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LINE が “AI”で withコロナ 突破を呼びかけ 飲食店 の在り方

LINE が withコロナ 飲食店 の在り方 “AI”が未来を示す

  新型コロナウイルス感染症の拡大防止に伴い、厳しい状況を迎えているのが 飲食店 である。先ほど LINE は「LINE AI DAY」を開催しており、「 withコロナ における飲食業界の顧客コミュニケーションについて」と題して、話がなされて、従来の視点とは異なり、テクノロジーを使って、今の環境の中で最大化に努めることの重要性を説いた。

 「LINE AI DAY」は、AIがどのようにして事業の可能性を広げて行けるのかを指し示すイベントであり、それに関連するところで withコロナ の時代に必要なAIの活用に関して、触れたわけだ。

withコロナ で 飲食店 に AI で未来を提示する LINE

 現状把握として、株式会社エビソルの代表取締役 田中宏彰さんが話したところでは、4月の予約数は昨年対比90%減だとしてその深刻さを示した。彼らは、リアルの 飲食店 に対して「ebica予約台帳」などのサービスで、リアルタイム空席情報といったことを行っている。その後、緊急事態宣言は解除されて、戻りつつある中にあると言っても、東京に関して言えば、まだ半分も戻っておらず、依然として厳しさは変わっていないとしている。

  一方で、フードデリバリーを構築する株式会社出前館の代表取締役の藤井英雄さんはそのオーダー数は昨年対比1.5倍以上の成長を見せており、加盟店も続々と増えている現状を伝えた。リアルの 飲食店 でご飯を食べる以外の手段として、フードデリバリーの重要性に気づき、お客さんと飲食店、双方の価値観が大きく変わってきていることを実感していることを話した。

 今回の「 LINE AI DAY」での話を聞いていて 飲食店 は withコロナ の中で AI などのテクノロジーとの共存で生き延びる策を考えることが大事だろうと思う。今まで、飲食店においても、事業がうまくいっていれば、特別、事業の生産性などに目がいかなかったとしても、新型コロナウイルス感染症で、既存のビジネスでは太刀打ちできない。その状況を目の前にし、縮小せざるをえない事業規模に合わせて、テクノロジーがもたらす生産性の高さなどに目を向ける必要がある。

withコロナ で 飲食店 は AI とどう向き合う?

 エビソル 田中さんはこのような中だからこそ、これまでは予約なしの方が多かったお店でも、予約をしてから入店する人の割合が増えているなどの好材料も話している。それら予約が増える背景には、勿論、社会的背景もあるのだが、見逃せないのはそこでのテクノロジーである。

 彼らは昨年より、「LINE AiCall」と自らの電話予約受付ソリューション「ebica IVR」の実証実験を2019年11月より開始している。

LINE AiCallとエビカの連携
LINE AiCallとエビカの連携

 「 LINE AiCall」は、音声認識、チャットボット、音声合成の技術を組み合わせたAI電話応対サービスである。とかく LINE というとトークチャットのイメージが強いが、自らが手掛ける AI を活用して、人間に近い応対を人工的なオペレーターが行うというものを提供しており、実はエビソルはそれを導入して、リアルの 飲食店 での自然な予約受注を実現しているのである。

 そういう意味で、このような時代の中だからこそのテクノロジーの有用性を田中さんが解くと、株式会社Bespo代表取締役の高岳史典さんが「 withコロナ ではそれがとても大事な動き」だとのってみせた。

今はポテンシャルの全てを出せないから、他の策も考える

 というのも、高岳さんは自らも飲食店を経営している中で、今は三密を避けるために、席数を少なくしなければならず、本音を言えば、満席になっても6割の売上だとした。単価をあげるか、回転率をあげるかしか、その突破口はないと話す。

 その上で、このような人手を最小限にする予約システムの意義を唱えたわけだ。飲食店はどうしても、一番忙しいタイミングに予約確認などの電話が来ることが多く、最悪、手が離せず出られないことも多い。

 かつてであれば、それでも良かったかもしれないが、今は上記の通り、満席にしても6割程度であることを想定すれば、コンスタントにきちんとお客さんが取りこぼすことなく獲得できていることが重要。 LINE の AI の力で、電話に近い予約のシステムなりを使うことで、直前に入ってくる予約をカバーできれば、回転率をあげることができwithコロナ の中でも 飲食店 を救うことができるのだとした。 

 出前館の代表取締役の藤井英雄さんも話していたことだが、飲食店にとっては、長期化が見込まれる新型コロナウイルスの感染拡大の中では、自らのフードデリバリーしかり、テイクアウトやネット通販での販売なども強化して、リアルとのバランスを良くして行くことが急務。自らも エビソル など連携しながら、飲食店そのもののポテンシャルを向上させていくことの重要性を語ったのである。

 これで LINE がなぜ AI に力を入れているのかがわかった。 AI というと言葉が一人歩きしている感もなくはないだけに AI を使って自分達の事業の中身を見直し、しかるべき生産性で、事業の幅を広げて、自分達にふさわしい顧客に極力、無駄なく確実にアプローチすることが大事なのだと思うのだ。

 引き続き、ヤマト運輸との AI による連携 についての記事に続く。

 今日はこの辺で。

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