ラジオ connect 出演:JR東の通販連携と新たな展望他
77.6FM 「FMドラマシティ」エーデルワイスファーム野崎創さん司会「connect」に、11時から生放送(毎週木曜AM11:00から)に出演しました。
今話題の、今注目の・・・様々な問題やテーマについて切り込む時間。さて、今回は特別にそのトーク内容そのものをどうぞ!
大手は徐々にお客様へのアプローチを変えている
野崎さん:今日は、ヒットの生まれ方と、育て方を考える「145マガジン」の編集長 石郷 学さんと生放送でお送りしております。 今週のテーマというのは、どんなものになるのでしょうか。
石郷:今日のテーマはリアルとネットの連携が各地で見られているということで、僕はその中でも、カタログ通販の老舗である千趣会と、JR東日本の連携に注目したんです。つい先日まで、ポップアップショップを展開していまして、現場にも話を聞いてきた。
野崎さん:早速なんですけど、千趣会に、JR東日本が出資しているんですね〜。
石郷:はい、去年9月ですね。で、この話を聞いて、リアルとネットを融合するんだろうな、と思っていて、何かしらの行動をするのだろうな、と思っていたわけです。そこでの品川駅のポップアップなので、通常どこかのポップアップショップをやるのとはちょっと違う受け止め方をしていたんです。
千趣会はECでの挽回をここで
野崎さん:なるほどね、いかんせん。カタログ通販は長年、やってきたというのはありますけど、ECは後手にまわっていますよね。この辺りは、どう思っています?
石郷:DXがうまく機能しなかった。今までの既存の事業があると、なかなか会社全体で変えていくのが難しい。過去にとらわれるとよくなくて、彼らってカタログ通販なので、年四回周期で、カタログが出るタイミングで商品企画をやっているわけですよね。
野崎さん:うんうん。一般的にはそうですよね。
石郷:そうするとこのタイミングで大きく在庫を抱えてしまう。そこのタイミングに合わせて、商売を持ってくる形になった時に、果たしてそれがネット通販において理想的なサイクルと言えるのだろうかと。
デジタルは売上動向を反映しながら、すぐに施策に活かしていける強みが発揮されて、結果を出すわけですから、そこで後手にまわった。でも、商品力はカタログ通販でもあるし、ネット通販でもその強みを発揮して、彼らも奮起したいところであり、今回のJR東日本の話は渡りに船だったのではないかと思います。
不特定に誰かしらでは通用しない 今の商売
野崎さん:そうですね、その気になる千趣会とJR東日本との動向、もう少し深くお話聞かせてください。
石郷:そうですね、そのリアルとネットの融合というところで、今回僕が話を伺ったのが、JR東日本出身の方で今千趣会の取締役の方だったわけです。その方によると、JR東日本っていうのは少なからず、駅っていうのが不特定多数のお客様に対して、“待ち”の姿勢であると。
で、これから特定なお客様に適切なアプローチをしなければならなくて、そうすると“会員化”が大事になっていくかが重要になっていくと考えざるを得ないというのですね。
なので、その要素をプラスアルファをして、JR東日本も社長も鉄道収入と小売りは50%、50%にしたいという話をしているらしいです。
野崎さん:へぇそんなに伸ばしたいんですね。
石郷:コロナだからというわけではなく、間違いなく、日本は人口減になるので、鉄道収入が減るだろうということで、動いていた事なんですと。そこで、まさかのコロナ禍で急速に前倒しになったというわけです。
野崎さん:一気に激減しちゃった感じですものね。
鉄道もコロナ禍で大打撃
石郷:そうです、JR西日本は社員を関連会社のホテルなどに出向して難を逃れようとしていたりするわけです。
野崎さん:はぁ〜そうなんですね。ああ、これですね「JR西日本、社員を出向」ってウェブニュースにも出てます。なるほどなぁ
石郷:そう考えると、今はコロナ禍だけど、幾分、戻ってくる部分はあるので、人口減は避けられない問題ではあるので、そこに対して鉄道会社としてなんらかの布石を打っていなければダメだという話になり、不特定多数で誰かしらが寄ってくれるみたいな発想では、通用しないという話をしていましたね。
野崎さん:でしょうね、僕自身、JRに関しては思うのは、北海道などがそうであるように、毎年、赤字なんですよね。経営が困難になるわけで国から支援を受けるという話になってきちゃうわけです。
石郷:なので、インフラとしての重要さとビジネスでマネタイズとしての側面、両面がありますから。
新幹線のライバルはZoom!?
野崎さん:ここね、真面目に考えていかなきゃいけないところで、民営化で独立分社化はあまり芳しくないんじゃないかなという個人的な意見を持っています。
あの、正直、JRには東日本、西日本、東海とありますが、厳しくなる部分があるのではないかと予測していまして。ドル箱の新幹線があのような感じですとね。
石郷:うん、そうですよね。なんかね、僕思うんですけど、今までの固定概念でとらわれると気づかないんですけど、これは新幹線を移動手段として考えると絶対的なものだと思ってしまう部分があるんですけど、それを上まわるのは何?って言われて、飛行機?とかって連想する人いると思うんですけど、違うんですよね。
野崎さん:はいはい。
石郷:例えば、新幹線のライバルは、ズバリ今、まさに野崎さんとラジオでやりとりしているこのZoomですよね。
野崎さん:あーーーーー
石郷:これ、考え方次第ですけど、Zoomがあることで、電車も飛行機もいらないですよね。。
野崎さん:確かに。。。いらないですよね。
石郷:ここの部分がその未来的に考えると、怖い要素だな、と思ったりするわけです。
野崎さん:流石に、我々物産展をやっている部分で言うと、電車とかそこに必要性は感じていますけど、それ以外でって言うとまさに普段のミーティングは、Zoomでいいかなと感じますよね。うん、夜の会食は別に設ければいいですしね。
石郷:そうですよね、だから決められた期間内で、日本中の人とすぐに連絡を取り合わなきゃいけないっていったとしても時に、かつては全員と連絡を取るのをどうしようって考えていたと思うんですけど、そうじゃないわけですよ。
野崎さん:それで言えば、これからは、人間関係で絆ができた後の流れって大きく変わりますもんね。今までだと会わなきゃならなくて、また時間調整して移動してということを考えて、どう実現させるかと考えることもありました。けれど、その必要性なくなっちゃいましたもんね。
80年代 で止まっている 小売 の発想
石郷:逆に言うと、そこの部分でビジネスって変わってきていますよね。リアル、リアルというところは厳しい。
野崎さん:そういえば、先日、びっくりしたことがありまして。北海道物産展でのことなんですが、そういう形で百貨店に出店されている企業さんの少なくとも8割以上は商品を「卸す事に軸を置いている」んですよ。
石郷:「卸売りに軸」ですか。
野崎さん:「卸す」と言えば「大量に商品が動くことがあるかも」と思っているのかもしれないです。でも、僕の中でいえば、そうじゃない時の方が多いわけです。つまり、それって昔の商流の考え方みたいなところで動いているわけで、そのことがショックでしたね。
野崎さん:いまだにそういうことをやっているんだ?と。ECの世界ではそんなの「ない」じゃないですか。どっちかというとかつては商品を卸していて、3次卸のような存在もいたかもしれないけど、続けるうちにそれらが抜けていって、直接、お客さんとのやり取りを構築する流れになっているわけじゃないですか?
石郷: D2Cも進化しているのだから、いつまでも問屋に依存しちゃダメということですね?デジタル化が遅れている企業ではリアルのルールがあるから、無駄に問屋をかませていたりします。リアル向けの問屋の倉庫に入れて、その後、デジタル用の倉庫に入れて、みたいな無駄なこともありますよ。
野崎さん:まさにそこをデジタル化していくことで、企業がいい方向に変わっていけるのに。最近、Zoomで授業ができない学校があるというニュースもありましたけど、そこには、「いつまでもこういう状況が続くわけじゃない」からいいや、といった雰囲気が漂っています。時代の流れとは逆行した感じが1980年、90年代から続いている方々には強く受けます。まさに、それがさっきの催事の話です。
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まとめ
今回、野崎さんが最後に「卸す」発想からの脱却できないお店の話をしてくれたのが非常に今の現場の雰囲気をよく表している。商品がそこにあれば、まず「卸す」という発想が頭によぎる旧世代に危機感すら感じたという。
今までの小売では大量に商品を扱い、大量に消費してもらう「卸し」を重用するけど、今やもうそんな時代ではない。図らずも、最初に話したJR東日本の特定ユーザへのアプローチを強化するという話にも共通する話であるが、とにかく問屋が何かしてくれるだろうという語弊恐れず言えば、丸投げ的な売り方はもう80年代の話であり、今に通用する話ではない。
D2Cという手段がある中でそんなことをすることもなく、ちゃんとお客様を見据えて、然るべき相手に然るべき数量を扱い、適切に売る方が生産性が明らかに高く、今の時代に相応しい。そこにつなげていくためのDXなのだという事に気付かされたわけである。
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77.6FM 「FMドラマシティ」エーデルワイスファーム野崎創さん司会「connect」
この番組は、「エーデルワイスファーム」野崎創さんの司会によるもので、北海道を中心としたものですが、全国どこでも聞くことができます(PCの場合、Flashプレイヤーが必要です)。野崎さんは、「メディアは身近なものになったんですよ。 だからこそ、発信力がある人が中身あることを継続してやれるかどうか。 そういったお話を一緒にぜひ作りましょう。」と声をかけてくれて、僕の「アナザーエディション」というコーナーが始まりました。許される限り、隔週で出演してます。
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