3月082025

Amazonはもはや売るだけの場ではない？D2Cブランドが知るべき最新活用法

Amazonは「商品を販売する場所」として認識されている。しかし、今やその役割は大きく変化している。データの蓄積と活用を軸に、Amazonは販売戦略の精密な最適化を可能にするマーケティングプラットフォームへと進化を遂げているのだ。この変革の最前線に立つのが、Amazon D2Cのプロフェッショナル集団 GROOVE だ。

　流通業界向けの情報システムの総合展示会「リテールテックJAPAN」では、リテールに絡む最新ソリューションが集結しており、彼らの説明から、ライフスタイルがどう変わるのか、注目したい。

GROOVEとは？——Amazonを熟知したプロフェッショナル集団

　GROOVEは、Amazon出身の代表が立ち上げた企業であり、Amazon公認のアドパートナーとして活動する。また、Amazonの サービスプロバイザーネットワーク にも登録されており、単なる広告代理店ではなく、メーカーとともに事業を成長させる「伴走型」の支援を提供する点が特徴だ。

　Amazonのプラットフォームを深く理解し、販売戦略の構築、マーケティング支援、広告運用の最適化を行うことで、多くのD2Cブランドを支えている。

Amazonは「売る場所」ではなく「データを活用する場」へ

　Amazonが今、大きく変わろうとしているのは、単なる商品販売の場ではなく、データ活用の場 へと進化していることだ。GROOVEは、この変化を巧みに活用する。

　特に注目されるのが Amazon Marketing Cloud（AMC） の存在だ。これは、AWSのデータ基盤を活用したマーケティングソリューションであり、以下のような高度な分析とターゲティングを可能にする。

1. 自社データとAmazonデータの統合

• Amazon内外の購買履歴、閲覧履歴を統合し、より精度の高い広告配信が可能になる。
• 例：Amazonで商品をカートに入れたが購入していないユーザーに、最適なタイミングで広告を配信。

2. 広告のパフォーマンスを可視化

• これまでAmazonの各広告メニューは独立したレポートしか取得できなかったが、AMCの導入により広告の相関関係を分析可能に。
• 例：どの広告をクリックした後に購入が発生しやすいかを分析し、広告費の配分を最適化。

3. LTV（顧客生涯価値）の最大化

• キーワードごとの新規顧客獲得率、広告の費用対効果を精密に分析し、長期的に利益を生む戦略を構築。

GROOVEが示す未来——Amazonを活用する新しい視点

　GROOVEのアプローチは、「Amazonでモノを売る」という概念を根本から覆す。データを活用し、最適な広告運用を行い、LTVを最大化することこそが、これからのAmazon活用の本質だ。

　今後、D2Cブランドが成長するためには、「Amazonでの販売＝単なるEC」ではなく、「マーケティングの最適化ツール」 として捉える視点が求められる。GROOVEが提供するノウハウは、その最前線を走るブランドにとって欠かせない武器となるだろう。

Amazonは、もはや「ただの販売チャネル」ではない。データを制する者が、新時代のD2C戦略を制するのだ。