日本のEC一元管理システム初!Walmart×WASABI SWITCHが生み出す越境ECの新たな扉
2025年3月24日、株式会社ワサビが提供するEC一元管理システム「WASABI SWITCH」が、アメリカ最大の小売企業であるWalmart(ウォルマート)とのシステム連携を開始しました。日本のEC一元管理システムでは初となるAPI連携によって、越境ECに取り組む日本企業の可能性が大きく広がります。
本記事では、「Walmartとは何か」「WASABI SWITCHとは何か」、そして「なぜ両者が連携することに意味があるのか」について、論点を整理しながら深掘りしていきます。
1. Walmart(ウォルマート)とは?
Walmart(ウォルマート)は、1962年にサム・ウォルトンによって創業されたアメリカ最大の小売企業です。世界28か国に1万店以上を展開し、「毎日低価格(Everyday Low Price)」戦略で知られています。年間売上高は5,728億ドル(約76兆円相当)以上、従業員数は220万人を超え、世界最大規模のスーパーマーケットチェーンとして広く認知されています。
巨大な店舗網とオンラインマーケットプレイスを両立させることで、Walmartはグローバルな流通網と膨大な顧客基盤を誇ります。こうした強固な基盤によって、多種多様な商材を世界中の消費者へ届けられる点が、Walmartが持つ最も大きな強みと言えるでしょう。
2. WASABIとは? 〜「WASABI SWITCH」の概要〜
株式会社ワサビは、これまで「リユース」と「越境」を軸にさまざまなサービスや事業を展開してきた日本企業です。中核サービスであるEC一元管理システム「WASABI SWITCH」は、複数のECサイト(国内外)における在庫管理・受注管理・出品管理などを一括で行えるプラットフォームです。
- • 在庫管理の自動化
- • 注文データの一元管理
- • 多国間・多サイトへの出品サポート
上記のような機能を備え、EC事業者が効率的に販売活動を展開できる点が大きな特徴です。日本国内ではおなじみのECモール・ネットショップ管理との連携実績が豊富で、今回新たにWalmartとのAPI連携が正式に加わりました。
3. API連携の背景と日本初の意義
今回のニュースで特筆すべきは、Walmartと「WASABI SWITCH」がAPI連携を行うのは日本のEC一元管理システムとして初という点です。API連携とは、システム同士を直接接続することで在庫数や注文データなどをリアルタイムでやり取りできる技術的な仕組みを指します。
日本初のAPI連携がもたらすインパクト
• リアルタイムの在庫・注文管理
双方のシステムが直接データを交換するため、販売機会の損失や在庫超過のリスクを軽減できます。
• 出品から受注までのプロセス自動化
入力作業の手間が大幅に省けるため、大量出品や急激な受注増にも対応しやすくなります。
• 海外展開のハードル低減
中小企業でもWalmartのオンラインマーケットプレイスに商品を出品できるようになり、越境ECの可能性が広がります。
4. Walmartと連携するための要件
WalmartとAPI連携を行うにあたっては、以下2つの条件が必要となります。
1. ワサビスイッチをご利用いただいているパートナー企業であること
• すでに「WASABI SWITCH」を導入済みであることが前提です。
2. 商品返品用のアメリカの住所を用意できること(法人・個人問わず)
• アメリカ国内の返品先が準備できないと、Walmartでの販売や返品対応が円滑に行えないためです。
もし条件を満たしている場合は、連携希望の旨をワサビのサポート担当またはサポートアカウントへ連絡をすることで、Walmartとの連携準備を進めることができます。
5. Walmart連携がもたらすメリット
1)アメリカ最大級の顧客基盤へのアクセス
世界最大規模の小売企業であるWalmartのオンラインマーケットプレイスに出品することで、日本企業がこれまでリーチできなかった幅広い層のアメリカ人消費者に商品を届けられる可能性があります。
2)業務の効率化と在庫ロスの削減
API連携を利用することで、在庫情報・受注情報が自動的に同期され、ヒューマンエラーや更新の遅延が起きにくくなります。結果的に在庫ロスや過剰在庫のリスクを抑えられるでしょう。
3)越境ECの敷居を下げる
本来、海外展開には言語・決済・物流・カスタマーサポートなど多くの課題があります。しかし、「WASABI SWITCH」を活用すれば、出品から受注管理までのプロセスを一括管理できるため、海外マーケットへの参入障壁が大きく下がります。
4)リユース商材の販路拡大
株式会社ワサビはリユース事業を得意としており、中古品や再生品などを海外へ販売するルートを整備してきました。Walmartと連携することで、リユース商材をより多くの米国顧客にアプローチできるようになります。
6. 今後の展望 〜日本企業の越境ECが広がる〜
今回の連携によって、Walmartのような巨大市場へのアクセスがより身近になります。とくに中小企業にとっては、海外の大型モールへの出店ハードルが下がることで事業拡大のチャンスが生まれるでしょう。また、ワサビが持つ「リユース」と「越境」のノウハウにより、国内外の在庫を効率的に回す新たな市場開拓の可能性も高まります。
アメリカ市場は多様な消費者層と広い国土を持ち、ビジネスチャンスが非常に大きい一方で、言語や物流、返品対応などの障壁が存在することも事実です。こうした課題を解決するために、WASABI SWITCHのような一元管理システムを活用することは、日本企業にとって大きな意味があります。今後はさらに連携範囲の拡大やサポートサービスの強化によって、越境ECの市場がますます活性化していくことでしょう。