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テレビは“配信”に吸収されていく──ABEMAとディズニープラスが示す視聴体験の地殻変動

近年、配信サービスは飛躍的な進化を遂げている。かつては放送時間に合わせてテレビを見ることが当たり前だったが、今ではスマートフォンやタブレットで、いつでも好きな番組や映画を視聴できるようになった。特にアニメやドラマを中心としたコンテンツは、プラットフォーム同士の競争・連携が活発化し、視聴者に多様な選択肢をもたらしている。そんな時代背景の中、2025年4月9日に新しいプランが登場したという。

配信サービスがもたらす「幅」と「深さ」

アニメ、ドラマ、バラエティ、スポーツ……。以前は「テレビはテレビ、ネットはネット」と分けて考えられていたジャンルが、いまではスマホやパソコンを介して一度に視聴可能になった。国内外の多様なコンテンツが同時配信される状況は、視聴者にとって大きなメリットだ。加えて、作品数の豊富さだけでなく、個々の作品を深く掘り下げられる“限定配信”や“独占配信”の仕組みが充実してきたことも大きい。

ABEMAとディズニープラスが手を組む意味

株式会社AbemaTVが運営する「ABEMA」は、インターネットを通じて24時間放送を行うサービスとして注目を集めてきた。アニメやドラマなどのチャンネル編成はもちろん、ニュースや野球中継、オリジナルの恋愛番組といったコンテンツを組み合わせることで、新たな「テレビのあり方」を模索している。

一方、ウォルト・ディズニー・ジャパンが提供する「ディズニープラス」は、ディズニー作品やピクサー、マーベル、スター・ウォーズなど、世界的に人気の高いIP(知的財産)を軸に、多彩な作品をグローバル規模で配信している。両社の協業は、複数のサービスをまたいで視聴していたユーザーにとって、新しい選択肢をもたらす動きとして注目される。

「セットプラン」の登場と広がる視聴スタイル

このたび用意されたのは、ABEMAの有料プラン「広告つきABEMAプレミアム」もしくは「ABEMAプレミアム」と、ディズニープラスの「スタンダード」または「プレミアム」を組み合わせた4種類のセットプラン。個別で契約するよりも料金を抑えられることから、幅広いエンターテイメントをまとめて楽しみたい人には嬉しい選択肢となりそうだ。

また、これを機にABEMA側では、ディズニープラスのオリジナルドラマや韓国ドラマの第1話を一部無料で配信する試みも行われている。個々の作品に触れられる機会を増やすことで、サービス間の垣根を取り払い、新たな視聴スタイルを提案していると言えるだろう。

見えてくる配信の未来

今回のように、配信プラットフォーム同士の協業は今後も広がっていくと考えられる。競合するというよりは、ユーザーにより多くの選択肢を提供するための連携が、コンテンツ業界全体の多様化を後押ししているのだ。

アニメや映画、ドラマなどを軸に、国境やメディアの境を越えて作品が共有される時代。そこには、これまでテレビを通じてしか得られなかったワクワクや発見を、インターネットの中で再構築していこうとする動きが確かに存在している。それこそが、「新しい未来のテレビ」を掲げるABEMAや、ディズニーをはじめとするグローバル企業が示す一つの方向性だろう。

まとめ:より身近になるエンターテイメント

コンテンツ配信は、単なる娯楽の選択肢拡大にとどまらず、私たちのライフスタイルそのものを変えつつある。今回のABEMAとディズニープラスのセットプランは、その流れを象徴する試みだといえる。視聴方法が多様化するいま、作品を届ける手段もまた柔軟に進化し続けている。自分が本当に見たいものを、好きな時間に、好きな場所で楽しめる——そんな未来が、既に目の前に広がっている。

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