サンスター文具のあのCMをモチーフに 象が踏んでも壊れない メガネ OWNDAYS
その時代は知らないが、噂には聞いたことはある。かつてサンスター文具株式会社は筆入に「 象が踏んでも壊れない 」という名文句をつけて、大ヒットを掴んだ。そこに着目したのが OWNDAYS 。彼らは当時のサンスター文具のCMを利用した。耐久性と超弾性に優れた形状記憶フレーム「Memory Metal(メモリーメタル)」をリリースすることになぞらえ「 象が踏んでも壊れない メガネ 」をキャッチフレーズにしたのだ。
55年前の大ヒットに敬意を表して
メガネの話からずれて恐縮だが、こんなエピソードがある。信号機のランプが頑丈なのに着想を得て、それで筆入れを作れば良い。サンスター文具伊藤幸信 前社長が当時の社長に直談判して生まれたのが冒頭話した筆入れだ。社内の反対意見を押し切って、掴み取った商品化への想いが、55年前の筆入れにある。
だからこそ、特別な想いあってのCM。それが、インパクトのある「 象が踏んでも壊れない 」という名文句につながったのだ。
OWNDAYSの肝煎りの「Memory Metal(メモリーメタル)」もまた、それに違わぬ熱意で生まれたもの。だから、このCMにもシンパシーを感じたのかもしれない。これが、55年前と今の熱意とが遭遇し生まれたCMだ。
象が踏んでも壊れない メガネ の素材
話を戻そう。実は、この背景には、素材のトレンドの変化があった。2018年頃からアイウェア市場での素材のトレンドは、樹脂系からメタル系へ変化。そこで樹脂系で支持の高かった機能「軽さ・丈夫さ・かけ心地の良さ」をメタル素材でも再現できないかと考え、2年に渡る開発の末、生まれたのが「Memory Metal(メモリーメタル)」。
特徴は「NT合金」という素材を使っていて、曲げても元の形状に戻る超弾性の特性があり、同時にある温度以下で変形させたものが加熱によって変形前の形状に戻る形状記憶の特性も持つ点にある。それ故、型崩れしにくく快適なフィット感が持続するということなのだ。
耐久試験も行っていて、日本眼鏡普及光学器検査協会の機器を使って行った「テンプル変形耐久試験」では、10,000回クリア。「ブリッジの変形」「耐久性」については、日本工業規格(JIS B 7285:2016)に定められた方法に基づいて各試験を実施し合格している。
自信ある商品の仕様がかつてのあの商品の魅力と一致
だから、その内容には申し分ない。時代を読み、また、自分たちのユーザーを大切にして、現状に甘んじることなく、常に挑み続ける、商品へのこだわりをここに見た。
素材やデザインなど、「象が踏んでも壊れない」中身においては、今に変わる部分はあるけど、OWNDAYS も サンスター文具も、その商品にかける思いは、当時も今も、全く変わることはないだろう。あの時の筆入れの時のように、この「Memory Metal(メモリーメタル)」も、そこにかける想いとともに、一斉を風靡されることを切に祈りたい。