ヤフー PayPayモール 半額セール 開始 在庫処分でない理由
「新しい生活様式」に備え ヤフー が売り上げのヤマを作るべく 半額セール を実施し、店との接点を作る布石を打ち始めた。今2020年6月2日18時00分から、6月8日1時59分までの間、「Yahoo!ショッピング」と「 PayPayモール 」で「半額 ワイ!ワイ!SALE」を開催。これは、半額以下の商品を多数販売するもので、PayPayボーナスがお得に付与される等、かなりの注力具合であり、それもそのはず、今後の 継続顧客 に繋がる重要な施策だからだ。
まず ヤフー ショッピング PayPayモール 等 半額セール その中身の解説から
この「半額 ワイ!ワイ!SALE」の期間中は、「Yahoo!ショッピング」および「PayPayモール」上の多数の商品が半額となることに加えて、オメガの腕時計やアディダスのスニーカーなどを半額以下にするタイムセールも実施するというものだ。しかも、「Yahoo!ショッピング」内検索のタブから半額の商品を絞り込んで探すことができ、お客さんの購買意欲は刺激される。
加えて、「倍!倍!ストア」キャンペーン対象ストアがあり、そこで購入すると、通常時に付与される特典に加え、最大で対象金額の15%のPayPayボーナスライトが上乗せして付与される。これは店を印象付ける施策であると思われる。
また、既に、ソフトバンクユーザーに関しては、2020年4月12日以降、毎週日曜日は「PayPayモール」「Yahoo!ショッピング」では毎週日曜日は最大10%相当戻ってくるというキャンペーンを打っていて、それによれば、6月8日日曜に関しては、最大16%相当のPayPayボーナスライトが戻ってくる。
この辺を見るに、ヤフーは通信キャリアの豊富なユーザー数を土台にして、ショッピングとの連携を強化し、それ自体を継続顧客にしたい狙いが垣間見れる。通信キャリアの枠組みを超えて、ネット通販と決済を土台にした熾烈な主導権争いが起きていることは、他のau PAYなどの動きと比較してみると、なお、わかりやすい。
厚生労働省が通販を後押しする社会情勢をフックに「経済圏」の地盤固め
そして、下記は、厚生労働省が5月4日に発表した、日常生活の中での感染拡大防止の実践例を示した「新しい生活様式」であり、ヤフーはこの文脈で、通販や電子決済の利用が推奨されていることを指摘し、初めてくるお客さんが多い今が勝負時と踏んでいるわけだ。
以前、ヤフーが「5のつく日」でお得な買い物を提唱した際に、店にとって売り上げの山を作り、そこで勝負をかけた後、リピーターにつなげる工夫をすることで、相対的に店全体の売り上げを伸ばそうとしていたのは、記憶に新しい。
この辺が、いわゆるアパレルブランドに見られる、半期に一度のセールと大きく違うことを意味していることが分かるだろうか。昨今、ZARAなどがセールなどをしなくなっていて、それだけ利益率が上がっているという実態を見るに、在庫処分的なセールというものの存在意義がなくなりつつある。
故に、これも、生活様式が変わる中でのリピート客を今から獲得しておこうというもので、新規顧客の獲得と一過性と捉えることなく、ヤマを作り、そして、継続的に利用してもらうことに、ヤフーが掲げる真の意味があると考えた方がいいだろう。そう思う。