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法人ECが新しいフェーズへ──コニカミノルタ「bizconcie」全面リニューアルが示す購買の未来

オフィス用品からIT・SaaSサービスまでを一元管理──。コニカミノルタジャパンが手掛ける法人向けECサイト「bizconcie(ビズコンシェ)」が、2025年10月20日に全面リニューアルを果たした。これまで物販とITサービスを別々に展開していた2つのサイトを統合し、企業の購買体験を“まとめて最適化”する新たな仕組みへと進化。DX時代の購買業務における「煩雑さ」と「分断」をどう解消するのか──その狙いに迫る。

物販とSaaSをひとつに。購買を“統合体験”に変える

 これまで「bizconcie」は、文具やPCなどのオフィス用品を中心とした物販サイトとして、そして「bizconcie DX」は、SaaSやクラウドサービスを扱うIT専用サイトとして運営されてきた。今回のリニューアルでは、この2つのサイトを統合。

 オフィスに必要なモノ(物品)と、業務を支えるコト(サービス)を、ひとつの場所で購入・契約・管理できる仕組みを整えた。その対象は、PC本体や周辺機器、生活用品など35万点以上の商材に加え、Microsoft 365などの定番SaaS、セキュリティ、勤怠管理、会計・給与ソフト、クラウドストレージなど26種を超えるITサービス。

“あらゆる業務の基盤”をまとめて扱うプラットフォームとしての役割を担い始めている。

煩雑なSaaS管理をワンストップで。DX時代の現実的課題に応える

複数のSaaSを導入する企業が増える一方で、契約や請求の管理がバラバラになり、社内運用が追いつかないケースも多い。「bizconcie」では、こうした課題に対応すべく、ライセンス契約・請求情報・利用状況を一元管理できる仕組みを整備。

マイページ上で契約期間やライセンス数をすぐ確認でき、導入後の手続きや管理にかかる工数を大幅に削減する。“導入した後の使い勝手”にまで踏み込む姿勢は、企業のDXを現実的に進めるうえで重要なポイントとなる。

“探す・選ぶ・発注する”をスムーズに。快適な購買体験へ

リニューアルのもうひとつの柱がUI / UXの刷新だ。検索や絞り込み機能を強化し、たとえばPCを探す際にはメーカーや型番だけでなく、CPU・メモリ・OSといったスペック条件でも一発検索が可能。また、商品表示も3パターンのレイアウトを切り替えられ、スマートフォンやタブレットでも快適に操作できる設計となっている。

法人購買という“業務の一部”に、ECとしての体験設計を取り入れた点が大きな変化だ。

サイト統合がもたらす「業務の全体最適」

今回のリニューアルで注目すべきは、単なる機能改善ではなく、“業務フロー全体の最適化”を意識している点だ。コニカミノルタジャパンは自社製品だけでなく、協業パートナーのクラウドやソフトウェアも組み合わせ、部分最適にとどまらないソリューション提案を強化。

購買という行為を、コスト削減や物品調達にとどめず、企業全体の効率化やDX推進の出発点として再定義している。

サイト開設から11年。BtoB ECの変化に寄り添い続ける

2014年の開設以来、「bizconcie」は11年間にわたり法人会員の購買業務を支援してきた。2020年にはDXの潮流を受け、IT・SaaSに特化した「bizconcie DX」を開設。さらに2024年には、これまで法人取引限定だった仕組みを一般法人にも開放し、“ライト会員”として即時登録可能に。

今回の全面統合により、BtoB ECとしての枠を超え、より多くの企業の「業務インフラ」に位置づけられる存在を目指す。企業の購買活動は、今や“単なる調達”ではなく“経営の一部”になった。物販とITを統合した「bizconcie」の進化は、BtoB ECが次の段階──「購買業務そのものをデザインする時代」へと向かっていることを象徴している。

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