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LINEヤフー、台湾・タイで加速するグローバル戦略|金融・ゲーム・生活インフラへと広がる海外展開の実態

私たちにとっておなじみのLINEは、ただのメッセージアプリではありません。とくにアジア圏では、生活に欠かせない「インフラ」として、交通や金融、ショッピングまで幅広い分野に浸透しています。LINEヤフーはその浸透力を武器に、グローバル展開を加速中。なかでも台湾とタイは、今や戦略的な中核拠点となっています。

 2024年度下半期にあたる2024年10月から2025年3月までの間に、LINEヤフーが展開した海外事業の取り組みには、金融・ゲーム・医療・プラットフォームなど、多様な分野での進化が見られました。その主なハイライトをご紹介します。

台湾で快挙!LINE Pay Taiwanが海外初の上場達成

2024年12月、LINE Pay Taiwanが台湾証券取引所に上場し、海外のLINE関連企業としては初の快挙を達成しました。初日の終値は公開価格を上回り、時価総額は約346億台湾ドル(約1,600億円)に達しました。

CEOのジョン・ウンジュ氏と副社長のグロリア氏によるインタビューでは、「次なる成長ステージ」への意気込みが語られました。11月には業績発表会を現地で実施し、パートナーやメディアなど400名以上を招待するなど、現地密着の姿勢が伺えます。台湾の金融サービス市場に根ざした本格的な展開が今後ますます期待されます。

人口の95%が利用──LINEが日常に溶け込む台湾のリアル

台湾におけるLINEの月間アクティブユーザー数は2,200万人。人口の95%近くが利用しており、世界のLINE利用国の中でも圧倒的な普及率を誇ります。

現地法人LINE Taiwanは、ニュース・金融・モビリティ・ECなど、6つの領域でサービスを提供。特に注目されるのが、「LINE Fact Checker」によるフェイクニュース対策や、ユーザーの生活を1日通して支えるライフスタイル型サービス群です。CEOのインタビューでは、「失敗を恐れずに進化し続ける」企業文化が根底にあると語られ、ハイパーローカライゼーションが成功の鍵となっています。

戦略の厚みを示すタイの事業説明会──「LINE CONFERENCE THAILAND 2025」開催

2025年3月、LINE Thailandは事業戦略を紹介する大型イベント「LINE CONFERENCE THAILAND 2025」を開催。サブスクリプション型サービス「LINE PREMIUM」やデジタルギフト「LINE GIFT」、さらにはオンライン診療プラットフォーム「LINE HEALTH」など、タイ市場に最適化された新サービスを発表しました。

また、開発者支援プログラム「LINE DEVELOPER PARTNER」や、小規模事業者のアプリ開発支援「LINE MINIAPP」など、BtoB支援にも本腰を入れています。単なるツールからビジネスインフラへと進化を続けています。

ネット銀行「LINE BK」がサービス開始4周年、登録者740万人突破

2020年にスタートしたタイのインターネット銀行「LINE BK」は、2024年10月でサービス開始から4周年。登録ユーザー数は740万人を突破し、今やタイ最大級のデジタルバンクとして地位を確立しました。

口座開設、送金、QR決済、ローン申請までがすべてLINE上で完結する利便性が評価され、特に20〜40代の若年層を中心に利用が拡大。モバイルファーストな銀行の未来像を体現しています。

新作ゲーム「LINE おまかせレンジャー」、5カ国で同時リリース&ヒット!

ゲーム分野でもLINEはグローバル展開を強化。2024年11月にリリースした「LINE おまかせレンジャー」は、LINEキャラが活躍する放置系RPG。日本、台湾、タイ、香港、インドネシアの5カ国・地域で同時公開され、タイでは無料ゲームランキング1位、日本でも2位にランクインしました。

“スキマ時間に楽しめるRPG”として好評を博し、LINEが持つキャラクターIPの強さとゲーム性のマッチが功を奏しました。プロデューサーのインタビューでは、グローバル同時展開の難しさと面白さについて語られています。

「LINE Creators Market」10周年──個人から世界へ、スタンプが生む新たな文化

LINEスタンプを軸とする「LINE Creators Market」が、2024年で10周年を迎えました。職業や年齢を問わず誰でもスタンプを制作・販売できるこのプラットフォームには、累計2,300万以上のスタンプが誕生。750万人超のクリエイターが活躍しています。

10周年を記念して「LINEスタンプの日」にはユーザー投票イベントが開催され、10部門で受賞作品が決定。立ち上げを担当した執行役員のインタビューでは、「まだまだやれることがある」と語り、LINEがクリエイター経済に果たす役割の大きさが再確認されました。

“生活インフラ”が“経済基盤”に──LINEヤフーの次なる一手は?

LINEはもはや、ただのSNSではありません。台湾やタイでは、LINEはコミュニケーションの枠を超え、送金、買い物、移動、健康管理など、生活そのものを支えるインフラへと進化しています。そして、それはLINEヤフーのグローバル展開において強力な武器となっています。

日常に深く溶け込む「LINE」というプラットフォーム。そこに新たなサービスを乗せることで、ユーザーとの距離を縮め、持続的な価値を提供する。それが、LINEヤフーのグローバル戦略の真髄なのです。

今日はこの辺で。

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