家具業界を活性化する“カスタムオーダー”と“削る”在庫管理――変化に強いビジネスモデルの本質
カスタムオーダーで挑む家具業界の新市場と“削る”在庫管理が拓く時代【FMドラマシティ「connect」】
77.6FM「FMドラマシティ」で毎週木曜AM11時から生放送される番組「connect」。エーデルワイスファームの野崎創さんを司会に、いま注目のビジネスや社会のテーマを鋭く掘り下げる人気番組です。僕は「アナザーエディション」というコーナーで隔週出演し、現場取材を基にした事例をお届けしています。
今回の焦点は、チャットを活用してカスタムオーダーの市場を切り拓くワアクと、68歳にしてEC最前線を走る村井さんが語る“削る”在庫管理の本質。時代が変わっても企業が生き残るには、「どう売るか」「どう管理するか」の革新が必要というメッセージが浮かび上がります。
1. 家具業界の新市場を切り開く——ワアクのカスタムオーダー成功例
ワアクの社長・酒見さんは、婚礼家具の需要が落ち込むなか、“チャット”で顧客と細かくやり取りするカスタムオーダーデスクを手掛け、成果を上げています。
- • 婚礼家具から脱却する背景: 父親の「良いものを作れば売れる」という信念が通用しなくなり、市場縮小に直面
- • チャットを駆使したコミュニケーション: 仕様変更のコストを丁寧に説明することで、適正価格で商品を販売
- • 高価格でも売れる根拠: 顧客の要望に合った“自分だけの家具”を提供できるため、安さではなく価値重視の購買が成立
“一流のものづくり”に加えて“的確な売り方”を取り入れたことで、家具業界での新需要を開拓した好例といえます。
2. “削る”思考が在庫管理を変える——村井さんのDX戦略
もう一つの注目ポイントは、CCC（カルチュア・コンビニエンス・クラブ）創業メンバー出身で、今はオムニチャネル関連を手掛ける村井さんの話。
- • 時代を超える“削る”在庫管理: 彼が社会人デビューした鈴屋時代、店舗の売り場を1,000万円規模から無駄を省きつつ最大化を狙う手法を実践
- • 必要なものを見極めることでリスク回避: 大量仕入れは売上増の可能性がある反面、在庫リスクや廃棄問題が大きい
- • 短納期×少量発注の中小企業活用: リードタイムを短く、トレンドを見極めながら小回りの利く仕入れで売上を伸ばす
“削る”ことで無駄なコストを抑え、変化に即対応できる余白を作る手法が、DX時代のオムニチャネルでも通用するというわけです。
3. 新時代を勝ち抜く鍵は“売り方”と“無駄を削る”柔軟な目線
ワアクが示す「売り方のイノベーション」と、村井さんが説く「在庫管理の本質」は、一見異なる領域ながら“変化に合わせてビジネスを再構築する”という共通点があります。
- • 消費者ニーズへの対応: チャットによる個別対応が高価格でも納得の売れ行きを実現
- • 在庫リスクの最小化: DXを活用して需要を予測し、リードタイムを短くすることで流動的な市場でも柔軟に対処
- • 時代に合わせた経営再編: コロナ禍や価値観の多様化が続く中、こうした戦略的な“削る”思考やコミュニケーションが企業の生き残りを左右
業界・時代が変わっても、本質的な“お客さまとの向き合い方”と“リスクとコストを見極める判断”こそが重要です。
- 【FMドラマシティ「connect」番組情報】
- • 放送局: 77.6FM「FMドラマシティ」
- • 番組名: connect
- • 司会: エーデルワイスファーム 野崎 創さん
- • 放送時間: 毎週木曜AM11：00～生放送
- 全国どこでもPCやスマホで視聴可能。
- • スマホアプリ: 「リスラジ」→「選局」→「776FM FMドラマシティ wonder storage」
- • ウェブサイト: listenradio.jp → 「全国のラジオ局→北海道→radio TXT fm dramacity」
- • (PCの場合Flashプレイヤーが必要)
司会の野崎さんは「メディアが身近になったからこそ、継続して中身ある発信が大切」と強調。僕は“アナザーエディション”コーナーで隔週出演しながら、この考えを共有しつつ話題をお届けしています。
【まとめ】
- • ワアクのカスタムオーダー成功: 婚礼家具市場縮小に直面し、チャットで顧客ニーズを拾い上げ、高価格でも納得してもらえる新たな需要を創出
- • 村井さんの“削る”在庫管理: 大量仕入れからの脱却、短納期を活かしトレンド変化に即応し、DXでオムニチャネルを成功に導く
- • 柔軟な対応がビジネスを活性化: コロナ禍・多様化時代でも、コミュニケーションや戦略的コスト削減で成功する企業が生まれる
未来を見越した経営には“顧客と向き合う新しい売り方”と“在庫やコストを大胆に削る考え方”が欠かせない。番組「connect」では、これからもそんなチャレンジを続ける企業事例を追いかけながら、変化に強いビジネスを一緒に考察していきます。どうぞお楽しみに。