ファーストリテイリング 2024年8月期 決算と今後の展望

ファーストリテイリングは、2024年8月期において、売上収益3兆1038億円、営業利益5009億円という過去最高の業績を達成しました。ユニクロ国内外での好調な売上が牽引し、特に北米や欧州、東南アジア・インド・豪州地域での増収が顕著です。今後は、さらに多様化した収益基盤を強化し、持続可能なビジネスモデルの構築に注力します。

2024年8月期の決算概要

2024年8月期において、ファーストリテイリングは過去最高となる売上収益3兆1038億円（前年比12.2%増）、営業利益5009億円（同31.4%増）を達成しました。特に、国内ユニクロ事業が前年比4.7%増の売上収益9,322億円、営業利益は1,558億円で32.2%増と大幅に増益しました。また、海外ユニクロ事業においても前年比19.1%増の売上収益1兆7118億円、営業利益2,834億円と好調です。国内外ともに、特にインバウンド販売の拡大が寄与し、増収に貢献しました  。

成長を牽引した要因

今回の決算において注目すべき点は、ユニクロの世界的な知名度向上と現地での顧客層拡大が大きな要因となっています。特に北米、欧州では二桁の営業利益率を記録し、過去最高の業績を達成しています。具体的には、北米の売上収益は2,177億円、営業利益は前年比65.1%増の348億円と大幅な増益です。欧州でも売上収益は前年比44.5%増の2,765億円、営業利益は70.1%増の465億円となりました 。

サステナビリティと今後の展望

ファーストリテイリングは、今後の成長戦略として持続可能な事業モデルの強化に注力しています。同社は「LifeWear」というコンセプトのもと、品質・デザインだけでなく、環境保護や人権に配慮した服づくりを推進しています。2024年8月期では、リサイクルポリエステルの使用率を全ポリエステル使用量の43%まで引き上げるなど、持続可能な社会を目指した取り組みが進められています 。

今後の業績予想

2025年8月期の業績予想として、売上収益は3兆4000億円（前年比9.5%増）、営業利益5300億円（同5.8%増）、税引前利益5850億円（同5.0%増）を見込んでいます。国内ユニクロ事業は安定的な成長が予想される一方で、海外ユニクロ事業やジーユー事業が引き続き成長を牽引する見込みです 。

ファーストリテイリングは、引き続きグローバル市場での成長を加速し、持続可能な社会に貢献することで、次の成長ステージに向けた準備を進めているといいます。