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ギフトショー開催/そのコンテンツが受け入れられる理由

 

毎年、国内外から多数の企業やバイヤーが集まる「東京インターナショナル・ギフト・ショー」。そこに並ぶ商材は、ギフト関連商品や日用品、デザインプロダクトなど幅広い。商品における最新トレンドを吸収できる場としての意味合いも持っています。さて、2024年秋の様子を追いかけてみましょう。ここには、それぞれ全く個性の異なる企業が、それぞれに工夫している姿が、垣間見られ、興味深いのです。

ピーターラビットで見せるソニー・クリエイティブプロダクツ

 長く愛されるキャラクターこそ、その育成が大事であり、いかに話題性を持たせながら、継続的に関心を集める工夫をしていけるか。ソニー・クリエイティブプロダクツ(SCP)は、そこに配慮した企業の一つで、「東京インターナショナル・ギフト・ショー」でもその片鱗が見えた。同イベントでは、ピーターラビットをテーマに幅広い商品展開を披露。コンテンツ力を支えにして、しっかりとした商品を生み出すプロデュースが活きている。

・商品展開の柔軟性とギフト市場での強み

SCPはライセンス事業に特化して、メーカーとのやりとりを丁寧に行い、そのキャラクターの個性を大切に、そのコンテンツにおける魅力を上手にプロデュースしています。

今回、ギフトショーで披露した「ピーターラビット」に関してはどうなのでしょう。

それでいうと、2022年に出版された新訳版絵本が出揃ったのだそうです。以前から、絵本は存在していたけど、今の時代を生きる人たちにとって接しやすい存在になった。

勿論、ピーターラビットの魅力を活かした商品は、ギフト市場でも高い評価を得ていて、このイベントとの親和性は高い。ご覧の通り、ベビー用品などは最適です。

それ以外にも、家庭用品やキッチン雑貨を中心に、日常生活を豊かにする実用的なアイテムもご覧の通り。幅広いラインナップでありながら、統一感のある洗練されたイメージは、彼らのメーカーとの共創の賜物。魅力的な売り場の再現に繋がるプロデュース力が彼らの真骨頂だとわかります。

間違い探しを販促に活用した「間違いだらけの博物館」の戦略

・間違い探しをビジネスにする発想

語弊を恐れず言えば、有名なコンテンツではありません。「間違いだらけの博物館」と銘打たれ、そのブースにいたのは、イラストレーターの「すがのやすのり」さん。

彼は言います。クリエイターとして、このギフトショーに出ていたこともある。けれど、そこではどうしても差別化要因を出すのが難しいのが実態。

そこで、着目したのが、「間違い探し」という遊びを販促に活用してみようという提案でした。日常でよく見かける間違い探しですが、これをビジネスの中心に据えた理由は、その「捨てられにくさ」にあります。

多くの販促物は、一度配布されるとすぐに捨てられてしまうことが多い。しかし、間違い探しであれば、保管される可能性が高まると言います。取っておいて後で解こうという心理で、プロモーション効果が持続するという点が大きな強みなのです。

・クリエイターとの協力による低コスト運営

その上で、クリエイターとの強力な協力関係が存在します。つまり、菅野さん以外にも、社内外のイラストレーターが自らイラストを描き、それらを作ることで、外部のデザイン会社に依頼する必要がないのです。その結果、低コストでありながらも、ユニークでクリエイティブなプロモーションが可能となっています。

そして、今では、単なる遊びとしてだけでなく、企業とコラボレーションするツールとしても活用されているというわけです。企業が自社のテーマに基づいた間違い探しを依頼することで、その企業のブランドイメージに合った販促物が生まれます。

例えば、企業のロゴや製品を取り入れた間違い探しを制作し、顧客に配布することで、遊びながら企業の認知度を高める効果を得られるのです。

なるほどとおもいました。「間違いだらけの博物館」は、間違い探しという単純なアイデアではありますが、販促物や展覧会という形で独自のビジネスを展開しているわけです。

人々に「捨てられない」販促物を提供し、かつ、クリエイターとの協力で低コスト運営を実現する彼らの存在は、クリエイターにも、企業にも利点のある動きであると言っていいでしょう。

その他、ギフトショー出展商品など

これら以外でも、ギフトショーの商材を下記でも取り上げているので、合わせてみてほしい。

参考:「ふんばるず」「ソニーエンジェル」ドリームズは革新的なアイディア商品

参考:東宝、自慢の「ゴジラ」で自社商品を引っ提げ「ギフト・ショー」に参戦

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