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三越伊勢丹 の イベマチを活用し リアルと顧客で メイクショップ が商機を作る

 ネットショップもまた、リアルの活用が急務となっており、いよいよ百貨店も本腰入れて、その価値の活かし方を変えてきている。GMOメイクショップは三越伊勢丹グループとの連携を明らかにした。要は 三越伊勢丹 グループのレオマートが提供する「イベマチ」を使って百貨店の場所を メイクショップ を利用する人に提供しようというわけだ。

三越伊勢丹 メイクショップ その連携の意味は?

昨今、いくら通販サイトを運営していても、それだけでは頭打ちで、いかにリアルの要素を取り込みながら、オンラインとオフラインを行き来しながら、顧客満足度をあげていけるかが大事な時代になってきていると思う。

一方で、昨今、リアル店舗においては、リアルの場所を今までとは違った価値で提供できないかと模索している中で、百貨店もその一つである。そこで、三越伊勢丹グループのレオマートは以前より、この百貨店のイベントスペースなどを従来、出店していないような企業に提供しようとしており、それが「イベマチ」である。利用できる場所は下記の通りである。

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 この「イベマチ」と連携しようというのがメイクショップである。彼らは自社ECの運営をサポートしているから、今必要なリアルの拠点として、この「イベマチ」の場所を店舗に提供して、顧客満足度をあげて、売上を伸ばしていこうというわけである。D2Cでお客様と直接つながる文脈で必要な視点である。

なるほど。メイクショップもその点、よく考えていて、店舗のコストが最小限度になるようにショールーミングのスタイルを取っている。基本的にはQRコードを発行して、売り場でそれをかざす。そうすることで通販サイト経由でそれを購入してもらうことで、この場所まで在庫を持ち込む必要性をなくしている。利用期間は1日〜2週間としていて、在庫も用意できる範囲で収まっていて、良心的だ。

また、メイクショップもここでの購入が一期一会にならないように、これを利用する店舗には「会員別価格表示機能」を使ってもらう事として、ここでの購入者は会員登録をしていく流れを作る。例えば、何%オフといった付加価値をつける事ができると共に、その顧客情報をもとに継続顧客につなげていく狙いがある。

三越伊勢丹の良質なお客様は未来の継続顧客候補になりうる

レオマートの高柳さんの話を聞いて、百貨店の価値を痛感した次第だが、お客様の質がとても高い。具体的には、富裕層のお客様が多く、彼らが提供している「MIカード」会員は303万人。これらのお客様は年間で平均来店12回、20万円程度、購買金額を誇っている。その背景には世帯年収の2000万円のお客様が全体の20%を占めている事も関わりがありそうだ。

確かに、リアルの重要性が高まる中で、一番言われるのが顧客接点との創出であって、そのきっかけ作りがプラットフォーマーに求められている。それでメイクショップは動いたわけであろうが、彼らにとっては百貨店としての良質なお客様と行動的な習性が魅力的に映る。一度、それで新規顧客獲得ができれば、それを契機に自らの自社ECの通販サイトを安定した継続顧客に繋げる流れを汲む事ができるからだ。

今の時代は、ただ売れればいいわけではなく、どんな価値観を持ち、そこに基づきどんな商品が提供されているのかというストーリー性が大切だからこそ百貨店の利用者はその点、親和性は高い。三越伊勢丹は、既存の価値を活かし、また、メイクショップはお店に対しての新しいチャンスを創出して、それぞれが今までにやってこなかった部分でのサポートを行う。そうすることで、購買行動はリアルとネットの垣根を超えて、真に繋がり合う時代へと着実に近づいているのである。

 

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