月31日（月）で閉店。同時に、今後は「メゾンブレモンド1830」公式オンラインストアのみの営業に専念することを決断した。

withコロナ で メゾンブレモンド1830 の国内全店舗は閉店

メゾンブレモンド1830（イチハチサンゼロ）は、1830年創業。フランスの伝統菓子や香辛料の製造・販売等を行うと共に、生産者の発掘に力を注いできたブランドである。

2015年、「ロクシタン」の創業者オリヴィエ・ボーサンがこの事業を引き継いだ。同社の企業姿勢に強く感銘を受けたからだ。

その後、地元の生産者とともにオリーブオイル、トリュフ製品、コンフィチュールなど、商品を提供し続けてきた。こだわりの美味しさとプロヴァンスの豊かな食文化が詰まった商品群をだ。

ファンが増え続けるそのクオリティ

フレッシュな香りが魅力のフレーバーオリーブオイル。そして、旨味たっぷりのハーブソルト。自然な甘みで幅広く楽しめるフルーツバルサミコや濃厚な味わいで大人気のスプレッド。いずれも、クオリティの高さと多彩なラインナップである。日本でも着実にファンを増やし続けていた最中であったからこそ切ない。

2018年9月には「日本橋髙島屋S.C.メゾンブレモンド1830直営店」が産声を上げた。2020年4月には日本初のコンセプトショップとして「GINZA SIXメゾンブレモンド1830直営店」をオープン。プロヴァンスの食文化を届けてきたわけだが、今回の決断に至った。

ネット通販で創造できる新たな価値へ

しかし、彼らがいうには、昨今の新型コロナウイルスの脅威は今だとどまることなく、現時点で収束の目途は立っていない。

このような状況下で、特に「試食をしたい」というニーズの強い実店舗運営を続けることは、困難。お客様はもちろん従業員にも感染リスクを高める可能性があるからだ。「心身ともに豊かな食文化」を目指す当ブランドとしてジレンマを感じていたのは事実。

一方で、公式オンラインストアの需要が高まっていることを肌身で感じている。今後は来店しなくとも、オンラインで買いものをしやすいサービス提案に集中すること。それが、現時点でブランドとして最善であると判断。今回の全直営店閉店という決断に達したとする。

時代にふさわしい形で、自分たちの価値をどう提供するか。その狭間で、彼らは直営店全店舗を閉店したわえけだ。デジタルがもたらす価値に、自分たちの希望の光を求めたというわけだ。

おそらくどんな企業にも、誇りを持って提供できる価値がある。けれど、この新型コロナウイルス感染症による外出自粛は、その価値すらも無にしてしまいそうな脅威がある。

ただ、今の時代においては、ネットがあるおかげで、人と人とが繋がれる。繋がれる以上、人に感動を与えてきた。その価値は伝えられる可能性を秘めている。ネットが全てとは思わぬが、ネットの力で、これらの価値を守っていけたら、とそれだけは強く思うのだ。

公式オンラインストア：https://www.mb1830.jp