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Z世代の“いま”を覗く──2025年上半期「界隈別トレンド」から読み解く新カルチャーの行方 WEGO調べ

2025年春、Z世代の“いま”を映す大規模調査が実施された。調査対象は10万人超、8つの界隈にまたがる9部門。それぞれのコミュニティが生み出したムーブメントには、SNS、音楽、ファッション、そして言葉までもが鮮烈に交差していた──。

エッホエッホ現象から見えた「共有する笑い」

「エッホエッホ」。この不思議なフレーズが、上半期のZ世代を席巻した。SNSで拡散されたメンフクロウの動画に端を発し、XやTikTokでミーム化。

※ミーム化とは…ネット上で言葉や行動、画像・動画がネタとして繰り返し使われ、真似され、広まっていく現象のこと。笑いや共感を呼ぶ形で、世代や界隈を越えて文化のように拡散するのが特徴。

動画音源化されたことで一気に5界隈で1位を獲得する社会現象へと発展した。

この現象の裏には、Z世代特有の「共有したい笑い」と「身内感のある表現」の浸透がある。他にも「今日ビジュイイじゃん」など、気軽な共感ワードがランキングを席巻。共通言語化が進み、界隈ごとのボーダーも曖昧になりつつある。

アイドル再編と“推し文化”の新展開

音楽・タレント・インフルエンサー部門を通じて目立ったのが、アイドル文脈のアップデートだ。「timelesz project」や「No No Girls」「HANA」の登場は、“好き”を軸に自分らしく推せるアイドル像を提示した。

さらに、「今日好き」出身のインフルエンサーたちは、SNSでも強い影響力を持ち、Z世代の“リアルな共感”を獲得。もはや一過性ではない、ストーリーを追わせる存在が増えている。

「ウィッシュコア」に象徴されるファッションの変化

ファッション部門では「Y2K」ブームがやや落ち着き、新たなワードが登場。「ウィッシュコア」や「バレエコア」「ネオ森ガール」など、可愛さと幻想性、そしてナチュラル志向が共存するスタイルが台頭した。

ガーリー界隈では中国発の「miu系穿搭」も話題に。SNSが国境を越えてトレンドを生成し、かつての“ファッションリーダー”という概念が多様化している。

美容と“気分”の密接な関係

美容部門では、「fwee」や「多幸感メイク」など、“気分を高めるための美容”が注目された。メイクは“かわいく見せる”から“心の状態を表す”手段へと進化しつつある。

また、「耳つぼジュエリー」などの体験型・セルフケア要素を含むアイテムも支持を集め、“美”の価値はプロセスや実感に移っているようだ。

王者アサイーボウルとキャラの二極化

グルメ部門では、全界隈で「アサイーボウル」が1位という圧倒的支持を集めた。一方で「麻辣湯」や「HARIBO チョコマシュマロ」など、映えと刺激が共存するメニューもランクイン。

キャラクター部門では、「ミャクミャク」が7界隈でランクイン。大阪・関西万博の公式キャラとしての認知もあり、Z世代にも広く浸透していたようだ。

そして、初登場にして3界隈で1位を獲得したのが「タマ(教育番組)」。これは実在しない“架空の教育番組”に登場するキャラクターで、SNS上の創作から生まれた存在。

レトロ調の映像と、かわいい見た目に反したダークな世界観が「懐かしいのに新しい」とZ世代に刺さり、ミームとして爆発的に広まった。

そのほか、SNS発の癒しキャラ「ポメラニアンもち」や、海外ファンも多い「エスターバニー」など、個性派キャラが並び、Z世代のキャラ消費が“共感”から“ギャップ萌え”へと進化していることがうかがえる。

Z世代トレンドの転換期──“推し”から“自分軸”へ

全体を通して見えてきたのは、“推し活”や“共有”といった従来のZ世代文化に、新たな“自分軸”が加わったことだ。他者の発信に乗るだけでなく、「自分の好き」に正直に向き合い、スタイルを築いていくムードが育ちつつある。

かつての“界隈ごとの違い”は、もはや境界ではなく、個性を支える土台に変わってきているのかもしれない。

調査概要

  • ・調査方法:WEGO公式Instagramでのアンケート形式
  • ・調査期間:2025年4月24日~5月1日
  • ・調査対象:SNSフォロワー(8界隈、全9部門)
  • ・総回答数:124,927票

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