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2024年6月期 株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス 決算概要

1. 業績の概要

2024年6月期におけるパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH)の連結売上高は2兆950億77百万円で、前年同期比8.2%増加しました。営業利益は1,401億93百万円で33.2%増加、経常利益は1,487億9百万円で34.0%増加しました。最終的に、親会社株主に帰属する当期純利益は887億1百万円となり、前年同期比34.1%の増加を記録しました。

2. セグメント別の業績

  • 国内事業: 国内事業の売上高は1兆7,630億62百万円で、前年同期比8.8%増加しました。訪日外国人観光客の増加やイベント需要の回復、PB/OEM商品の売上拡大が主要な要因です。
  • 北米事業: 北米事業の売上高は2,468億75百万円で前年同期比5.7%増加しましたが、物価上昇や新規出店に伴う費用増加により営業利益は減少しました。
  • アジア事業: アジア事業の売上高は851億40百万円で前年同期比3.4%増加しましたが、内食需要の低迷や物価上昇により営業利益は減少しました。

3. DS事業とGMS事業の業績

DS事業(ディスカウントストア事業)

**売上高と成長要因**: DS事業はPPIHの主力であり、売上高は1兆8,655億円に達し、前年同期比9.0%の増加を記録しました。成長の主な要因は、訪日外国人観光客による消費需要の回復と、PB(プライベートブランド)やOEM商品の売上増加です。特にPB/OEM商品の売上は、従来の商品に比べて高い利益率を持ち、全体の売上総利益率の向上に寄与しています。

**営業戦略**: マーケティング戦略の強化に加え、新規店舗の開店と既存店のリニューアルが売上の成長を支えました。また、オリジナル電子マネー「majica」を活用した販促キャンペーンや、季節ごとのイベントが消費者の購買意欲を喚起し、既存店売上の増加に貢献しました。

**免税売上の拡大**: インバウンド需要の回復に伴い、免税売上が大幅に増加しました。特に観光客の多い地域での店舗展開と、免税対応の強化が、売上拡大の要因となりました。

GMS事業(総合スーパー事業)

**売上高と成長要因**: GMS事業の売上高は4,951億円で、前年同期比4.2%増加しました。この成長は、既存店舗のリニューアルや新規店舗の開店により、品揃えの改善と顧客満足度の向上が図られた結果です。

**カテゴリー別の状況**: 特に食品部門は堅調で、売上高はわずかに増加しましたが、家電製品や日用雑貨品の売上も増加し、全体の売上成長を牽引しました。一方で、衣料品や住居関連品の売上は減少しており、これらのセクターにおける競争激化と消費者の節約志向が影響しています。

**利益率の課題**: GMS事業における営業利益は減少しました。特に、競争の激しい食品セクターでは利益率が圧迫され、また人件費やエネルギーコストの増加も利益率の低下につながっています。

4. 財務状態の概況

総資産は1兆4,984億10百万円で、前年同期比173億52百万円増加しました。負債は9,514億7百万円で、661億12百万円減少しました。純資産は5,470億3百万円で、前年同期比834億64百万円増加しました。これにより、自己資本比率は35.8%となり、前年同期の30.6%から上昇しました。

5. キャッシュ・フローの状況

営業活動によるキャッシュ・フローは1,505億54百万円で、前年同期比125億99百万円増加しました。一方で、投資活動によるキャッシュ・フローは947億33百万円の支出となり、前年同期比で327億36百万円増加しました。財務活動によるキャッシュ・フローは1,299億45百万円の支出で、前年同期比で1,117億28百万円増加しました。これにより、期末の現金及び現金同等物の残高は1,871億99百万円となりました。

6. 今後の見通し

今後の経済状況については、不透明感が続くと予想されるものの、PPIHは積極的な店舗展開と生産性改善を通じて、2030年までに営業利益2,000億円を目指す計画です。特に、インバウンド需要の獲得やPB/OEM商品の拡大、海外事業の成長が重点課題とされています。また、ESG(環境・社会・ガバナンス)への取り組みも強化され、脱炭素社会の実現を目指した施策が進められます。

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