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コロナ 禍 により 美容 で“スキンケア”の意識高まる

新型コロナウイルス感染拡大(以下、コロナ禍)の影響を受け、新しい生活様式へ移行する中で、美容分野では「スキンケア」の需要が高まっている。アイスタイルが2020年6月11日に発表した「@cosmeベストコスメアワード2020 上半期新作ベストコスメ」の結果をもとに、2020年上半期の主な傾向を整理すると、以下のようにまとめられる。

1.2020年上半期の主な傾向

10位までにランクインした10商品のうち7商品をスキンケア・ベースメイク商品が占めた。スキンケア・ベースメイク商品が過半数となるのは2019年から続く傾向だが、その内訳に変化がみられていて、2020年はスキンケア・ベースメイク商品中のスキンケア商品の割合の方が高い(7商品中4商品)。なお、上位4商品すべてがスキンケア商品である。

スキンケア需要の高まり

• 2019年から続く「肌をきれいに見せる」意識に加え、「素肌からきれいになる」ことへの関心がより強まっている。

メイク商品への関心ダウン傾向

  • • コロナ禍による外出自粛やマスク着用の影響で、相対的にメイクアップ商品の需要が低下している。
  • • しかし一時的な傾向であり、今後は“マスクにつかない”リップや“崩れにくい”ファンデーションなど、新たなニーズに対応する商品が期待される。

2.スキンケア需要が高まる3つの理由

(1)スキンケア・ベースメイク商品のランキング上位占有

「@cosmeベストコスメアワード2020 上半期新作ベストコスメ」総合トップ10中、7商品がスキンケア・ベースメイク商品。そのうち4商品がスキンケア商品で、上位4つはすべてスキンケアアイテムという結果となった。2019年から続く流れではあるものの、2020年はスキンケア商品の比率がさらに高まっていることが特徴。

▼上位5商品の例(抜粋)

  • 1. ランコム「クラリフィック デュアル エッセンス ローション」
  • 2. アテニア「スキンクリア クレンズ オイル アロマタイプ」
  • 3. 資生堂「エリクシール シュペリエル つや玉ミスト」
  • 4. 花王「ベースケア セラム<土台美容液>」
  • 5. パルファン・クリスチャン・ディオール「ディオール アディクト リップ グロウ オイル」

(2)クチコミにおける「スキンケア」ワードの増加

2020年上半期に投稿されたクチコミの中で「スキンケア」という単語が登場する割合は、2019年比で1.1倍に増加。「素肌からきれいになる」ことに注目が集まり、クチコミでもスキンケアについて言及するユーザーが多くなっている。

(3)コロナ禍による外出自粛で“おうち美容”の注目度上昇

外出機会の減少やリモートワークの増加により、ベースメイクの頻度が下がり、自分の素肌を見る機会が増えた。その結果、「時間のある今のうちに肌を整えよう」という“おうち美容”への意識が高まったと考えられる。@cosmeユーザー対象のアンケート(2020年5月末実施)でも、「スキンケアへの関心が高まった」と回答した人が増えていることがわかった。

3.メイクアップ商品の関心ダウンと行動変化

(1)メイクが薄くなる傾向

アンケートでは、「リップメイクが薄くなった/しなくなった」という回答が最も多く、ほかにも「ファンデーションを使わなくなった」など、メイク自体が薄くなる行動変化が顕著だった。

(2)購入機会の損失

「コロナ禍がなければ買っていた化粧品を買わなかった」層(回答者全体の26%)が多く挙げたのは、「口紅・リップ」や「ファンデーション」などのメイクアップ商品。一方で、別のアンケート(【グラフ2】)では「メイクへの関心は変わらない/むしろ増えた」という回答が7割以上を占める結果も出ている。

ポイント: スキンケアほどの伸びは見られないものの、メイクアップへの関心が完全に失われたわけではなく、あくまで外出自粛やマスク着用による一時的な変化であると推察される。

4.今後の展望

  • • コロナ禍以降も、以前の生活様式に完全には戻らない可能性が高い。
  • • しかし「マスクにつかないリップ」「崩れにくいファンデーション」など、新たなニーズに応える商品が登場し、メイク需要が再び高まる可能性も大いにある。
  • • スキンケアへの意識の高まりはしばらく続き、ユーザーが実感できる“素肌力向上”の商品に注目が集まりそうだ。

【まとめ】

2020年上半期のコスメ市場は、コロナ禍によって「素肌からきれいになるためのスキンケア」に注目が集まる一方で、メイクアップには一時的な関心低下が見られた。しかし、コスメ自体の楽しみ方やニーズは依然として高く、スキンケアとメイク双方の新しい商品開発やトレンドが今後も期待されている。

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