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ラジオ出演:婚礼家具に変わる売り方の答えは

77.6FM 「FMドラマシティ」エーデルワイスファーム野崎創さん司会「connect」に、11時から生放送(毎週木曜AM11:00から)に出演します。今話題の、今注目の・・・様々な問題やテーマについて切り込む時間。

今回話すのは・・・
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一つめは、マーケットは常に変貌を遂げており、どれだけ成功した企業でも、どこかで必ず、変化をして新たなマーケットを模索しないと、本当に会社は存続できないのだな、という話です。僕が話を聞いたのは、ワアクという会社で、そこがカスタムオーダーのデスクを手掛けています。

実はその会社を立ち上げた社長の酒見さんは、家業が家具。でも、そこで家具業界に違和感を感じた。父親は良いものを作れば、売れるんだと言って聞かなかった。でも、彼は、それは通用しないと悟っていました。

つまり、それは「婚礼家具を贈ること」が文化として定着していたから、それが通用したのだと。徐々にその文化が薄れていく中で、その策を失っていく姿を見ていた。

それで、彼は何をしたかというと、メーカーとお客様、お互いが理解し合うことで、新たなマーケットを作り出し、そこで新たな需要をうみだした。

今、流行りのチャットを用いたんです。まずは、共通した仕様で商品開発を行い、ある一定のデザイン性を持ち、ブランディングを徹底させます。ただ、肝心な細かな部分はお客様ごとにカスタマイズしていく。そのカスタマイズに関しては、細かく「チャット」でお客様とのやり取りをしていったことで、ヒットを引き当てました。

彼はその大事さを一度、父主導でやっていた時に、屈辱的な経験をもとに力説するんです。婚礼家具で売れなくなった時に、卸先であるお店は、何もかもお客様の言いなりで引き受けてしまって、メーカー側の理解をせずに進められた。

本来、1センチ長くするだけでもコストはかかる。なのに、お店は標準の定価でお客様に売りつけて、メーカーには売れたんだから良いでしょと価格維持を迫った。それはイコール利益減なんです。

悔しくてと。でも、まさにそれを脱却するための「チャット」だったんです。お客様に「そこはコストがかかります」とはっきり説明した。すると、自分たちにも、お客様にも納得のいく、価格と実務が伴ったどころか、同じ仕様ながら、他よりも倍近い価格で売れるようになったというのです。

大事なのは家具がダメじゃないということ。売り方がダメなのだということなんです。だからこそ、新しいことを学ぶ必要があって、それは大事なものを守るため、だと言っていて、これは本質的だなと思いました。

二つ目は、元々、CCCの創業メンバーでもある村井さんという方にお会いして、時代が変わりゆく中で、変わらない本質を追うことの大事さを学んだという話です。

彼が今、社長を務める会社では、オムニチャネルに関連するシステムを作っていて、別にデジタルに詳しいわけでもない。でも、結果、ここ1、2年のコロナ禍でものすごく評価を高めています。

大事なのは、その考えを時代を超えて、着想する彼の頭の中です。元を辿ると実は、彼が社会人デビューした鈴屋時代にあって、カリスマバイヤー。印象的なのは1000万円の売り場を任されたら、1億円を目指したという。ただ、話を聞いて思ったのは、それを達成するには「何を削るかなんだ」ということ。

確かに商品が多ければ、その分売れる。けど、在庫のリスクも増える。結果、それらはセールにまわすし、下手すれば廃棄で、全て売り上げは帳消しになります。

加えて、当時大手企業は8ヶ月前に発注していました。これではトレンドとかけ離れてしまう。彼はトレンドを見て、敢えて何を削るかを考えると、必要なものが何かを浮き彫りにできて、削った分をどう補完するかという話になった。だから、リードタイムが短く、融通のきく中小企業にも発注を入れて、過不足なく、現場を回したら、それを達成したと。

すごいのは、何十年たって、これが今に生きていることです。必要なもので勝負をして、必要のないものを削るために、まずは、在庫の適正化をリアルとネットの垣根を超えてやっていくだけで、差がつくと説いて、10年前に本腰入れたのです。

それがコロナ禍で、慌てた企業も、本当だと言って、彼の元に群がった。勝負は削ることで明暗を分け、削った部分を何で補完するか、ここの部分に集約されていて、そこが彼が今、68歳にして、ECの最前線に立つ理由だなという話です。

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77.6FM 「FMドラマシティ」エーデルワイスファーム野崎創さん司会「connect」この番組は、「エーデルワイスファーム」野崎創さんの司会によるもので、北海道を中心としたものですが、全国どこでも聞くことができます(PCの場合、Flashプレイヤーが必要です)。野崎さんは、「メディアは身近なものになったんですよ。 だからこそ、発信力がある人が中身のあることを継続してやれるかどうか。 そういったお話を一緒にぜひ作りましょう。」と声をかけてくれて、僕の「アナザーエディション」というコーナーが始まりました。許される限り、隔週で出演してます。
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