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新たな食の可能性を拓く──FOODEX 2021で見つけた埋もれた価値

 私たちが何気なく口にしている食品は、実はさまざまな工夫や試行錯誤の上に成り立っています。異なる製法を試してみたり、今まで活用されていなかった素材に目を向けてみたり……「食」の世界には、まだまだ埋もれた価値が存在するのです。そうした可能性を示してくれるイベントが、国際食品飲料展「FOODEX 2021」。2021年3月9日から12日まで千葉・幕張メッセで開催され、数多くの食材や製品が出品されました。その中から気になった食品をいくつかご紹介します。

先見の明で掴んだ「こんにゃく米」の商機

最初に注目したのは、ネットショップ「ところてんの伊豆河童」などを運営する栗原商店。いまでは多くの人が知るようになった「こんにゃく米」ですが、同社が目をつけたのはまだ国内でほとんど知られていない頃でした。「こんにゃく米」とは、お米に混ぜて炊くことで、カロリーを抑えつつ食感や満腹感を保てる優れもの。ダイエットの観点からも人気が高まり、いまでは会社の看板商品となっています。

このヒットの背景には、代表である栗原さんの行動力が大きく関わっているとのこと。「いい」と思った食材にいち早く注目し、その魅力をわかりやすく伝えながら商品へと育てる姿勢が功を奏した好例です。

記事:“こんにゃく米”で先見の明 伊豆河童(Clickで飛べます)

製法の工夫が光る隠れた逸品

FOODEX会場を巡っていると、ほかにも多くの企業が独自の工夫を施した商品を発表していました。たとえば、おなじみのごま油。注目ポイントは油そのものだけでなく、ごまを絞ったあとの“搾りかす”です。実はこの搾りかす部分には栄養価が高く、さらに香ばしさを活かせるなど、素材としての可能性が広がっています。

以前はごま油だけが主力商品でしたが、「搾りかす」にも光を当てたことで新たな価値を生み出し、市場に受け入れられるようになったといいます。こうした発想の転換が、食品業界の面白さをさらに引き出しているのです。

記事:FOODEX 2021 隠れた逸品ここに(Clickで飛べます)

食材の価値を掘り起こす意味

こんにゃく米やごまの搾りかすなど、これらはほんの一例に過ぎません。製法の工夫や新たな視点で素材を活かす取り組みが、食品の可能性をどんどん広げています。私たちがまだ気づいていないだけで、未知の味や魅力ある素材は数多く眠っているはずです。そんな“埋もれた価値”に光を当てることこそ、食文化の発展のカギなのかもしれません。

「食」は単なる栄養補給にとどまらず、人々の心を豊かにしてくれるものです。今後も引き続き、新たな視点や製法で生まれる食品に注目していきたいものです。FOODEXのようなイベントを通じて、まだ見ぬ逸品たちがより広く世に知られる日は近いでしょう。

 

 

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