KDDI、KDDI Retail Data Consultingで位置情報と興味関心データでリテール業界を支援

KDDI株式会社は、2024年8月20日より、リテール業界向けに「KDDI Retail Data Consulting」という新たな店舗開発ソリューションの提供を開始しました。このソリューションは、KDDIが保有する位置情報データやサービス利用状況から推定した興味関心データを基に、リテール業界が直面する課題の解決を目指します。

背景：変化するリテール業界のニーズ

リテール業界は、消費者ニーズの多様化や慢性的な人手不足といった課題に直面しています。さらに、都市開発やワークスタイルの変革による急激な人流の変化もあり、これらに迅速に対応するためのデータ活用が求められています。従来の位置情報サービスでは、単純な人流の多さしか把握できず、十分な意思決定に結びつかないことが多々ありました。

KDDIの新ソリューション

KDDIは、位置情報に加え、決済データやEC・エンタメコンテンツの利用状況データを組み合わせることで、より詳細な顧客の関心や行動パターンを分析できるようにしました。たとえば、特定のエリアでは「旅行に関心のある人が多い」「午前中に人が集まりやすい」などの傾向がわかります。さらに、そのエリアに競合店舗がないかどうかも同時に確認できるため、最適な出店場所の選定や効果的なマーケティング施策の立案が可能になります。

ソリューションの詳細

「KDDI Retail Data Consulting」では、リテール業界の多様なニーズに応じた5つのコンサルティングパックを提供します。

1. 店舗開発支援パック：出店候補地の評価や商圏分析を行います。
2. 売上予測支援パック：類似店舗のデータを基に売上予測を行います。
3. マーケティング活用パック：データに基づいた販促・マーケティング戦略を支援します。
4. 在庫可視化・最適化パック：商品の在庫回転率を可視化し、改善を支援します。
5. 品揃え最適化パック：店舗ごとの商品棚の最適化と需要予測を支援します。

実際の導入事例と展望

KDDIグループの英会話教室「イーオン」において、このソリューションの「店舗開発支援パック」が先行導入されました。その結果、データに基づく迅速な分析が可能となり、合理的な出店判断に寄与しています。KDDIは今後も、このソリューションを通じてリテール業界のデジタルトランスフォーメーションを支援し、継続的な利益創出を目指していくといいます。