ECサイトは“メディア”になる──YouTubeショッピング連携が拓く新時代のオンライン販売
ネットショップが乱立する今、「ECサイト=単なる自動販売機」という捉え方では、もはや生き残れない時代に突入しています。商品の情報だけを並べるのではなく、動画やライブ配信などのコンテンツを軸にファンを育て、コミュニティを作っていくことが、オンライン販売成功のカギになっています。そんな中、YouTube上の動画やライブ配信から直接商品の販売ページに誘導できる「YouTube ショッピング」との連携が注目を浴びています。
今回は、SaaS型ECサイト構築プラットフォーム「futureshop」を提供する株式会社フューチャーショップがスタートしたこの新機能を中心に、ECサイトがメディア化する理由と、その可能性についてご紹介します。
1.ECサイトが「メディア」として多様化する理由
ECサイトは、かつては商品を並べて「買いたい人に買ってもらう」場としての役割が主流でした。しかし、SNSや動画プラットフォームの存在感が増すにつれ、ユーザーは「商品」を超えた情報や体験価値を求めるようになりました。レビュー動画や商品の使い方を紹介するコンテンツ、ブランドの世界観を伝えるストーリー──それらが充実しているECサイトほど、ユーザーの購買意欲を刺激し、ロイヤルカスタマーを増やしています。
こうした背景から、ECサイトはもはや単なる“自動販売機”ではなく、ユーザーに「買う理由」を与えるための“メディア”として進化しているのです。
2.YouTube ショッピング連携がもたらす大きなメリット
今回、フューチャーショップが提供する「futureshop」と「YouTube ショッピング」が連携したことで、YouTube上の動画やライブ配信から商品ページへダイレクトに遷移し、購入できる仕組みが整いました。
• 商品紹介がスムーズ
YouTube動画やライブ配信で商品を紹介しながら、その場で視聴者が商品をクリック→商品ページに移動→購入という流れを実現。視聴体験と購入体験を途切れさせないことで、離脱率の低減や購買意欲の向上が見込めます。
• 表現力豊かに訴求
商品の魅力を写真だけでなく動画や生配信で伝えることで、テキストや静止画では伝わりにくい使用感や雰囲気をアピールできます。ユーザーはより詳しい情報を得られるため、購買判断がしやすくなります。
• 拡大するYouTubeユーザーへの訴求
日本国内の月間アクティブユーザー数7,120万人を超えるYouTubeなら、ECサイトだけではリーチしきれなかった潜在顧客にアプローチすることが可能です。
3.「futureshop」がサポートする新時代のEC運営
SaaS型ECサイト構築プラットフォーム「futureshop」は、EC担当者が自由度高くサイトをカスタマイズ・更新できるうえ、ロイヤルティマーケティングに対応した豊富な機能を備えています。
さらに「futureshop omni-channel」を利用すれば、実店舗とECサイトの顧客データを一元管理し、オンラインとオフラインの両面で顧客体験を充実させるオムニチャネル戦略を進めることも可能です。
今回の「YouTube ショッピング」との連携で、動画プラットフォームを活用した訴求力の高い販売施策を手軽に実現できるようになりました。フューチャーショップでは今後、YouTubeチャンネルの運用を含めた活用セミナーも実施予定とのことです。
4.YouTube ショッピング連携利用時の注意点
ただし、この連携機能を利用するにはいくつかの条件を満たす必要があります。代表的なものは以下の通りです。
- 1. YouTube パートナー プログラムに参加している
- 2. 規定のチャンネル登録者数条件を満たしている、または公式アーティスト チャンネルである
- 3. チャンネルの対象視聴者が子ども向けに設定されておらず、子ども向けの動画が多数含まれていない
- 4. ヘイトスピーチに関するコミュニティ ガイドラインの違反警告を受けていない
詳しい条件や申し込みは、futureshop管理画面から可能です。YouTube パートナー プログラムの詳細は公式ページからご確認ください。
【まとめ】
ECサイトがメディアとして多様化し、動画コンテンツを軸にユーザーを巻き込んでいく動きは今後ますます加速するでしょう。商品販売ページへスムーズにつなげる仕組みがあることで、これまで遠かった“動画視聴者”が一気に“購買者”へと変わります。
「YouTube ショッピング」との連携は、そんな新時代のECサイト運営を、さらに後押しする一手になるはずです。単なる商品並べではなく、コンテンツを重視したECサイトづくりを目指すなら、今回の連携がもたらす可能性をぜひ活用してみてはいかがでしょうか。