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ドライブスルーもスイカも既存の価値を打ち破る

ここ最近、外出自粛をしなければいけない環境下で、多くの人の家で暮らし方が大きく変化している。今の技術革新や知恵と工夫を使えば、既存では注目されていなかった販売チャネルを、主力の売り場とできるチャンスとなりうる。

コロナ が 小売 の垣根を切り崩し、新しい価値を生み出す契機に

ドライブスルー等考えなかった場所が売り場となる

ドライブスルーを八百屋に置き換えて、野菜やお酒を販売する発想も生まれている。外食専門に酒類卸を営む田野屋酒販は、 2020年5月2日からフードサプライと協力。 埼玉県川口市で、接触を極力無くした安心・安全な「ドライブスルー八百屋」のサービスを開始した。

車で来れば、 ドライブスルーの要領でお客様は下車することなくトランクにスタッフが商品の積み込みを行う。だから 待ち時間が殆ど無く、 人との接触を極力避けることができる。「スーパーマーケットでの購入は接触が不安だ」「ネットの注文は送料がかかるのでどうしても割高な上、 現在は注文が集中しておりすぐに届かない」。そういった人にも満足して利用できるサービスだとしている。

今まではなかなか取り組まれていない手法であるが、海外ではウォルマートなどが2年ほど前から取り入れていて、既に実績を挙げている。

関連記事:飛躍は“オムニチャネル”にあり ウォルマート に学ぶ リアルとネットの融合

野菜だけでなくお酒もまとめて提供し力を結集

販売するのは、「もったいない野菜セット」の他、 業務用のお買い得なお酒と景品を詰め合わせたお酒のセット「もったいない酒セット」だ。「もったいない野菜セット」について説明すると次のとおり。 5000円(税込)でお米、 玉子などを含んだ野菜セット。 3,500円(税込)のお米無しのセット。その2種類の販売をしている。「もったいない酒セット」は、 3,000円(税込)で業務用レモンサワーコンク1本と大変お得な景品が入った大変お得なセット。

お酒のセットがあるのは、なぜか。田野屋酒販が取り扱いの業務用酒類も大幅な出荷量減少をおこしているからである。つまり、 在庫が過多の状態になっているから、ドライブスルーでそれを解決する。

コロナで深刻なスイカ農家の課題を家で解決する

スイカ専門店の話もある。スイカ?そう思う人もいるだろう。スイカというと、僕らの中には、”夏の果物” というイメージがあるかもしれない。だが、今は季節に関係なく美味しいスイカを食べることができる。品種改良が進んだことや、農家の技術向上のおかげである。そこで出てきたのは「あまいスイカ」という専門店だ。

このサイトが生まれる背景には、スイカ農家の現場がある。後継者不足などにより、高い栽培技術を持った農家が減少していくだろうと。そこに今の状況が押し寄せ、追い打ちをかける。そこで「あまいスイカ」は、厳選された極上ブランドスイカをインターネットを通じて農家から直接購入することができる。生産者側は流通コストを大幅にカットし、購入者は新鮮で完熟したスイカが直接届けられる。一度で二度美味しい。

スイカは、メロンや洋梨・バナナなどの果物と違って「追熟しない」作物。つまり、デリケートな果物なのだ。だから、劣化も早いため”鮮度が保たれたまま”購入者のもとに届くことが特に重要。その意味でこの取り組みの果たす意義は大きい。

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