EC市場成長の陰りと食品分野の台頭――モール×自社EC二極化時代の勝ち筋
伸び悩むEC市場と食品・飲料への注目――モール×自社EC二極化時代の戦略を探る【FMドラマシティ「connect」】
77.6FM「FMドラマシティ」で毎週木曜AM11時に生放送される番組「connect」。エーデルワイスファーム・野崎創さんが司会を務め、いま話題のビジネスや社会の動向を鋭く切り込むラジオ番組です。僕は「アナザーエディション」というコーナーで隔週出演し、取材をもとに旬の情報をお届けしています。
今回は、経産省が発表したEC市場の最新データから見える「伸び率の鈍化と食品の成長」、そしてモールと自社ECの二極化が進むなか、“自社ECで成功するには何が必要か”について探りました。リアルとの融合やSNS活用など、具体例を交えながらご紹介していきます。
1. EC市場は成長続けるも伸び率は鈍化——食品・飲料が新たな原動力
経済産業省の調査によると、2022年のBtoC EC市場は13兆9997億円に達し、前年から成長を続けています。ただ、その増減率は8.61%から5.37%へと減速。
- • 家電系は成長率3.84%と鈍化: 飽和感が出始め、ECの普及度が一定に達した印象
- • 食品・飲料・酒類は9.15%の好調: 共働き世帯や独身世帯増加が追い風となり、ネットでの食品調達が浸透
- • ライフスタイル変化の背景: “家で過ごす時間”や“時短ニーズ”が食品ECを後押ししているのでは?
コロナ禍も一因となり、食品・飲料へのシフトがEC業界の新たな注目ポイントとして浮上しています。
2. モールが強い時代と自社ECの二極化——本谷さんのデータが示す現状
物販系BtoC EC市場は全体で7000億円の伸びを見せたものの、モールGMV(取扱高)は1.2兆円も増えたというデータが、本谷さんのレポートからわかります。
- • モールへの集中: 多くの事業者がモールに集まり、自社ECの成長はいまひとつ
- • 自社ECには“差別化”が必須: 価格や利便性でモールと競合するのは難しく、独自の強みを打ち出さないと太刀打ちできない
- • モール×自社ECの両立: モールで集客しつつ、自社ECでリピーターを囲い込む“二刀流”も一つの戦略
モールの優勢が際立つなか、“自社ECでどんな価値を提供できるか”が企業にとって大きな課題となっています。
3. 原宿「文化商店」のリアル価値提案と“オリジナリティ”がカギ
実際に原宿で開催されたイベント「文化商店」では、リアル店舗×SNSの融合が成功のポイントとして浮き彫りに。
- • 日本酒ブランド「クランド」: SNSで若年層にアプローチし、小規模生産のクラフト酒を独自文化としてPR
- • リアルイベントでの体験重視: 通販だけでなく、会場での飲み比べ体験や文化発信が顧客の満足度を高める
- • 価格以外での勝負: “何を打ち出すか”が明確であれば、多少高価でもファンが購入する流れが起こりやすい
こうした“体験”や“ストーリー”を軸にしたアプローチは、これからの自社ECやオフラインイベントでの差別化に繋がる鍵といえます。
4. 2024年以降、EC成功のカギは“価格以外の要素”
EC市場が成熟し、モールと自社ECの二極化が進むなかで、商品のオリジナリティやSNS・リアルとの連携がますます重要に。
- • 自社ECでの独自ブランド構築: クランドのようにコミュニティや文化づくりでファンを育成
- • オムニチャネル強化: モールとの併用やリアル店舗イベントで多面的に顧客接点をつくる
- • 企業の姿勢が問われる時代: SDGsや地域貢献など、価格以外の価値が消費者に支持される傾向も強まる
ECの伸び率が鈍化しても、新しい付加価値を作り続ける企業は安定して成長できるという見方が広がりそうです。
- 【FMドラマシティ「connect」番組情報】
- • 放送局: 77.6FM「FMドラマシティ」
- • 番組名: connect
- • 司会: エーデルワイスファーム 野崎 創さん
- • 放送時間: 毎週木曜AM11:00~生放送
- PCやスマホで全国どこからでも聴取可能。
- • スマホアプリ: 「リスラジ」 → 「選局」 → 「776FM FMドラマシティ wonder storage」
- • ウェブサイト: listenradio.jp → 「全国のラジオ局→北海道→radio TXT fm dramacity」
- • (PCの場合、Flashプレイヤーが必要)
野崎さんは「メディアは身近だからこそ、継続して中身ある発信が重要」と強調し、僕は“アナザーエディション”コーナーで隔週出演しています。
【まとめ】
- • EC市場の成長鈍化と食品の台頭: 家電系が伸び悩む一方、食品・飲料が9.15%成長し、新たな注目領域に
- • モール×自社ECの二極化: モールGMVが大きく伸びる中、自社ECには独自性と差別化が必須
- • オリジナリティある商品とリアル体験: “文化商店”や「クランド」のようにSNS&イベントでブランド価値を高める戦略が効果的
2024年以降のECの展望は、モール依存の拡大か、自社ECの個性強化かの二極化が進むと予想されます。そのなかで、リアルイベントやSNSを通じた“体験”と“ファンづくり”が、より重要になるでしょう。番組「connect」では、こうしたトレンドを追いながら、企業の活路を探っていきます。今後もご注目ください。