5月072020

蔦屋書店外出自粛の中オンラインで図録が売れる

ランキング

新型コロナウイルスの影響で緊急事態宣言が発令され、各地の美術館や文化施設が休館を余儀なくされるなか、銀座蔦屋書店（東京都中央区・GINZA SIX 6F）も店舗の休業を余儀なくされました。しかし同時に、オンラインストアの利用が増え、特にアート関連の商品が好調な売れ行きを見せています。外出自粛中でもアートやカルチャーに触れたいという人々のニーズに応える形で、普段は行っていない「オンライン売れ筋ランキング」を発表し、その結果をご紹介します。

1．休展中の展覧会を図録で楽しむ人が増加

4月の東京の緊急事態宣言以降、多くの美術館が休館となり、美術展も休止や延期が相次いでいます。そのため、展覧会に行けない代わりに図録を購入する人が増えています。特に4月は以下の図録が人気でした。

4月売れた展覧会図録ランキング

1. ピーター・ドイグ展
2. ハマスホイとデンマーク絵画
3. 画家が見たこども展
4. ゴッホ展（選べる表紙「糸杉」／「薔薇」）
5. 情の時代あいちトリエンナーレ2019公式カタログ
6. メスキータ展
7. 森村泰昌：エゴオブスクラ東京2020―さまよえるニッポンの私
8. 永遠のソール・ライター
9. 目[mé]非常にはっきりとわからない
10. 驚異と怪異　想像界の生きものたち

5月注目の図録

• おいしい浮世絵展～北斎広重国芳たちが描いた江戸の味わい～公式図録

森アーツセンターギャラリーでの開幕が延期されている展覧会の図録。浮世絵の見やすさはもちろん、「絵師とは？」「浮世絵とは？」の基礎知識や江戸時代の流通事情、再現料理レシピ、さらに現在も続く老舗の紹介など、深掘りした情報が満載。しおりには料理を運ぶ女性のイラストが付いています。

2．“癒し系”写真集の人気が急上昇

銀座蔦屋書店ではアートブックに加えて写真集も人気ジャンルのひとつですが、4月は特に“やさしい世界”を描いた写真集が支持を集めました。写真家・川島小鳥氏の新作や、トートバッグ・ZINEなどが付属した豪華特装版が好調です。

4月売れた写真集ランキング

1. おはようもしもしあいしてる川島小鳥作品集通常版【蔦屋書店限定】
2. DISTANT DRUMS 濱田英明作品集【特典・サイン入】
3. 知覚の感光板鈴木理策作品集
4. Early Color／SAUL LEITER (ソール・ライター)【仏語版】
5. Pastel wind 今城純作品集【銀座蔦屋書店限定】
6. おはようもしもしあいしてる川島小鳥作品集特装版【銀座蔦屋書店限定特典・サイン入り】
7. 78 須田一政作品集
8. LOOKING THRO WINDOWS ホンマタカシ作品集
9. 花人生／Flower – Life 荒木経惟写真集【サイン入】
10. Pastel wind 今城純作品集【プリント付きスペシャルエディション】

5月注目の写真集

• Early Color／SAUL LEITER（ソール・ライター）【仏語版】

京都で巡回予定だった「永遠のソール・ライター展」が全日程中止となった今、展覧会図録『永遠のソール・ライター』が代替として人気。さらに、ソール・ライターの代表作の一つである『Early Color』は英語版が完売しているため、フランス語版に注目が集まっています。

3．“春”の華やかさを感じる文具も好調

自宅で過ごす時間が増える中、インクなどステーショナリーへの関心も高まっています。なかでも銀座蔦屋書店限定の「江戸色インク江戸の和菓子色」は3色セットでまとめ買いする方が多いようです。また、加賀友禅マスクや、桜の花をアクリルに閉じ込めた「Sola cube」など、“和”を感じられる雑貨にも人気が集まっています。

4月売れた文具・雑貨ランキング

1. 江戸色インク第4弾江戸の和菓子色 3個セット【銀座蔦屋書店オリジナル】
2. hibi 森の図書館レギュラーボックス 8本入り専用マット付【銀座蔦屋書店限定】
3. 江戸色インク第4弾江戸の和菓子色金平糖【銀座蔦屋書店オリジナル】
4. 江戸色インク第4弾江戸の和菓子色小豆粉落雁【銀座蔦屋書店オリジナル】
5. 江戸色インク第4弾江戸の和菓子色扇落雁【銀座蔦屋書店オリジナル】
6. 江戸の贅沢和菓子箱【銀座蔦屋書店限定】
7. ムーミンフィンランドブルーインク【蔦屋書店限定】
8. 手染め加賀友禅マスク立体型
9. 手染め加賀友禅マスクプリーツ型
10. ソメイヨシノ Sola cube

5月注目のアイテム

• 銀座蔦屋書店限定「江戸の贅沢和菓子箱」

母の日ギフトとしておすすめの商品。創業130年以上の歴史をもつ「銀座菊廼舎」とコラボした、華やかで見た目も楽しい和菓子セットです。

4．オンラインストアに集まるアート・カルチャー需要

美術館や文化施設の休館が続く中、銀座蔦屋書店のオンラインストアは、アートやカルチャーを求める人々にとって大切な拠り所となっています。書店という枠を超え、文化を紹介し企画を発信し続ける同店の姿勢が支持されているのでしょう。外出自粛中でも、自宅にいながらアートや文化に触れられる場所として、今後も注目が集まることが予想されます。

今後も、家にいながら新たな刺激を得られる「文化創造の場」として、銀座蔦屋書店の活動に期待が高まります。