『数こそ力』の時代を超えて――個別化が拓くデジタル時代の新たな地平
大衆から個別化へのシフトとデジタルがもたらす人間的な未来【FMドラマシティ「connect」】
77.6FM「FMドラマシティ」で毎週木曜AM11時に生放送される番組「connect」。エーデルワイスファームの野崎創さんが司会を務め、いま注目されるテーマやビジネスの課題を深堀りする人気番組です。僕は「アナザーエディション」というコーナーで隔週出演し、最新の事例やトレンドを取材をもとにご紹介しています。
今回の主題は、「大衆」マーケティングが通用した過去から、価値観が細分化したデジタル時代へどう対応するか、そしてデジタル技術が逆に“人間的な未来”を描くためのツールになっているという流れ。トランスコスモスなどの事例を踏まえながら、企業や私たちが進むべき道を考えていきます。
1. 「数こそ力」の時代は終わりに——個別化へ移行する市場
かつて、多くの企業がマス広告や大量生産によって“大衆”をターゲットにし、大きな売上を上げてきました。しかし、2023年の今、そのアプローチはすでに過去のものになりつつあります。
- • 豊かな社会が迎えた価値観の多様化: デジタル技術の普及で情報があふれ、消費者の興味は細分化
- • “最大公約数”が通じない現実: 同じ商品を多数に売るのではなく、個々のニーズに合わせたサービスが求められる
- • “発見”が生む新ビジネス: パーソナライズや顧客理解を軸とした取り組みが、企業の次なる成長エンジンに
企業が今後生き残るには、一部の層だけをターゲットにする“ニッチ戦略”でもなく、細分化した価値観を結びつける“発見”が必要です。
2. デジタル技術がもたらす“人間的な未来”
デジタル＝効率化と思われがちですが、それ以上に「企業と顧客の距離を縮め、多様な価値を尊重するための手段」という側面が強まっています。
- • トランスコスモスのデジタル武装例: コールセンターだけでなく、得られたデータを分析し、製造工程の改善提案まで手掛ける
- • 付加価値の創出: 企業がデジタル活用によって、新たな事業ドメインに踏み込むことが可能に
- • 人間的な接点の強化: デジタル化したコールセンターを通じて、顧客に最適なアドバイスができる。企業やブランドに対する信頼が深まる
デジタルツールは、ただの自動化ではなく、社員や消費者が互いの考えを共有し合える“人間的なコミュニケーション”を補完し、より豊かなつながりを生み出すものと捉えられます。
3. 細分化される価値観と企業対応の未来
多様化する消費者ニーズに対して企業が取り組むべきは、“個別化”と“人間的なコミュニケーション”をいかに結びつけるか。
- • ステレオタイプに頼らないサービス開発: 商品やプロモーションを一律に作るのではなく、顧客データを分析し、細やかに対応
- • 社員×顧客の協働: トランスコスモスのように、デジタル技術が社員の仕事の幅を広げ、顧客と企業が一緒になって商品改良を進める
- • 豊かな社会を作る鍵: “数字重視”から“価値重視”への移行。大衆に向けた大量生産よりも、個人に寄り添うサービスや商品を提供する企業が支持される
“みんな同じ”時代は終わり、一人ひとりの異なる価値観に合わせたアプローチをどう実現するかが、これからの企業戦略の大きなテーマとなります。
- 【FMドラマシティ「connect」番組情報】
- • 放送局: 77.6FM「FMドラマシティ」
- • 番組名: connect
- • 司会: エーデルワイスファーム 野崎 創さん
- • 放送時間: 毎週木曜AM11：00～生放送
- PCやスマホで全国どこからでも視聴可能。
- • スマホアプリ: 「リスラジ」 → 「選局」→「776FM FMドラマシティ wonder storage」
- • ウェブサイト: listenradio.jp → 「全国のラジオ局→北海道→radio TXT fm dramacity」
- • (PCの場合、Flashプレイヤーが必要)
野崎さんいわく、「メディアは身近だからこそ、内容ある発信を継続できるかが大事」。僕は“アナザーエディション”コーナーで隔週出演し、そのモットーを共有しつつ、さまざまな事例を紹介しています。
【まとめ】
- • 大衆から個別化へのシフト: かつてのマス向け戦略が通用しづらくなり、多様な価値観に合わせた“発見”を重視する時代へ
- • デジタル技術は“人間的な未来”のため: トランスコスモスの事例のように、コールセンターで得たデータを活用し、企業の製品・サービス改善につなげる
- • 細分化をチャンスに変える: ステレオタイプのマーケティングではなく、個々のニーズを掘り起こし、“共感”や“心地よさ”を提供する企業が次世代のリーダーに
時代が進むほど、消費者は多様になり、企業には柔軟な対応が求められます。「connect」では、こうした変化を捉えた事例や考察を今後も紹介しながら、新時代のビジネス像を共に考えていきたいと思います。ぜひお楽しみに。