バーチャサイズがタカシマヤ に導入 オンライン 試着
オンライン試着が新たな局面を迎えている。 バーチャサイズ が「 タカシマヤ ファッションスクエア」で導入されたのだ。百貨店にとっては、おもてなしの基本である、試着は専売特許のようなもの。そこで、オンラインを取り入れたということ自体が新たな幕開けであると思う。そこには、フィット感の確認まで直感的に、行えるようになった「バーチャサイズ」自体の進化もあるだろう。もう「 試着 はリアルの専売特許」ではない。リアルでやっていたことの多くがオンラインで完結するようになったのだ。
タカシマヤ の バーチャサイズ が浸透すれば、次のネット通販が見えてくる
「バーチャサイズ」は、Virtusize社が提供する、自分が過去購入した商品とサイズ比較ができるオンライン試着ソリューション。今回、タカシマヤが導入するのは、2020年6月に大型アップデートされたばかりの最新仕様である。その中身を見てみよう。
パーソナライズシルエットの作成
体の基本情報と気になる部分を入力すると、Virtusizeの高度な機械学習アルゴリズムにより、 ユーザーは自分自身の実物に近いパーソナライズシルエットを作成できる。シルエットと商品を比較することで、自分の体型にぴったりの商品を見つけることができる。
直感的なフィット感の視覚化
自分のパーソナライズシルエットで試着することで、商品のフィット感や丈の長さなども簡単に確認することができる。つまり、自分のシルエットと実際の服の形を合わせて、ヒートマップ機能を用いて、差がある部分に色付けするなどして、比較が可能になった。これにより、オンライン試着では把握することが難しかった、詳細なフィット感をわかりやくすくなるわけだ。
より速くシンプルなサイズガイド
また、商品ページから移動することなく、どんなユーザーでも理想のサイズを見つけることができる。というのも、購入履歴やすでに体のデータ作成を行っているユーザーには、おすすめサイズが表示、新規ユーザーには、商品のサイズ感が表示されるからだ。サイズガイドをクリックするとバーチャサイズが開き、サイズ詳細を確認できる。
商品の詳細情報をまとめて表示 ひと目でまとめてわかるように、素材や写真のモデル情報、ブランドのサイズ感など、サイズ選びに役立つ情報をひとつの画面で表示できるようにもなっている。
自分だけのオンラインワードローブ
また、ブランドやカテゴリ、サイズに関わらず、商品をキーワードと紐づけて登録をしている「オンラインワードローブ」で管理ができるので、商品を購入するときにそこから必要に応じて、そこから引き出せるわけだ。
オンラインのリアル化で、依存しない体制を整えることが重要では
上記の機能を見れば、リアルでやっていたことの多くがオンラインで完結するようになった、という言葉の意味がわかるだろう。
以前から言われていることだが、思うに、オンラインで全てを完結させる必要性はない。ただ、テクノロジーが進化しているので、チャネルを問わず、自分のお店の顧客にとって、ベターな購入体験を用意することが大事なのだ。それにより、どこかの売り場に依存することなく、顧客と向き合え、会社としてもリスクヘッジでき、未来へと足を踏み出せるのである。