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【駅サロン誕生】エキュートエディション御茶ノ水で味わう、食・雑貨・アートが融合する新体験

「改札を出たら、そこは街──どころか、もう“生活空間”だった」。
JR御茶ノ水駅のエキナカ施設「エキュートエディション御茶ノ水」。その全貌が2025年5月14日、ついに全面開業。ひとことで言えば、“駅”の意味が静かに、しかし確実にアップデートされた現場だった。

 カフェにアート、発酵ドリンク、ガチャにイラスト。
SuicaやJRE POINTと購買行動が地続きになるこの空間は、“駅ナカ”というより、感性と生活が出会う「交差点」だった。

1:“駅”じゃなくて、“駅サロン”という選択肢

ホームとホームの間に「日常」があった

「プラスプレイ(PLUSOUPLE)」というパン屋を皮切りに、御茶ノ水駅構内をめぐるツアーはスタート。駅なのに、どこか商業施設のような匂いがする。というのも、ここには“滞在したくなる理由”があちこちにちりばめられているのだ。

施設の核は、14のテナント。コーヒーブレイクできるカフェ、日用品が揃うドラッグストア、さらには眉カットやまつげパーマまでできる美容サロンまでが揃っている。

そして極めつけは、川沿いのテラスでラテを飲みながら過ごせる空気感。
これはもう「駅ナカ」じゃない。そう、これは“駅サロン”だ。

駅に立ち寄る理由が「移動」から「癒し」に変わる瞬間。御茶ノ水は、それをさりげなく、でも確実に叶えている。

2:おちゃのば、カプセル、そして“街”が動き出す

「おちゃのば」というコミュニティスペースでは、御茶ノ水のまち歩きマップや、地元情報を詰め込んだフリーペーパーが配布されている。

さらに目を引くのが、「おちゃのばカプセル」という名のガチャガチャ。

第1弾は“純喫茶特集”。東京喫茶店研究所の難波里奈さんが監修したこの企画は、ただのグッズではない。散策を楽しみたくなる、“興味のタネ”としてのアイテムなのだ。

しかもこの仕掛けを手がけたのが、雑貨とガチャで知られるケンエレファント。駅ナカの空間全体に遊び心を吹き込む存在として、すでに一枚も二枚も上手である。

3:“推し”と“食”が手を組んだ、駅の味わい革命

そして「まい泉食堂」でがっつり、おろしポン酢の味わいで、ヒレカツ。

サンドイッチのイメージが強い(個人的には、、、)同社だが、やっぱり、それはトンカツとしてのクオリティが随一だからと思い知らされた。さすが「とんかつ まい泉」っっ!そう叫ぶと、「実はこちらの食事処の方が、最初なんです(笑)」と店員。

「ありゃ、失礼しました!」お詫びしつつも、この味を知ったら、もう間違いない。御茶ノ水の店舗は勿論、近隣の東京駅などにも足を運ぶこと店員を約束した。

何が美味しいのかって話だが、ここでいただいたおろしポン酢のとんかつでいえば、噂通り、箸で切れるほどやわらかい。

たべやすいのだ。それにより際立つのが、衣は軽く、中の肉のホロリ感。食べやすさと満足感が見事に両立していて、まさに“整う食事”だったのだ。

一方、猿田彦珈琲では、ソフトクリームとコーヒーのペアを試した。

本来、コーヒーが主だが、一部の店舗でソフトクリームを展開し始めているとか。この御茶ノ水店もその一つ。

店によっては、アイスどっさりだけど、上品にまとまった感じ。

主張しすぎない上品な甘さなのは、コーヒーとの調和を意識したから。その姿勢が美しいではないか。この店限定のテラス席で風に吹かれながら味わえば、これはもう「飲むだけじゃない時間」になる。

4:アートと遊び心をフロアごとデザインした、ケンエレファントの本気

この空間全体を彩る「遊び心の仕掛け人」──それがケンエレファントである。
入口付近に設置された「おちゃのばカプセル」や「まちあるきマップ」も彼らの手によるもの。ここで訪問者はまず、「この駅、なんか面白いぞ」という予感を抱く。

いくつかの店舗を抜けた先に、彼らが運営する「ケンエレブンシツ」がある。
そこでは、寿司×イケメンの「OSUSHIMEN」や、スニーカーに花を挿すアート展示など、違和感のオンパレードが炸裂する。

この店は、雑貨を売っているようでいて、実は感性を刺激するアートスペースなのだ。
そしてこの演出こそが、駅全体を「感性で歩く場所」へと変えている。

5:JRE POINT × 購買行動 × GPS=鉄道経済圏の未来

Suicaで買い物すればJRE POINTが貯まり、GPSで移動もログ化される。つまり、この空間で何を買ったか・どこで過ごしたかが“見える化”されているのだ。

それを支えているのは、鉄道会社という“動線を設計できる存在”。
物理とデジタル、移動と消費が、駅というハブで交わり始めている。

駅が、購買データの収集地であり、行動分析の実験場であり、未来の流通構造の中核でもある。
御茶ノ水の試みは、その未来の小さな縮図だ。

6:駅に行く理由が、電車じゃなくなる日

ここには、「食べて楽しく」「魅せて楽しく」「ガチャって楽しく」「アートでありエンタメである」空間があった。

その“ちょっとした違和感”に、日常を面白がるセンスが詰まっている。

駅に行くのが目的になる日。
そのヒントが、ここ、御茶ノ水駅にあった。

今日はこの辺で。

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