日本郵政 楽天に 1500億円出資 時代の転換期
楽天は日本郵政、日本郵便と資本業務提携に合意。日本郵政は楽天に対して1500億円、出資する事を発表した。
日本郵便は物流を軸にモバイルとDX全般に期待
具体的には、物流を軸に、モバイル、DXなど、幅広い領域での連携を意図している。ネット通販のデータを両社間でオープンにやりとりすれば、配送の生産性が高まる。物流視点はその要である。
そこに加えて、今回の説明では、郵便局での利活用も含まれた。
その屋上に楽天モバイルの基地局を設置しつつ、また局の空きスペースで楽天モバイルの申し込みカウンターを用意し、有効活用する。時代が変わる中で、全国2万4000もある郵便局を、旧来の活用方法にとらわれるわけにはいかない。
ネットはいかにコストかけずにリアルインフラを手に入れるか
思うに、ネット企業は躍進しつつも、リアルにかかる費用やインフラ面での投資は、それなりの規模となる。楽天にとっては全国に張り巡らされたそうした日本郵便のリアルのインフラは魅力的。それを活用して、本来、楽天がやれば相当な投資を要するであろうリアルのコストを負担軽減させていける。
それをしつつ、日本郵政による出資はその意味で渡に船で、その分、彼らはデジタル化へ注力できて、日本郵政もそれに乗って日本郵便、ゆうちょ銀行、かんぽ生命などへ生かす事ができる。ここにデジタルに知見のある人材を楽天から入れてテコ入れするという事も明らかにした。
今回の業務資本提携を見ていると、ネット企業も、リアル企業も、今その役目も大きく変わってきている事が分かる。それぞれ、生き延びるためには資金含め、共にリソースを活用し、また結びつきながら、時代の転換期に自分達をシフトさせていかなければならない事を思わせたのである。
今日はこの辺で。